2008年1月 7日
Argentina紀行13
イシグアラスト・タランパジャは、世界遺産にも指定されており、映像を通しても感じてもらえたと思うが、文句なしに美しいところである。美しくはあるが、人間が快適に生活できる環境ではない。水道もガスも電気もない。もちろん、風呂もトイレもなし。そんなところで、何十人もの人間が、短期間ではあるが生活をしていたのである。
なかなか映像を通しては、そういった苦労までは伝わってこない。
朝の日本チームの様子。番組ではディナーの様子が多かったのだけど、朝食はこんな感じでパンを切りハムやチーズを挟んで食べ、火にかかっているコーヒーで目を覚ます。朝晩はとにかく寒い。昼間は30度を超えるというのに、朝起きると水が凍っている日もあった。
こちらはアルゼンチンチーム。皆、夜遅くまで起きているのに、けっこう朝は早起き。でも、発掘地へ向かう出発時間が守られたことは一度もなかったかも。全ての時間がゆったりと流れていく。
毎日、10kmから20kmは歩く。アップダウンのある荒れ地を、地面を見ながらひたすら歩き続ける。断片的な化石はごろごろと転がっているが、関節した状態や、保存の良いものが、そうそう簡単に見つかるわけではない。化石を掘っているよりも、歩いている時間のほうが圧倒的に長い。
夕方、キャンプに戻ると夕食までの時間、バレーボールに興じる。キャンプ地の側を通る川の痕跡が、細かい砂でできたビーチのよう。西島さんとも、何度か一緒のチームで楽しんだ。
これはアサードと呼ばれる、BBQパーティー。毎日、焼き肉でパーティーなような状況だったのだけど、この日の肉と焼き方は特別なものだ。とにかく肉が厚く、時間をかけてじっくりと焼かなくてはいけない。味はもちろん抜群である。
もうみんなできあがっています。寒いので、飲み続けるしかないのである。
過去の「Argentina紀行」はこちらへ。
投稿者 corvo : 23:35
2008年1月 6日
『イシグアラスト タランパジャ ~地球最古の恐竜が眠る大地~』
一昨日の金曜日、放映された番組を見ました。僕自身としては、西島さんが訪れた地域や映像が、とても興味深かったです。ずっと発掘キャンプにいたので、それ以外の場所に行くことはありませんでした。
気候の変動が、アルゼンチンの農村部に打撃を与えていること、乾燥した地域にもおどろくほど豊かな生態系が存在することなど、番組を通して知ることが出来たことも多かったです。
いくつかのレビューをネットで読みましたが、もっと発掘について見せてほしかった、という意見が多かったと思います。2時間あまりという時間の中で、2週間以上に渡った発掘の様子を紹介することは無理がありますが、放映されなかった面白いエピソードはたくさんありました。ここで全てを書くことができませんが、いくつか紹介できればと思います。
今回の放送で嬉しかったのは、CGの出来の良さでした。ヘレラサウルス、キノドン、リンコサウルスは、僕がデザイン画を作り、CGアニメーションを作ってもらったのですが、生物としてのリアリティを持った動きを見ることが出来て、とても質が高かったと思います。他の生物のデザイン画も描いたのですが、登場した上記の3体だけでした。
ヘレラサウルス、骨格図と筋肉を復元したもの。
生体復元三面図とカラーリングの指示書。
キノドンの生体復元三面図。
リンコサウルスの骨格図。
生体復元三面図とカラーリングの指示書。これらの資料をもとに、静止した3DCGを作って見せてもらい、それらの修正点を指摘して直してもらう、というやり取りを何度か繰り返しました。どういった動きになるかまではチェックしなかったので、今回、動いている映像を見てほっとするとともに、とても嬉しかったのです。
今回登場しなかった、エオラプトルの生体復元三面図
以下、余談なのだけど・・・
以前、このblogでNHKの恐竜番組のCGについて批判したが、日本のCGアニメーションの技術が世界に比べて、決して低いわけではないことを実感することができた。問題はどういったプロセスで復元するか、という点に尽きると思う。科学的に正確なデザイン画を準備することができれば、質の高いCGアニメーションを制作することは、この日本でも充分に可能である。すでに誰かが復元したものを参考にするのは、大きな間違いである。化石=骨からスタートすることが鉄則だ。その基本なくして、質の高い古生物の復元CGを制作することはできない。
