STUDIO D'ARTE CORVO

STUDIO D'ARTE CORVO は小田隆の公式ウェブサイトです。
update 2020.05.10

昆虫大学2016 in 横浜

もうすでに一週間経ってしまったが、2016年12月17日、18日に横浜関内にあるさくらWORKSで開催された昆虫大学に入学(参加)してきた。はくラボブースの手伝いで行ったので、正確には入学金(入場料)を支払っていないのだが、2日間にわたって虫たちへの、博物への、溢れる愛に浸る2日間であった。
今年の校章にはハエトリグモが描かれていて、「昆虫ではないではないか」という指摘を「5億回」(学長からの公式発表)も受けたということだが、広義の「虫」ということで関係者全員納得の上での画像だということである。特に昆虫夜学では須黒達巳さんによる『刮目せよ!〜ハエトリグモの魅力と婚活事情〜』という講演もあり、今回、ハエトリグモは大きく取り上げられている。

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こちらがはくラボブース。昆虫大学ということもあり、虫へん湯呑みは早々に売り切れてしまった。

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17日に開催された昆虫夜学。どの話も興味深く、昆虫を中心に展開される話は、それぞれに広がりを持っていて、さすが地球上で最も繁栄している動物「昆虫」である。

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2日目の横浜の朝、よく晴れて気持ちが良い。

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2日目には嬉しいサプライズが(というか僕が仕掛けたのだけど)。出展者の一人であるとよさきかんじさんが作った「特攻服」が、開催前から話題を呼んでおり、ツイッターでは『疾風伝説 特攻の拓』をネタに盛り上がっていたので、ちょっと作者の所さんに声をかけたらわざわざ駆けつけてくれたのである。所さんが会場に現れた瞬間の盛り上がりは、学長はじめイベント主催者側が浮き足立つような雰囲気だった。ポストカードも準備してきてくれて、一時、所さんを囲んでのサイン会のような様相に。横浜の地で、「昆虫大学」と「特攻の拓」が出会う奇跡。

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かの有名なクマムシ博士も大興奮。

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マメコ商会。ここでシャツを1枚オーダー。サイズを測ってもらったのでぴったりのものが届くはず。

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あまのじゃくとへそまがり。精緻な革細工で様々な動物を作り出す。

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切り絵作家のいわたまいこさん。

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標本画家の川島逸郎さんによる、昆虫の標本画。これは本当に凄まじい精緻さで描かれており、とても真似の出来る領域ではない。昆虫学者・丸山宗利さんが世界一と評する標本画家でもある。

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最後に、ライブドローイングした昆虫大学のポスターの前で学長と一枚。これが例の特攻服である。そして、終了後に学長の命を受けて、昆虫大学名誉教授に就任することになりました。

動画『昆虫大学2016 in 横浜

再び開催されることがあれば、次もぜひ参加したいと思っています。



デザインフェスタvol.44 巨大壁画ライブドローイング

今年も巨大壁画のライブドローイングを描いてきた。2日で16時間、ほぼ休みなくの制作であったが、手にそれほど疲労を感じることもなく、昨年よりは完成度の高いものを描き上げることができた。
今回のお題は『コロンビアマンモスとスミロドン』時代は中生代から新生代へと新しくなったが、古生物のモチーフとしてはとてもポピュラーなものだろう。

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B3のサイズにペン画で描いたエスキース。これをもとに縦3.6m、横5.5mの画面に拡大していった。

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最初に最も重要な作業が、水糸で画面に方眼を引くことである。これがないと正確に拡大することができない。ここからエスキースを見ながら簡単に鉛筆であたりを取っていく。

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遠くから目立つよう、高い位置から描いていく。またコロンビアマンモスがメインのため、できるだけ最初に完成度を上げておきたかった。

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Gエリアの中でもひときわ目立っていたと思う。

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1日目はここまで。コロンビアマンモスの頭部をなんとか描くことができたが、まだまだ序盤といったところ。2日目の行く末が心配される。

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2日目は余裕なく制作を進めたため、途中の写真がほとんどなかった。この時点でコロンビアマンモスもまだ完成していない。

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そして一足飛びに完成画像へ。2日目18時30分ごろになんとか、この形にまで持っていくことができた。背景までは至らなかったが、コロンビアマンモスとスミロドンの姿を表すことができた。

