2010年11月13日
久しぶりに銅版画
まだきちんと告知していなかったのだけど、このグループ展のために、小品を制作中。以前から作ろうと思っていて、こんなぎりぎりになってしまった。
小さい画面とはいえ、今日版を作って、刷りまで終えるという荒技。
10点刷ることができた。切り抜いて使用するので、失敗した画面もそのままプリント。
ディテール。いつものスカル。
こんな感じに六甲昆虫館の箱に収める予定。
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投稿者 corvo : 22:05
2009年8月13日
残念
応募していた銅版画のコンペ。駄目でした。審査結果。
賞と入選合わせて18名しか選ばれない狭き門だったので、難しいと思っていましたが、悔しくないと言えば嘘になります。でも、出来る範囲でベストは尽くしました。
ただ、こういったコンペって、どうして落ちたかはまったく分からないのですよね。情報が開示されることもないし。そういった点では、入選しない限り全く何の意味もないとも言えます。応募参加するだけでは、意義がないのです。
まあ、新しい作品が出来たということを、よしとしたいと思います。
投稿者 corvo : 17:07
2009年7月24日
Self Wing 014
今日は午後からずっと銅版画にかかりきりだったが、ようやく完成。
ラインエッチング。50 x 66 cm。
翼部分。すこし描き込みすぎたかも。もう少しすっきりした描写にしたかった。
肋骨の空間、それぞれの骨の関係はうまく表現できたと思う。
骨の部分もそうとう黒くなってしまった。次からはもっと少ない手数で描きたい。
「Grandma」とこの作品、実はあるコンペに出品するために制作していたのである。
素人銅版画がどこまでいけるか分からないが、とにかくにも挑戦である。
投稿者 corvo : 23:57
2009年7月21日
Self Wing 013
昨日、ようやく二度目の試し刷りが終わったところ。
その前に、一度目の試し刷りの紹介。拭き取り過ぎもあるのだけど、全体に弱い。腐蝕はしっかり出来ているので、密度の問題だろう。
こちらが昨日試し刷りしたもの。骨格部分はおおむね満足出来るが、翼の部分が気に入らない。
拭き取り過ぎた部分もあるが、線描があまり美しくない。
空間を強調するために、もう少しだけ描き込む予定。
加筆した部分と、それまでの部分の境界がはっきりしてしまっているので、なじませるために暗い部分を中心に、少し潰していくような感じで加筆修正していく予定だ。
グランドはこれで三度目。やはりこの回数は必要か。翼と骨盤を中心に加筆しているところ。
でもこの作品、全体に描くポイントを絞りきれなかったのが問題だったかも。翼、骨、といった好きなものを描いたので、よりその傾向が強くなってしまった。もっと抜けた部分を作るべきだったと反省。
投稿者 corvo : 10:22
2009年7月 9日
Self Wing 012
今、もっとも時間が必要なのが銅版画の作業である。腐蝕や刷りといった物理的にどうしても拘束される時間があるため、まとまった時間の捻出が必須である。
骨、骨、骨。楽しい。
線描を刻み付けて、腐蝕する直前。
2回目の腐蝕が終わったところ。
もう一段階、線描を刻み付けて腐蝕した後、最初の試し刷りをする予定である。
描いていると楽しすぎて、時間を忘れてしまいそうになるのが玉にきず。やりすぎると業務に支障をきたしてしまうしね。
投稿者 corvo : 02:23
2009年7月 5日
Self Wing 011
今日、ようやく銅版画作品『Grandma』の本刷りが出来上がった。画像は後日アップの予定。そして、新たな銅版画の制作をスタート。
転写して、アウトラインの線描を一部刻んだ段階。