発掘の経験だけでなく、復元CGについても良い経験を積むことができた。
投稿者 corvo : 16:24
2008年1月 4日
本日放送『イシグアラスト タランパジャ ~地球最古の恐竜が眠る大地~』
『イシグアラスト タランパジャ ~地球最古の恐竜が眠る大地~』
アルゼンチンに行っていたのが、2006年8月16日から9月6日まで。このblogのArgentina紀行も途中で放りっぱなしで、完結していません。放送後、補足的にアップしていこうかなと、今は考えています。
今日の昼間に1時間の番宣番組を見ましたが、イシグアラストの風景が懐かしかったです。2週間という長い時間キャンプしていたこともあって、映像を見ていると発掘地の記憶が鮮明に浮かび上がってきます。
今日は仕事しながらではなく、ゆっくり見ようと思います。
投稿者 corvo : 17:02
2006年10月15日
Argentina紀行12 2006年8月23日
すっかり間が空いてしまった。久しぶりの再開です。
フィールド4日目。昨晩、シャワーを浴びてベッドで寝ることができたので、すっきりした気持ちでキャンプ地へ向かう。コテージからは1時間ほどで着くことができる。渋滞とは無縁の世界。
再び、キャンプ地の我が家へ戻ってきた。狭いのと腰痛が酷いので、テントの出入りをするだけがつらい。
今日も天気が良いが少し風が強い。数日前の冷たい風ではなく、あたたかな空気が混じってきた。春へと向かい、徐々にあたたかくなっていっているようだ。それでも朝晩は冷えるので、キャンプ地を出てフィールドに向かう時は上着が必要だ。
この日は平山さんが重要なボーンベッドを発見する。キノドン、ディキノドン、恐竜、アエトサウルスなど、この時代の重要な脊椎動物の化石が多数含まれているようだ。ただし、関節してつながったものではなく、ばらばらのものが多い。明日はここを重点的に発掘する予定である。
毎日見る、ロス・コロラドスの赤い岩壁。時間よっても天候によっても、その表情は様々に変わっていく。朝から昼にかけては逆光になるためシルエットしか見えないが、午後から徐々にその複雑なディテールを見せ始める。夕方がもっとも美しく見ることができる時間帯だ。
夕方、5時頃にはキャンプ地に戻ってくるのだけど、夕飯の時間までかなりの時間を待たなくてはいけない。そこでレクリエーションに、アルゼンチン人スタッフに交じってバレーボールをするのが日課になった。最初は円陣を組んで、ただボールをトスしていただけだったのが、ある時から即席のネットとコートが出来上がり、試合をして遊ぶようになった。サーブ権なしの25ポイント先取制で、1試合にかかる時間も長く結構しんどい。砂浜のようにクッションのある軟らかい砂地なので、ダイブしながらレシーブをしても怪我をすることはない。それにしてもアルゼンチン人たちの身体能力は凄い。なまった身体ではまったく歯が立たないのである。
夕飯はリカルド特製のパエリア。魚介類は冷凍のものや缶詰を利用していたようだけど、とても美味かった。毎日ワインを飲みながらの食事なんて、日本ではまったくやったことがなかった。外で飲むから美味いのか、アルゼンチンのワインが美味いのか、そのどちらもだったのだろうけど今までの人生で飲んだワインの量よりも、確実に多く飲んでいただろう。
ほどほどに酔いながら、11時頃には眠りにつく毎日だった。
投稿者 corvo : 21:11
2006年10月 4日
Argentina紀行スケッチ編03
今回はスケッチ編。
とにかく研究者は化石を見つけると興奮して、夢中になる。自分の研究対象の化石ならばなおさらである。
歯科医師用のピックを使って化石を掘り出すアルコバー博士。後ろ姿は同様の作業をするロドリゴ。(2006/08/21/12:56)
恐竜の右後肢と思われる化石。表面は硬いコンクリーションに覆われている。(2006/08/21/14:19)
シエスタするロドリゴ。(2006/08/21/14:55)
タガネを使って化石を掘り出す、アルコバー博士(左)と久保君(右)。(2006/08/22/12:54)
皆がシエスタをとっている間に描いたロス・コロラドス。(2006/08/22/14:48)
