マイクロアクアリウムプロジェクト
2015年04月26日 23:48
今日は朝から
琵琶湖博物館へ、微生物の観察とスケッチに学生たちと行ってきた。
琵琶湖博物館リニューアルに伴うプロジェクトの一環で、主に琵琶湖の微生物を展示する「マイクロアクアリウム」の常設展示を、
成安造形大学の学生とともに作っていくというものである。その手始めとして、学生、担当教員ともに、採集から観察、スケッチまでを経験するという初回授業だった。
よく晴れた空の下、烏丸半島を湖岸へ向かう。正面に見えているのは比叡山だ。ここからの景色はとても美しい。
採集にはこのプランクトンネット使う。この採集器の形を見るだけで萌える。メカニカルな機構を持った道具というのは、なぜこれほどに惹かれるものがあるのだろう。
投網の要領で使うのだが、担当学芸員による見事な模範演技。ロープがしっかり伸びきり着水することで、より多くの微生物を採集するチャンスが増えることになる。この後、学生たちの投げ方や所作を観察していると、いかに多くの学生が話を全く聞いていなかったかがよく分かった。真似しないと何事も上手くならないのだけどなあ。
博物館に帰った後は、実体顕微鏡と生物顕微鏡を使った観察会。ミクロの世界の豊穣さ、様々な生物の形の多様性には、学生たちも関心を示し、歓声を上げて楽しんでいた。
琵琶湖のプランクトンでは最大種であるノロ(Leptodora kindtii)をスケッチ。
これがノロの眼球。顕微鏡では平面的に見えているが、実際には球体である。花びらのように見えている部分は透明の管状のもので、中心の黒い部分を放射状に覆っている。
ノロの全貌。この時期はまだ5mmほどだが、最大で10mmほどに成長する。
今回のプロジェクトは3人の担当教員がついており、僕が壁画、他の2名はそれぞれオブジェとレリーフ、シアター用の椅子を担当する。できる限り、学生にフィニッシュワークまでやってほしいので、僕はできる限り手を動かさないつもりである。知識的には僕もまったく白紙に近いので、学生たちと一緒に勉強しながら進めていきたい。