資料として必要だったので、人体表現研究室から全身骨格模型を研究室に運び込んだ。
しかし、脊椎ひとつとっても個体差が大きい。解剖図と2体ある骨格模型を比べても、かなりの差がある。
来週中には、ある程度完成まで近づけたい。
投稿者 corvo : 00:22
2009年6月26日
Grandma 9
まだ細部の修正は残っているが、一応完成。刷りが下手なので、拭き取りやインク詰めにも問題がある出来。
顔のディテール。
手のディテール。
銅版画は難しい。
投稿者 corvo : 23:09
2009年6月23日
Grandma 8
日曜日はオープンキャンパスでまったく制作が出来なかったので、月曜日から再開。グランドの流し引きは日曜日の朝に済ませておいたので、銅版を温めてグランドを定着し描き始める段階になっていた。昼過ぎ、ウォーマーを借りようと版画工房に行ってみると、授業でちょうど使っていたため断念。このとき、瞬間湯沸かし的に時前でウォーマーを買ってしまおうかと思ったが(買うと5万から10万ぐらい)、すぐに自制して次の手段を考える。研究室を見回すと流しのところに、おあつらえ向きの電熱調理器具(電気コンロ)を発見。コンロのなわりにげたを置いて、温め開始。ウォーマーよりずっと速く熱が入ってくれる。設置場所が狭いので銅版をぐるぐる回しながら、なんとか全てのグランドを定着させることができた。
そして手の部分を中心に加筆。
合掌した手を中心に描いて行く。1回目の腐蝕も無事終えて、さらに刻み続けているところである。
今週中には完成させたいが、どうかな。
投稿者 corvo : 10:08
2009年6月21日
Grandma 7
昼間は1日中、銅版画にかかりきりだった。
描画と腐蝕を3回繰り返した。そして、ようやく2回目の試し刷り。
顔の描写はほぼ出来上がり。
これから手の描写に集中していく。プランはほぼ出来上がっているので、完成に向けて描き込むだけだ。技法はラインエッチングのみ。全てを線だけで表現することを目的にしている。まあ、器用に他の技法を使いこなせないだけなのだが。
投稿者 corvo : 02:18
2009年6月17日
Grandma 6
最初の刷りを見て、加筆の必要な部分を描いていく。
昨日はほとんど1日描き続けたが、腐蝕するまでには至らなかった。
手が増えた。
顔がまだまだこれから。あと2つ増やすかどうするか思案のしどころ。
投稿者 corvo : 23:53
2009年6月16日
Grandma 5
昼間はほぼ丸一日、銅版に向き合っていた。
学生の授業とかち合ってしまっていたため、腐蝕をタイミング良く行うことが出来なかった。そのため予定よりも時間が押してしまった。
夜9時すぎに、ようやく最初の試し刷り。思っていたほど悪くはない。
まだまだ描き込みが必要。
顔も手も、もっと骨太な描写が必要だ。すこし画面全体の構造も弱い。
投稿者 corvo : 02:35
2009年6月13日
Grandma 4
昨日、今日と多くの時間を銅版画の制作に割いた。昨日、3回目の腐蝕を終えて、グランドを剥がしてみたところ、思ったほど線が深くないことが発覚した。グランドが厚すぎて、線描の隙間が細くなってうまくいかなかったようだ。試し刷りはせずに、グランドを引き直しさらに描線を重ねた。
もう一度描き直していく感じだ。最初の描線だが、ニードルから受ける感触は悪くない。
今日の夕方には、ほぼ全ての顔に手を入れ終わったので腐蝕を行った状態。
もう一つの重要なモチーフである手を描き始めたが、ここで時間切れ。続きは週明け。来週中には、なんとか完成に近いところまで持っていきたい。
今日もまた人体表現研究室で残念なことが。
イラストレーションクラスでは、片付けを徹底しているが、他クラスが使った後はこうなってしまう。担当教員に一度、直談判しなくては。