シエスタ中のリカルド。見たままを描いたのだけど、後ほどスケッチブックをリカルドに見せたところ「この絵だけはNo Goodだ」とえらく不評。お腹をぽってり描いたのが気に入らなかったらしい。これが原因で彼はずっと僕のことをいじめるのである(彼独特の親愛を込めたユーモアなのだが)。しかし、他のアルゼンチンスタッフには大受け。絵を描くことで、言葉が分からずともコミュニケーションをとることができるのが楽しい。
気が向いたらポチポチっとお願いします。
投稿者 corvo : 00:09
2006年10月 3日
Argentina紀行11 2006年8月22日
しばらくぶりのArgentina紀行。最初から読みたい方はこちらまで。
フィールド3日目。この日も天気が良く、朝からぐんぐん気温が上がっていく。雲一つない快晴。随分眼が慣れてきて、化石を判別できるようになってきた。最初、泥や砂の中に化石があると思っていたのだけど、実際保存状態の良いものは硬いコンクリーション(concretuon)の中に含まれていることが分かってきた。
これは僕が見つけたものだけど、結局何の化石か分からなかった。コンクリーションの中から艶のある化石が顔を覗かせているのが分かる。
アルコバー博士が、自分で発見した化石を夢中で掘り出している。かなり硬いコンクリーションに包まれており、大胆にタガネをあてて母岩を削り取って行く。久保君も恐る恐る手伝うが、博士はあくまでも大胆である。
ほぼ全てが露になったところ。主竜類の上腕骨と思われる。
午後、近くのフィールドでグアナコの骨を発見。グアナコはイシガラスト公園で最も一般的に見られる偶蹄目(ラクダの仲間)である。白く軽いので、化石でないことがすぐに分かる。モンゴルでもラクダの骨が頻繁に見られ、化石のような顔をして地面に埋まっていることがある。
グアナコの糞と足跡は、もうそこいら中に見つけることができるのだけど、この時点ではまだその姿を見ることは出来ていなかった。
風のないとき、このフィールドからは音が消える。似たような景色ばかりで、一人になるととたんに不安になる。まだ地理がはっきりと把握できていないので、かなりの恐怖感がある。空気が乾燥しているせいか、声も届きにくい。壁に隔てられると、全く他の音が消えてしまう。
腰痛が再発していてかなり痛い。
この日の夜はValle Fertillのコテージホテルに一旦戻る。シャワーを浴びてすっきりする。砂まみれの状態といっても乾燥しているので臭いはほとんどなかったのだけど、やっぱり気持ちがいい。夕食は以前も食べた近くのホテルで済ませる。オーダーを間違えられてショック。ラテンの国ではしばしばこういうことが起こる。
数日ぶりにベッドで睡眠。次の日、朝早くフィールドへ移動するため睡眠時間は短めだったが、気持ちよく過ごすことが出来た。
久しぶりのArgentina紀行です。応援よろしくお願いします。
投稿者 corvo : 22:16
2006年9月30日
Argentina紀行スケッチ編02
昨日に続いてスケッチをアップ。
今回、紹介するのはフィールド初日のもので、僕がイシガラストへ来て初めて屋外でスケッチしたものである。
手探りの段階でもあり、フィールドでスケッチすることに、まだ慣れていない感じが出ている。
発掘をする、リカルドとアルコバー博士(リカルドも博士です)。クロッキーの要領で描いているのだけど、どういったリズムで作業をするのかが掴めず中途半端な感じになってしまった。
地面に這いつくばって作業をすすめるアルコバー博士。夢中になって、繊細な行程を繰り返して行く。
キノドンの頭骨を、裏側から見たところ。裏返った状態で埋まっていた。
別の角度から同じものを描いた。スケッチの最中、カメラがまわっていたのだけど、手を動かしている時は集中しているのでさほど気にならない。ただし、無理な姿勢で描かなくてはならないことも多いので難しい部分もある。
大自然の中で描くスケッチは気持ちがいい。しかし、美しい自然を前にすると、自分の無力さを痛感する。
とても絵で表現しつくせるようなものではない。
ポチポチっと、よろしくお願いします。
投稿者 corvo : 23:56
2006年9月29日
Argentina紀行スケッチ編01