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コロンビアマンモスのディテール。

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スミロドンのディテール。

今回も昨年と同様、画材はuniのPROCKEY。
来年のライブドローイングをするかどうかはまだ未定だが、次を最後でもいいかなと考えている。肉体的にもスケジュール的にも、かなりきつい作業なので。
ブースまで来ていただいた方、グッズをお買い上げ頂いた方、楽しんでいただけていれば幸いです。





恐るべき小学生

先日、Twitterで次のようなTweetが目に止まった。

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これは是非とも見てみたいと思い、リプライを飛ばして画像のアップロードのお願いをしたところ、快諾いただくことができた。数日待ったところでアップロードされた画像がこれである。

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驚くべき精緻さと、構図の創意工夫。模写と聞いていたので、てっきり同じ構図だと思っていたら、角度まで変えて描いていた。頭の中で立体を動かすことができるのか、空間認知に優れているのか、それだけでなく丁寧な仕事ぶりに、とても小学校低学年とは思えなかった。

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そのプロセスには苦心もあり、美しく仕上げようという目標が明確にあったようだ。ここまで計画的に、最後まで集中力を切らさずに制作できる小学生はなかなかいないだろう。少なくとも、僕にはこんなことはできなかった。
恐るべき小学生である。
この子が将来、絵描きになるのか、他の目標に進むのかはわからない。好きな恐竜を研究する道もある。世界にはポール・セレノのように美術のトレーニングを受けてから古生物学者になった人もいるし、ロバート・バッカーのようにイラストがとても上手い研究者もいる。形態に対して敏感な感覚を持っていることは、様々な分野に活かすことができるだろう。将来が楽しみである。

ちなみに元になった絵はこちら。

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僕が46歳の時の仕事です(去年)。

日本進化学会・市民公開講座

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もう2週間前になるが、日本進化学会の最終日、市民公開講座に登壇した。
他2名の講演者は錚々たる研究者で、どういう訳か僕がトリという構成だった。
テーマは『進化を表現する人々』
1.長谷川 政美(復旦大学、統計数理研究所) 「進化を表現する曼荼羅」
2.近藤 滋(大阪大学)
「シマウマは、縞模様を得たウマ、ではなく、均一中間色を失ったウマ、である」というお話し。
3.小田 隆(成安造形大学) 「生命を表現するイラストレーション」

長谷川先生は系統樹マンダラの監修者であり、近藤先生の研究室とも一度一緒に仕事をしていた縁もあった。また、この講座を企画した東工大の二階堂さんとは、10年以上前に開催された哺乳類学会のポスター制作からのつながりもあり、今回、演者の一人として呼んでもらえることとなった。
後から聞いた話だと、聴衆は200名を超えて、とても好評だったということである。かなり詰め込んで駆け足の内容だったが、集中して聞いてくれている感触があり、非常に話しやすかったことが印象的だった。
スライドの構成は、大まかに分けて4部。最初がこれまでの仕事の紹介。2番目は系統樹マンダラのメイキング。3番目は論文に掲載する図版を制作するプロセスを、アンモナイトの復元を例にとって紹介。最後はタンバティタニスの復元のプロセス。研究者とのやりとりの中での修正の多さには、皆さん驚かれたようである。
当日のスライドをPDFにした。あの場にいた方は思い出しながら、そうでない方は想像力で補って楽しんでもらえればと思う。
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第2回神保町ヴンダーカンマー、無事終了しました

今年の神保町ヴンダーカンマーも無事終了した。昨年に比べて出展者も大幅に増えて、表現形態のヴァリエーションも広がった。
ただ、ヴンダーカンマーと呼ぶには、まだ混沌とした状況が作れておらず、意外とすっきりとした展示に終始してしまったかもしれない。お客さんとしては、ゆったりゆっくりと見て、買い物ができる環境だったかもしれないが、来年にむけていろいろと改良を加えていきたいと考えている。

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トートバッグとTシャツを中心に展開したが、すこしマンネリ感は否めない。来年はすこし変えていこうと思う。

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ゼミ生達のコーナー。ヴンダーカンマーのテーマに合わせるのが、すこし難しかったかもしれない。

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大阪自然史センターのはくラボ。ミュージアムグッズのヴァリエーションの多さはさすがである。