最初は綺麗に並べてあるのだから、元通りにしておいてほしい。
投稿者 corvo : 23:57
2009年6月 8日
Grandma 3
月曜日は昼過ぎに関東本部を出て、関西事務所に移動。夕方遅くに大学へ行き、銅版画の続きを少しだけ制作した。まだ最初の腐蝕は出来ていない。
5つの顔の描写がほぼ出来た。
明日、最初の腐蝕をおこなって、さらに描線を重ねる予定。
エッチングの線は非常に細いため、この段階で細かく描線を重ねても、刷ってみると以外に大したことないと思うことがしばしばある。
投稿者 corvo : 23:51
2009年6月 4日
Grandma 2
木曜日は朝からほぼ一日中授業のため、空いた時間を使って銅版を刻む。短時間でも集中して描くことができるのだけど、集中しすぎて終わったあとぐったりとしてしまうのが玉にきず。
顔だけだが、かなり進んだ。
ディテール。
線描を重ねると、銅版の輝きが目にまぶしくなってくる。
明日には、最初の腐蝕ができると良いのだけど厳しいかな。
投稿者 corvo : 23:36
2009年6月 3日
Grandma 1
昨日と今日、時間の合間を見つけて刻み始めた。
明日には最初の腐蝕までいきたいところ。
投稿者 corvo : 23:58
2009年5月27日
銅版画、磨きと防蝕
昨日は研究日。まだ授業も始まっておらず、閑散とした大学の研究室で銅版画の準備をした。
板面にピカールをたらして、硬く絞ったウェスで力を込めて磨いてゆく。
磨き上げた銅板をリグロインで洗浄し、液体グランドを流し引いた。3枚一気に処理したので、腕がパンパンに張ってしまった。おかげで、今日は上腕三頭筋に激痛が走るほどの筋肉痛だった。鍛え方が足りないなあ。
投稿者 corvo : 23:50
2009年5月25日
銅版画再開、磨く
締め切り仕事に追われて、悶々とした気分で過ごすのも精神衛生上良くないので、今日は自分の作品を制作するための準備を進めてきた。
その準備とは、油彩のためのキャンバス張りと銅板の磨きだ。
ヤスリで四辺にプレートマークをつけて、1500番の耐水ペーパーでひととおり磨いたところ。この後、ピカールを使って鏡面に磨き上げるのだけどこれがつらい。制作前の必要な作業とはいえ、体力的にもかなり堪える。普段から銅版画を作っていないにわか版画家ではこんなものだろう。神様に何が一番ほしいと問われたら、「体力」と答えるだろう。
投稿者 corvo : 23:50
2008年12月20日
銅版画「刷る」07
昨日は朝の10時から14時まで、わずか5分の休憩を挟んだだけの教授会。さすがに疲れる。
夜からイラストレーションクラスの忘年会があったため、それまでのわずかな時間を使って、2回の腐蝕と刷りを行った。
プレートマークを綺麗にする必要があるが、ほぼ完成した状態である。
サイズは25.5 x 15.8 cm。紙はハーネミューレ。
顔と髪の毛の部分にも、新たな加筆をしている。
前回の状態では目の描写が曖昧だったので、少し手を加えた。
口元の陰影もはっきりするよう、さらに線描を重ねている。
髪のディテール。髪の毛の流れがつぶれてしまわないよう注意しながら、さらに黒くなるよう描き込んだ。
昨日の忘年会の会場は山科。久しぶりのオール、朝帰りだったのだけど、始発が5時59分と遅かった。せめて5時30分ぐらいにしてほしいが、田舎なので仕方ないか。
昼前には起きだして、これから仕事を始めようとしているところである。
投稿者 corvo : 12:52
2008年12月18日
銅版画「刷る」06
今日、昨日の版を刷った。午前、午後と授業があったので、昼休みの短い時間で腐蝕を1回して、刷りまでこぎ着けることが出来た。
かなりいい感じで進んでいる。
