#003 2005/11/27
紙にアクリル、透明水彩
2005年制作
270×370mm
古生物の復元画を制作するときは、骨格に筋肉や皮膚などの軟組織をつけていく。 今回のように現在生きている動物の場合は生きた姿を観察することができる。 しかし、まず頭骨を描いてから生体というプロセスだったため、復元画とは違った難しさに直面した。 生体に描いている狼と、頭骨になってしまっている狼ではまったく別の個体なので特徴に整合性がないのだ。 なのでこの狼の頭部は、頭骨から類推した形態をモデルにしている。 現生の動物を描きながら、まったく見たことのない個体を描くという復元にも似た作業であった。 誰が見ても狼でなくてはいけないので、復元画よりはるかに難しかったと思う。