美術解剖学を応用したクロッキー
2015年05月18日 16:44
右側のクロッキーは10分で描いたもの、そして左側の解剖図は10分の休憩中に描いたものである。解剖図等をみながら描いたわけではないので、不正確な部分もあるかもしれないが、どういった意識でクロッキーやデッサンをしているかを示したものでもある。実際、このように観察しながら、考えながら描くのは、手間も時間もかかるのでクロッキーにはあまり向いていないかもしれない。僕の場合、その出っ張りは何なのか?骨なのか?筋肉なのか?脂肪なのか?そういったことを想像することが好きだし、それらを認識して把握し表現することに喜びを感じる。学生にはこういった方法が全てではないという話はするし、真似してもらいたいと思っているわけではない。
こちらは3分のクロッキーの解剖図を休憩時間中に描いたもの。さらに短時間で描いたクロッキーなので、正確さに不安があるが、短い時間であっても解剖学的な特徴まで捉えたいと考えている。
僕の美術解剖学の授業では、リアルで写実的な人体を表現するというより、動きのある、動く可能性を感じさせる人体を表現することに主眼を置いている。マンガやアニメーション、イラストレーションに応用できる美術解剖学を目指している。もちろん油画、日本画、彫刻にも役立つ。僕自身、まだまだ知識不足なところがあり、学生と一緒に描きながら研究を続けているようなものである。いつか決定版といえるような、美術解剖学の教科書を作りたいと考えている。出来るだけ早く実現しなくては。