顔のディテール。
さらに細部。
投稿者 corvo : 03:09
2008年12月17日
銅版画「刻む」04
次の銅版画は祖母の肖像。これまで、何度もモチーフとして描いてきた。油彩、ドローイング、シルバーポイント、様々な素材でだ。銅版画で制作するのは、これが初めてである。
2回の腐蝕を終えて、さらに線描を刻んでいるところ。
ディテール。
実を言うと、レンブラントのエッチングを超えるものを作りたいと思い、闘っている。ほとんど玉砕覚悟ではあるが、匹敵するものを作ってみたいものだ。
「あの人に・・・・勝ちたい。」とぐっと唇を噛み締めるのである。
投稿者 corvo : 01:58
2008年12月16日
銅版画「刷る」05
今日は午前中に合評をひとつこなして、午後から銅版画の授業に参加。
自画像の続きを進める。
2度目の試し刷り。腐蝕は2回行った。かなりイメージに近づいたが、左目がまだ気に入らない。
上瞼の陰を強く描く事で、強引に修正した。この修正のためだけに、3度目のグランドを引き直した。
右目。
左目。
口元。
これで完成。
投稿者 corvo : 23:30
2008年12月12日
銅版画「刻む」05
ハガキサイズで自画像を描いている。
鏡を見て、直接、銅版を刻んでいるので、紙に刷った状態が左右通常の顔になる。紙やキャンバスに自画像を描くと、左右が反転してしまうが、銅版画だと僕が永遠に見ることが出来ない、左右反転していない顔を見る事ができるようになる。
相変わらず、下描きの線と実際の描写がずれていて、いいかげんである。
最初の腐蝕を30分。2回目に25分。早速、試し刷りを行ってみた。
どうも左目の位置がおかしい。2回目のグランドを引いた後、強引に修正していく予定。
右目もさらに描き込んでいく。
口、鼻ともに、描き込みが足らない。まだまだだ。
銅版画の作業は時間的な制約が多いため、せき立てられるように進めてしまう。他の作業や仕事を放っておいても、銅版にむかってしまうのだ。描かされている、そんな感じだ。100%コントロール出来ているわけではないが、とにかく楽しい。でも、止まってしまっている案件が山積みなので、そろそろほかのこともしなくては。
投稿者 corvo : 23:26
2008年12月 8日
銅版画「刻む」05
新作を刻み始めた。
今度は烏を腹側から。
頭部ディテール。
今回の描きどころの一つである脚。
まださらっと全体に描いただけである。
投稿者 corvo : 23:24
2008年12月 6日
銅版画「刷る」04
木曜日の授業が終わってから、腐蝕を繰り返し試し刷りを行った。
これが前回までの状態。ここからさらに手を加えて、刷りを行ったものが次の画像である。
刷る前は、かなりいいところまで行けたと思っていたのだけど、いざ刷ってみると期待はずれ。まだまだだった。ここまでで木曜日は時間切れ。
金曜日。グランドを引き直して、線描を重ね、3回の腐蝕を行ってから刷ったものがこれである。
ほぼ完成したもの。紙はニューブレダン。シャルボネールのブラックインク。436 x 300 mm。
頭部のディテール。
ディテール。
ディテール。
ディテール。
腐蝕によって刻まれる線描は、手で描く事は不可能だ。その立体的に立ち上がる、微細な線にはたまらない魅力がある。刷り上がるときに匂い起つインクのかほり(あえて「かほり」と書いてみる)と、紙をめくりあげるときのドキドキ感はいつも新鮮なものである。
投稿者 corvo : 02:25
2008年11月30日
銅版画「刻む」07
関東本部へ帰ってくるときに持ってきた銅版を刻んでいる。車での移動は体力的にはきついが、こういった荷物を運ぶことができるので大きなメリットがある。
これは最初に試し刷りしたもの。全く密度がなく、ここからかなり描き加える必要がある事を痛感した。