久しぶりのArgentina紀行は、スケッチ編。日記用に描いたスケッチをいくつか紹介してきたのだけど、今日番組制作会社からスケッチブックが戻ってきたので、少しずつアップしていこうと思う。結構、枚数があるのでスキャニングにどうしても時間がかかってしまう。
サン・ファン大学博物館でスケッチした、リンコサウルスの頭骨。FABRIANOのスケッチブックに鉛筆(B、HB)。
少しアップ。
こちらがモデルになった標本。
イシガラスト州立公園の入り口の博物館に展示してある、サウロスクスのスケッチ。
エオラプトル。これはスケッチブックの見開きをつかって描いてみた。時間がなく、途中で終わってしまったのが悔やまれる。
どのスケッチも、おそらく20分から30分ぐらいかけて描いたもの。
フィールドに入ると風景のスケッチも増えてくるので、どんどんアップしていく予定である。
久しぶりのArgentina紀行に、応援よろしくお願いします。
投稿者 corvo : 23:58
2006年9月22日
Argentina紀行10 2006年8月21日
ちょっと間が空いてしまったArgentina紀行。フィールド2日目の様子。
キャンプ地の生活にも徐々に慣れ始める。もともとアウトドアには馴染みもなく、普段はまったく縁遠い世界なのだけど「住めば都」で楽しい。
朝の我が家。なかなか快適なキャンプなのだけど、細かい多量の砂には閉口する。テントの中にもばらばらと侵入してくる。靴の中も砂だらけになる。安部 公房の「砂の女」の世界のよう。ポケットの中も、ディバッグの中も砂だらけ。
朝の出発前のひととき。どのフィールドへ向かうか、直前にならないと決まらない。予定表のようなものの存在もない。9時30分出発と言っておいて、いつも出るのは10時になってから。全てがアルゼンチンの流儀に従って進んでいく。
朝食はパンとチーズとハムが基本。夕食の残りを食べることもある。チーズやハムの塊はとにかくでかい。ナイフで適量を切り分けてパンにはさんで食べる。ランチも同じものを作って持っていく。他にピクルスやオリーブの実の漬け物。オレンジや林檎も用意されている。何を持っていくかは、各自の好み。
フィールドを行く、発掘チーム。この日はまず、リカルドの案内でエオラプトルが発見された場所を見に行く。午前中の間、その周辺を探すが特にめぼしいものは見つからなかった。
少し離れたところで、アルゼンチン隊の一人が、恐竜と思われる足の化石を発見。刷毛で砂と泥をはらい、形が確認できるところまで現場で進めていく。後日、ピックアップすることに。
このフィールドでは、まったくと言っていいほど植物を見つけることが出来ないのだけど、このきのこの様に風化した岩の上にサボテンが固まって生えていた。特徴ある景色は、場所を知るための目印にもなる。
休憩中のチャカとロドリゴ。パイレーツ・オブ・カリビアンな二人。
まだ、自分では良い化石を見つけることができない。まだ眼が慣れていない。
夕飯の準備の様子。僕も時々手伝うことになる。メニューはバジリコスパゲティーに野菜のトマトソース煮込み。時には肉の入っていないメニューも嬉しい。この日も美味い。キャンプ地に来てから一気に酒量が増えた。寒さから身体を温めるために、ついついワインを飲んでしまう。すっきりとした飲みやすいワインで美味い。
この日も満天の星空を見ながら眠りについた。
復元の話題が続くと順位が下がりますね。応援よろしくお願いします。
投稿者 corvo : 23:58
2006年9月20日
リンコサウルス02
リンコサウルスの骨格復元図を制作中。Hyperodapedon sanjuanensisの詳細な記載論文がないため、正確な骨格図とは言えない部分があるのだけど、撮影してきた写真も利用して描いている。毎回思うことだが、写真をもっと撮っておけばよかったと後悔している。まだまだ甘い。
論文の図版から、各部のプロポーションを計測。およそ1/5の縮尺で制作。
BBケント紙に鉛筆で下描き。この上からロットリングでペン入れをしていく。
論文中の骨格図と復元図。
ある論文には、こんなファニーな復元図も。なんともいえない可愛さがある。
気が向いたらポチポチッとお願いします。
投稿者 corvo : 21:55
リンコサウルス
ここIschigualastoでもっとも多く見つかる脊椎動物化石が、リンコサウルス類のものである。