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賑わう初日、2日目の様子。昨年は初日、2日目をイベントの中心として広報したため、来客と売り上げが集中したが、今年は委託期間を含めて長期にわたるイベントであること強調したせいか、委託期間中の売り上げが大きく伸びることとなった。一方、初日、2日目の売り上げは少し下がってしまった。全体として、大きく売り上げは伸びたので、イベントとしては成功であったと思う。
まだ、売れる出展者、売れない出展者の偏りが大きく、このあたりの底上げが、今後の大きな課題になっていくだろう。
また、イベント中の公開制作、ワークショップなども、いくつか開催された。長い会期に来場者がばらけた原因のひとつかもしれない。

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8月10日に東急ハンズ新宿店で開催したライブドローイングの続きを、神保町ヴンダーカンマー会場で、8月20、21日の最終週に行った。

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こちらが完成した画像。約120号のキャンバスに顔料マーカープロッキーで描写したもの。

日程は決定していないが、ほぼ来年の開催も確定している。乞うご期待ください。

第2回神保町ヴンダーカンマー

自然と人工物が織りなす奇跡 現代版「驚異の部屋」

2016年夏のテーマは「混沌」。自然に魅せられ、造形美を追究した作品を精力的に生み出している、いま活躍中の20組のクリエイターと研究者が神保町に集まり、コレクション・作品・グッズを並べて皆様をお迎えいたします。
自然物と人工物が織りなす、真夏のアートイベントをお楽しみください。

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昨年に引き続き、今年も開催します、第2回『神保町ヴンダーカンマー』。会場も昨年と同じく、奥野かるた店2階ギャラリー。
開催日は少し早まって、7月23日(土)から8月21日(日)まで。
休廊日:8月13日(土)、14日(日)、15日(月)
作家在廊日:7月23日(土)、24日(日)/8月20日(土)、21日(日)
時間:7月23日(土)=12:00ー20:00/7月24日ー8月21日 月ー土=12:00ー18:00 日、祝、祭=12:00ー17:00
主催:小田 隆(STUDIO D'ARTE CORVO)/株式会社キウイラボ
会場協力:奥野かるた店

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出展者
いわたまいこ(切り絵作家)
荻野慎諧(古生物学者)
小田 隆(画家、イラストレーター、STUDIO D'ARTE CORVO
科学バー(株式会社キウイラボ
かめおかとうか(イラストレーター)
黒沼真由美(美術家)
五箇公一(侵入生物専門家)
佐竹敦司(かえるの骨、とりの骨、サラリーマン)
島野智之(ダニ学者、法政大学教授)
成安造形大学マイクロアクアリウムプロジェクト
sowaca(アクセサリー作家)
traveling museum 博物倶楽部(サイエンスワークショップ)
はくラボ(認定NPO法人大阪自然史センター
ひこばえ団(成安造形大学小田ゼミ)
久 正人(漫画家)
藤田芙美(革小物hiyoco)
浜口とり(剥製製作・たまご収集家)
公益財団法人目黒寄生虫館
六甲昆虫館(昆虫標本・標本箱)
La Mahina(がまぐち作家)

昨年から大幅に出展者が増え、そのバリエーションも豊富となり、まさに「混沌」といった様相です。当日になってみないと、どんな空間になるのか予測もつきません。

ワークショップ・実演スケジュール
7月23日(土)13:00ー/24日(日)12:00ー サナダムシ編み実演(黒沼)
7月30日(土)/31日(日) 水滴顕微鏡作り(博物倶楽部)
8月6日(土)13:00ー、16:00ー アクセサリー作り(sowaca
8月20日(土)13:00ー サナダムシ編み実演(黒沼) 14:00ー 曼荼羅&ダニ缶バッジづくり(はくラボ・浜口)
8月21日(日)12:00ー サナダムシ編み実演(黒沼) 12:00ー 曼荼羅&ダニ缶バッジづくり(はくラボ・浜口)

会場にはライオンの原寸大油彩も展示予定です。
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関東での展示は初です。
皆様、真夏の神保町でお待ちしております。


小田 隆 展 〜生命の痕跡2〜

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本日から『小田 隆 展 〜生命の痕跡2〜』が大阪市北区中崎町のイロリムラで始まります。
昨年に続き2回目の開催。実は前年も今年も、急にキャンセルになった展覧会のための代打で、満足な準備期間もないままの開催となってしまった。しかし、すくなくとも1点は新作を準備したいと思い、ライオンの原寸大油彩を制作し、なんとか会期に間に合わせることができた。