モチーフをとなりに置いて、出来るだけ銅版と近づけて描写する。すでに腐蝕されている線は溝になっているので、針先に凸凹を感じながら線描を刻み付けていく。ほとんどもう一度上から描き直すような感じになった。
光っている部分が、新たに描いた部分だ。
大学に戻ってから、すぐに腐蝕をし、さらに線描を重ねていく予定。次はどこまで立体感を表現出来るかが、ポイントになってくる。グランドももう一回引く必要があるだろう。
でも、手間はかかるが、銅版画は楽しい。
投稿者 corvo : 23:23
2008年11月27日
銅版画「刻む」06
水曜、木曜は、ほぼ一日中授業があるため、まとまった時間を制作に割くことができない。なので、休み時間を利用してこつこつと刻むことになる。
ハシブトガラスの仮剥製をすぐそばに置いての制作。
前回刻んだ線を活かしながらも、もう一度描写し直し気持ちで、じっくり観察しながら線を重ねていく。
グランド引き直して線を刻む行為は、新規レイヤーを作って線を重ねていく方法に近い。今回も、おそらくもう一度グランドを引く必要があるだろう。どこまで烏の濡れ羽色を再現出来るかがポイントである。
投稿者 corvo : 23:28
2008年11月24日
銅版画「刻む」05
きょうは朝10時過ぎに起きだして、銅版を今まで刻んでいた。世の中は祝日らしいのだけど、大学は平常授業の日。僕は授業がないので、研究日として自由にできる日でもある。起きた後、飲まず食わずでパジャマのまま、羽を描く事に没頭していた。銅版画には麻薬のような魅力がある。何物にも代え難い、線の魔力とでも言おうか。硬い銅板に対してニードルを使うので、右手への負担が大きいのが玉にきずである。
今晩さらに描き込んで、腐蝕するのは明日にしよう。
これから研究室に行って、馬の続きを。今日には完成させたい。
投稿者 corvo : 13:26
銅版画「刻む」04
夜から新しい版に取りかかっている。今度のモチーフは烏。以前、チャコールペンシルで描いたのと同じものだ。
銅版画の鋭い線描と、羽の構造は非常によく似ている。問題はどこまで羽の持つ輝きと、黒さ、立体感を表現できるか。
今回も複数回に分けて腐蝕をし、グランドも何度か引き直す必要があるだろう。
今はとにかく一回目の腐蝕に向けて、全体を描ききろうとしているところだ。
午後の授業までに間に合うかな。
投稿者 corvo : 04:14
2008年11月19日
銅版画「刷る」03
最後に2回の腐蝕を行い、グランドを剥がして刷りを行った。
合計3回のグランドを引き、8回の腐蝕を繰り返した。これでほぼ完成である。
眼下と鼻腔。より強い陰影をつけた。
歯と同時に下あごを描き込んだ。人間の顎の持つ強いアーチ型が、表現できた。
3回グランドを引き、合計8回の腐蝕により完成した。版のまわりのプレートマークを綺麗に整えて、本刷りは来週の予定である。
投稿者 corvo : 02:22
銅版画「刻む」03
前回のエントリーの試し刷りを見ながら、さらに描き込むところを判断していく。より立体感をだすために、コントラストを強く出すことにした。
3回目のグランドを引き、ニードルで傷を付けていく。銅の色に輝いているところが、銅板がむき出しになっているところである。ここが腐蝕されて、線描が刻み付けられる。
投稿者 corvo : 00:03
2008年11月18日
銅版画「刷る」02
関西事務所に戻り、午後から大学で制作。今日も学生にまじって、銅版画の続き。
今日はまず試し刷り。前回からさらに描写して腐蝕をおこなったもの。
かなり描き込んできたが、まだ甘いところがある。
眼窩と鼻腔。
前回まったく描いていなかった歯を描き込んだ。でも、まだこれからというところ。
投稿者 corvo : 23:58
2008年11月15日