以前の記事でも書いたのだけど、実物の標本を見るまでは、なんて格好の悪い生物だろうと思っていたのだが、今はその可笑しさの中に感じられる美しさに、心奪われているのである。
前向きの鼻が、可愛さと可笑しさに貢献しているのかもしれない。眼穿は比較的大きいので、復元するとくりっとした眼の持ち主になる可能性がある。
同じ角度になるよう撮影した頭骨と復元模型。眼がやや上方に向かってついているので、高い位置からの攻撃に対しての適応だろうか。彼らの全長は2mほどでトカゲのように低い体勢で歩き回っていた。上下の顎にはすりつぶすのに適応した歯があり植物食と考えられるのだけど、このフィールドでは植物の化石がほとんど見つからないこともあり、何を食べていたかを想像することが難しい。異常に大きく鋭い前歯(くちばし?)の役割は何だったのか?数多く発見されているが、その生態を復元することが困難な生物のひとつである。また、研究者が少ないことも、ひとつの原因かもしれない。
昨日、資料をコピーさせてもらうために、平山さんの研究室にお邪魔していたのだけど、リンコサウルス類の属名について間違いがあったことが分かった。間違いというのは正確ではないのだけど、これまでScaphonyx sanjuanensisとされていたものは、今はHyperodapedon sanjuanensisとなっていることが、ある論文で発表されていたのである。なので、このblogではIschigualastoで見つかるリンコサウルス類は、Hyperodapedon sanjuanensisと表記することにします。
コピーさせてもらった論文の山。これらを簡単に製本して、これからの復元に活用するのである。
今日はリンコサウルスの復元を進めていく予定。タイミングがあえば、その過程をblogでも紹介していきます。
ちょっと油断すると、ずるずると順位が落ちますね。もっと書け!ってことでしょうか。応援よろしくお願いします。
投稿者 corvo : 10:30
2006年9月18日
マテ茶
南米においてかかせない習慣に「マテ茶」がある。
アルゼンチンでも例外ではなく、、もっともよく飲まれているお茶が「マテ」である。僕自身、実は何かの植物の葉と茎を乾燥してお茶にしたものといった知識ぐらいしかないのだけど、その味と飲み方がとても気に入ったのである。
彼らを見ていると、まさに肌身離さずという感じで、マテ茶セットを持ち歩いている。マテ壷、ボンビージャ(ボンビーリャという表記も。茶こしのついた金属製のストロー)、保温ポット、マテ茶。これらをフィールドに出る時は、各自必ずディバッグに入れているのである。
朝はこのように必ずお湯が沸かしてある。コーヒーやティーバッグを使った紅茶を飲むことができるようになっている。マテ茶をいれるには沸騰したお湯では駄目なのだという。100℃のお湯では「マテ」が死んでしまうらしいのだ。なのでポットに移して80℃ぐらいに下がったものが、適しているということである。しかも金属製のストローで吸って飲むわけだから、熱湯ではやけどをしてしまう。
フィールドにも常にマテ茶。
こちらにもマテ茶。
使い込まれたマテ壷はいい味を出している。代々受け継がれている物も多いらしく、祖父、父、自分と使い続けていることも珍しくないらしい。
マテ茶は廻し飲みをするのが基本である。お湯を注いでもらい、ボンビージャの吸い口から、お茶がなくなるまで飲みきりマテ壷を返す。そうやって順繰りに飲んでいくのであるが、「ありがとう」と言ってしまうと次からは廻ってこない。「ありがとう」は「もう結構です」の意味でとられてしまう。これが分からなくて、最初はもらう度に「ありがとう」を言ってしまっていた。
味は苦みが強いのだけど、こくのある甘さというか、飽きずに飲み続けることができる。いれたタイミングや、お湯の温度によっても味が変わるので、その変化を楽しむこともできる。整腸作用や、野菜不足を補う効果もあるらしく、肉食中心の生活には欠かせないお茶なのだろう。
誰のものだったか忘れたが、マテ壷とボンビージャをスケッチ。年季が入っている物は、よい佇まいをしている。
なんの年季も入っていない、アルゼンチンで買ってきたマテ茶のセット(ポットは家にあったもの)。日本で飲んでも美味いものは美味い。