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原寸大で描いた油彩は、できるだけ低い位置に展示し、その大きさを実感してもらえればと思う。

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奥の壁に貼った無地のキャンバスは、15日(日)に行うライブドローイングのためのもの。スミロドンの全身を線画で描く予定である。カットが下手で、キャンバスの上辺が傾いているのはご愛嬌。

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いくつか小品も展示。14、15日に限りグッズの販売も行う予定で考えている。

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左側はトラの頭骨をモチーフにした作品。右側は久しぶりに『アケボノゾウの群れ』を引っ張り出してきた。ライオンの油彩と画材の違いを比較していただければと思う。

15日にはライブドローイングと同時に、ワークショップも開催します。系統樹マンダラに登場する動物や鳥たちに、色鉛筆で色を塗って缶バッジを作ります。材料がなくなり次第、終了します。参加費500円。

僕の展示会場は写真撮影自由です。SNSへも気軽にアップしてください。大阪梅田から徒歩圏内にあるイロリムラへ、多くの方にご来場いただけると幸いです。(ただし、慣れないとものすごく迷います)


絵本・動物・地球展 8人の作家が奏でるいのちのうた

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2016年4月16日から始まった『絵本・動物・地球展 8人の作家が奏でるいのちのうた』が群馬県立館林美術館で開催中である。僕以外は絵本の世界で活躍する、錚々たるメンバーだ。絵本を描いたことがあるとはいえ、活動の中心ではないし子供向けの仕事というわけでもない。動物を多く描いているということで、今回、出品することになったのである。
初日には会場へ駆けつけることができなかったが、4月24日(日)に車を走らせて展覧会を観に行くことができた。

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この日、朝から少し雨模様だったが、美術館に着く頃にはすっかり晴れ間が広がっていた。

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現在、メインの企画展である。ひょっとしたら公共の美術館で開催される企画展に招待をされたのはこれが初めてかも。

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キウイラボ製作、系統樹マンダラポスター「真獣類」編の原画を全て展示している。自分で描いているので、全部の原画を見ているわけだが、額装されひとつの空間に並べらるのは初めてのことである。いつも机の上に置いて描いていたので、壁に飾り付けられた状況は新鮮であった。

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そして、今回、系統樹マンダラとは関係のない『ウマの原寸大油彩』を持っていたのだが、美術館の大空間にとてもよく合っていた。これまで何度かギャラリーで展示をしていたが、大きな空間だと一大きく引きをとってみることができ、改めて客観的に作品を眺めることができた。

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この美術館はとても美しいロケーションの中に建っており、建物もよく周囲に溶け込んでいる。

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ミュージアムショップもなかなか充実しているのだが、その一角に関連アイテムを販売してもらっている。この展覧会に合わせてキウイラボで全種類のポストカードを作り販売している。まさか「ヒト」までポストカードにするとは思わなかった。
会期は6月26日(日)まで。まだまだ日数があるので、お近くの方は是非とも。

デザインフェスタvol.42 巨大ライブペイント 2日目

2日目は朝の8時前に開場入り。本当は7時に来たかったのだが、ホテルに杖を忘れて取りにいっていたら、少し遅くなってしまった。それでも、開場までは3時間の猶予がある。なんとかできるだけ進めるべく手を動かす。

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2頭目のティラノサウルスの頭部をなんとか完成させる。

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1日目はトリケラトプスもティラノサウルスも頭部以外はほとんど手を付けられていなかったのだが、ようやく首へと進めることができた。

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開場前の状態。

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まずはトリケラトプスを完成するよう、ひたすら描く。特に鱗がしんどい。恐竜の場合、写真を見て描くことができないため、鱗のサイズや筋肉のふくらみなどを、模索しながら進めなくてはならないので、どうしても時間がかかってしまう。いくら小さな下絵があったとしても、大きなサイズになったときとでは違いがある。

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前肢、後肢ともに完成、胴体まで描ききればトリケラトプスは完成する。

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トリケラトプス完成。次に狙うはティラノサウルス。1頭だけでも完成させねば。