銅版画「刷る」01
今週火曜日に、最初の試し刷りをしてみた。
3回の腐蝕を終えた後、グランドを綺麗に落としてインクを詰め、プレス機で刷る。
まだ描き込みが必要。
眼穿。
普段、点描はあまり使わないが、ニードルでリズミカルに描写するのに、とてもあっている描法だと思う。
歯の描写はこれから。ここも描きどころのひとつだ。
プレス機の調整も手探りで、非常勤の先生とTAさんに教えてもらいながら作業している。実に楽しい。
投稿者 corvo : 22:29
2008年11月11日
銅版画「刻む」02
いよいよ腐蝕。腐蝕液は第二塩化鉄液を使う。
これが大学の腐蝕室。出来る限り長時間いることは避けたい。
最初の腐蝕が終わった状態。ここからさらに加筆する。一回目は20分。
二回目も20分。そこからさらに加筆して、三回目の腐蝕を25分行った。
合計65分の腐蝕が終わり、グランドも全て取り去った状態。明日(というか今日)は最初の試し刷りをする予定である。試し刷りを見て、どこを加筆するかを決めていく。どんな刷り上がりになるか、楽しみでもあるけどどきどきでもある。
約20年ぶりの銅版画、ひとつひとつ思い出しながら、それぞれの工程を楽しんでいる。
学生にまじっての作業も、また楽しい。
投稿者 corvo : 00:27
2008年11月 8日
銅版画「刻む」01
ようやく刻み始めた。モチーフは描き慣れた頭骨。
グランドの匂いが懐かしい。およそ20年ぶりではあるが、つい最近まで銅板を刻んでいたような感覚がよみがえる。濃い茶色のグランドを削り取ると、輝く銅色が浮かび上がる。むき出しになった線が腐食され、インクを紙の上に写し出すことになる。
刻んでいる途中の銅板をスキャニングしてみた。
いまひとつグランドの流し引きが上手くいっていないのはご愛嬌。これからどんどん上達していきます。
投稿者 corvo : 22:56
2008年10月 8日
銅版画、ひたすら磨く
耐水ペーパーで大まかに磨いたが、まだ不十分である。次に、ピカール(金属研磨剤)を使って地道に磨いていく。
銅板、ピカール、リグロイン。リグロインは揮発性の溶剤で、汚れ落としと脱脂に使われる。
ウェスを固くしぼって、板面にたらしたピカールをのばしながら、小さく円を描くように端から順番に力を込めて磨いていく。かなりの重労働。しばらく絵を描けなくなるほどに、指先まで感覚がおかしくなってしまう。
なれていない作業なので、無駄な力も入っているのだろう。よけいに疲れてしまっているのかもしれない。
この下準備さえ済めば、いよいよ描画できる段階が近づいてくる。今は我慢我慢である。
投稿者 corvo : 23:54
2008年10月 7日
銅版画制作スタート
今日は念願の銅版画の制作をスタート。銅板はすでに入手済みで準備万端である。午後のイラストレーションクラスの実習にまじって、一緒に作業させてもらった。まず銅板の裏側に防蝕のためのビニール製の壁紙を貼り、四辺を金ヤスリで斜めに削ってプレートマークを作る。大小あわせて16枚作業すると、さすがにへとへとになる。銅板を押さえていた左手は未だに痺れている。
その後、少量の水を流しながら1500番の耐水ペーパーで円を描くようにまんべんなく磨いていく。
これが磨き終わった状態。ただし、まだこれでは充分ではなく、ピカール(金属研磨剤)を使ってさらに滑らかな表面にする必要がある。銅版画は描き出すまでに、多くのプロセスと労力が必要な技法である。
実は銅版画を制作するのは、約20年ぶり。一つ一つの作業をしながら、少しずつ思い出していくのがとても楽しかった。まだ忘れていることも多いので、初心者の気持ちで銅版画に向かっていこうと思う。
大学に勤めることがなかったら、こんなチャンスはなかったかもしれない。
投稿者 corvo : 23:11