これがボンビージャと呼ばれるもの。茶こしのついたストローである。これがあれば、普通の湯のみでもマテ茶をいれて飲むことができる。ティーポットで飲むこともできるし、水だしでも美味しいらしい。苦みが苦手な人は、砂糖をいれて飲む場合もあるということ。
マテ茶を飲んでいると、いろんなマテ壷が欲しくなってくるのである。
マテ茶の好きな方も、そうでない方も、応援よろしくお願いします。
投稿者 corvo : 11:30
2006年9月17日
Argentina紀行09 2006年8月20日
フィールド初日。後で振り返ってみると、この日は日曜日。アルゼンチン隊にしてみれば、日曜日に調査するのは異例のことだろう。
キャンプ地から数百mの場所まで徒歩で向かう。天気は快晴。前日の夜空同様、まったく雲がない。真っ青な空。風がないと、まったくの無音の世界。乾燥しているせいか音が響かない。
今回、初めて日焼け止めを使ったのだけど(最初はぬるぬると匂いがちょっと気持ち悪かった)、塗らなかったら酷い状態になってしまっただろう。とにかく日射しが強い。帽子とサングラスも欠かせない。
あまりに乾燥が酷くて唇がばりばりに割れてしまった。血も噴き出し黒いかさぶたが出来る。テレビスタッフが準備してくれていたリップクリームをもらって頻繁に塗り続ける。それでもすぐに乾いてくる。水分も意識して摂る必要がある。喉が渇いていないと思っていても、定期的に飲まないと身体が乾いてきてしまう。目安となるのが爪の状態で、割れやすくなってしまう。僕自身もしばらくして左手中指の爪が、少し欠けてしまった。
アップダウンのある地形。高低差はそれほどでもない。砂漠というより、細かい土ぼこりで覆われたような大地。砂に足をとられて歩きににくいという感じではない。
この日見たフィールドでは、化石が見つかるのは乾いた泥の軟らかい地層。骨は白っぽかったり、赤紫色をしている。判別は比較的簡単だとこの時は思ったのだけど、このフィールドは一筋縄でいかないことが後々分かってきた。
リンコサウルス類の脊椎の断面と思われる化石。
右の写真に写っているのは、左からドクター・アルコバー、リカルド、チャカ。左の写真は、リカルド、ロドリゴ、久保君、村上君、チャカの面々。リカルド(彼も博士号を持つ)は化石探しのスペシャリストで「God Hand」の持ち主。ほ乳類型は虫類の研究者でもあり、化石の同定、発見については、超越した能力を発揮する。チャカとロドリゴは、プレパレーションを専門とするテクニカルスタッフ。
リカルドが地表に少しだけ顔をのぞかせた化石を発見する。広大なフィールドの中からこれだけを発見するのは、やはり並々ならぬ眼力である。
大の男たちが寝そべって、夢中になって掘り出し始める。集中力の必要な繊細な作業の連続。刷毛を使って、表面の乾いた泥を取り除いていく。地面の中の形態を想像しながら作業を進めなくてはいけない。
ほ乳類型は虫類の頭骨と思われる。仰向けの状態。最初に見えていたのは、左側の頬骨と歯槽の一部。歯は抜けてしまっているが、見事な保存状態の化石である。後日、石膏ジャケットに包んで掘り出すことになった。
このフィールドは、似たような景色が延々と続く。油断すると自分がどこにいて、どちらの方向を向いているのか分からなくなる。常に目印を見つけておかなくてはならない。
ロス.コロラドスの方向に歩けば、かならずキャンプ地に戻ることができる。この日は常に数名で歩いていたので迷うことはなかったけど、自分の位置が分からない時は高台に登って方角を確認する必要がある。そんな時、ロス・コロラドスの赤い崖が一番の目印になるのである。
午後5時過ぎにキャンプに戻る。夕方になるとだんだん冷え込みが厳しくなってくる。昼間、暑くても急速に気温が下がってくる。暖をとるために、ワインを飲みながら皆でたき火を囲む。
火を見ていると気持ちが落ち着く。
夕食を待つ間、チャカをクロッキー。彼は料理番のリーダー的人物でもある。海賊のような風貌。
この日のメニューはミラネッサ(ミラノ風カツレツ)。ドクター・アルコバーがシェフ。レモンを絞って食べると美味い。この日の夕飯も大満足だった。
表彰台から落ちてしまいましたが、応援よろしくお願いします。
投稿者 corvo : 22:30
2006年9月15日
Argentina紀行08 2006年8月19日
博物館を出た後、キャンプ地へ向かう。