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残り時間を考えて、左側のティラノサウルスは途中のままにすることに決定する。2日目の17時頃、ここでようやくグリッドを決めていた水糸を排除することができた。糸に遮られていないすっきりとした画面が現れた。

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サインも入れて記念撮影。片づける時間も考慮して、18時にはペンを置いた。1日目、2日目と合わせて約17時間ほどの制作時間だった。その間にはほとんど休憩をとっていない。

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ディテール。

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ディテール。

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ディテール。

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ディテール。

デザインフェスタのライブペインティングは仮設の壁に直接描くため、終わった後は廃棄されることに決まっている。もったいないという声もあったが、こればかりはどうしようもないし、その前提をわかってこちらも描いている。その時、その場にいて、初めて共有できるものがあり、そこにこそライブの価値がある。

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今回の制作に使った画材は、uniのプロッキー。水性顔料で発色がよく、さらさらと気持ちよく描ける。インクがなくなってかすれてしまうのではと50本準備していったのだが、途中でインク切れを起こすよりも、芯の先がつぶれてきて太くなってしまうことの方が早かった。最終的には20本ほど消費しただろうか。

次の一文はFacebookを通して、知人がコメントしてくれたものであるが、もっとも嬉しい感想のひとつだった。
「他のどのブースのライブペインティングとも全く違うアプローチなのに、誰もそこに気付いてないみたいですよね。
公開してるんだから巧いのは当たり前。
原画を再現する正確性と、その原画自体の正確性。
復元画を正確に描くために重ねている不断の活動。
勢いで描いてるんじゃないのにこの迫力。
画面に対して描く時に見えるのは物凄く狭い範囲なのに、全体として的確な濃淡陰影。

時間さえあれば、見続けていたかったですよ。
凄すぎると思っています。」

2日目のタイムラプス動画。
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ライブドローイングと同時に、グッズ販売をしていたのだが、接客は友人のM君にずいぶんお世話になった。ご飯や飲み物の買い出しや、商品のポップ書き。様々な雑用に、僕が描いているときの解説等々。
また、ブースに脚を運び作業をご覧頂き、グッズをお買い上げいただいた皆様、ありがとうございました。また、どこかでお会いできれば。次回のライブドローイングをやるかどうかは、まだ未定です。

デザインフェスタvol.42 巨大ライブペイント 1日目

先週末、デザインフェスタvol.42に参加し巨大ライブペイント(以下、ライブドローイング)を描き上げてきた。全画面、完成とは至らなかったのだけど、見に来たひとたちにはそれなりに満足してもらえるところまでは進められたと思う。

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朝の7時に開場入りし、設営の準備。壁は既に立てられていて、照明も設置されている。両側の袖に壁が立っていたのは嬉しい誤算だった。壁画を描くための最も重要な準備は、方眼に水糸を引くことである。50cmずつの点を計測し、そこに木ねじをもんでいく。荷物の関係で電動ドリルドライバーをもっていけなかったので、すべてドライバーで手回ししていった。この作業が一番手に負担がかかったかもしれないが、友人に手伝ってもらうことができたので、かなり楽ができた。

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描き始め30分ぐらい。描き始めたのは10時30分ごろだった。もう少し早く始めようと思っていたのだが、販売物の設置やブースを整えるのにも時間がかかり、最初から見てもらったほうがいいだろうということで、開場時間に近いタイミングでスタートしたのだった。

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手にはBHIティラノサウルスの頭骨1/6縮尺模型と、升目の入ったコピーを持ちながら描いていく。50cm角にひかれた水糸がなければ、この大きさの形をとることはできない。時々、自分の感覚に従おうとすると、あきらかに間違えることが多々あった。水糸が画面から少し浮いているのも重要なポイントで、紙にぴったりくっついていては描きにくくてしかたなかっただろう。

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このコピーが手もとになければ、羅針盤を失ってさまよう船のようになってしまう。

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手もとで見えている範囲は極めて狭いので、引きで見たときにどう見えるかを想像しながら進めていく。腰と足を痛めていたので、頻繁に脚立を上り下りするわけにもいかず、かなりの時間ぶっ通しで画面に張り付いていた。

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1日目、ここまでで終了。予想よりも遅い進捗具合。

1日目の様子をiPhoneのタイムラプスで撮影したもの。

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2日目に続く。


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