ピックアップトラックの荷台に乗って、キャンプ地への道を行く。州立公園内は未舗装で、かなり路面が悪い。この日は日射しが強くかなり暑い。走り出すと風邪が心地よいのだけど、路面からの振動に閉口する。痛めている腰が悪くならないか不安になる。ここは世界遺産。バッドランドでありながら、美しい表情を見せている。
眼下に広がる三畳紀の地層。ここに脊椎動物の化石がごろごろしている(不思議と貝の化石や、植物の化石が見つからないか、とても少ない)。
正面に見える赤い崖がロス・コロラドス。これから毎日眺めることになる。フィールドのどこからも見えるので、方向が分からなくなった時の目印になる。
博物館のあった州立公園の入り口からキャンプ地までは20分ほどの道のりである。撮影をしながらだったので、もっと遠く感じた。キャンプ地につくと、アルゼンチンチームに挨拶をして、その後各自テントを設営。テントをたてるのは、小学生以来。砂が細かく、まるで砂浜でキャンプしているよう。当然だが海もなければ、水も近くにない。しかし、潮の香りがないのが不思議なぐらい、ビーチのような地表である。
これが僕が2週間寝泊まりすることになるテント。一人用の小さなもの。立って半畳、寝て一畳というが、中で立ち上がれないのが窮屈である。リモワのスーツケースが、このロケーションにアンバランス。
夕食は、皆で日を囲んで食べる。日没後は急速に気温が下がる。冬の格好をしていないと寒い。食事を始めるのは、大体9時30分ぐらいから。それまで日を囲んでワインを飲みながら談笑する(でも、スペイン語はさっぱりです)。毎日、凝った料理を食べることが出来たのだけど、いつも7時過ぎには料理を作り始めている。アルゼンチンでは、男が料理することが一般的らしい。持ち回りで発掘スタッフたちが作ってくれた。見ていると手慣れたものである。
この日は僕たちの歓迎会も兼ねており、メニューはチキンのリゾット。これが美味い。
たき火にかけられたやかん。
星空が美しかった。写真はうまく撮影することができなかったのだけど、天の川が雲のように見える。南十字星もばっちり見えました。特に新月の時期だったので、まさに満天の星空。
ようやくフィールドへやってきました。応援よろしくお願いします。
投稿者 corvo : 22:51
Argentina紀行07 2006年8月19日
博物館の展示内容。
外観のとおり、中はがらんとした空間なのだけど、グラフィックや復元模型などで充実した展示となっている。San Juan大学博物館に展示してあったものも、かなりこちらへ移設しているらしい。
このリンコサウルス類の標本は、3体がまとまって見つかったもので非常に保存が良いのだけど、巣穴の中で生き埋めになったのではないかと思われているものである。グラフィックでも、そのストーリーが解説されている(スペイン語なので、さっぱり読めないのだけど)。
これがEoraptor lumemsisの完模式標本。本物だということなのだけど、こんな場所に展示しておいて良いのだろうか。ガラスケース越しには本物の化石のようにも見えるし、レプリカのようにも思えるし。しかし、産出した状態をとどめるこの化石が、ほぼ完全で非常に保存が良いことがよくわかる。この標本にまつわる、ちょっとした裏話を聞いたのだけどここでは書けない。
頭骨。
頸椎から肩帯にかけての部分(左)。骨盤と後肢を中心に撮影したもの(右)。
Herrerasaurus ischigualatensisの頭骨。同じ物がSan juanにもあったので、どちらかがレプリカなのだろう(どちらもレプリカの可能性もあるけど)。
原始的なワニであるSaurosuchusの復元骨格。非常に大型で、この時代、恐竜を超える捕食者であったと思われる。
Frenguelisaurus ischigualatensisの復元骨格。
Herrerasaurus ischigualatensisの実物大生体復元模型。ジオラマになっているのだけど、非常に出来がよくリアリティがある。骨格を良く理解して制作されていることがよくわかる。研究者とのディスカッションも、活発に行われているのだろう。
捕食されるリンコサウルス類Scaphonyx。これも非常によく出来ていて、復元するうえでも参考になる。実物大の迫力もあるが、とても丁寧に造り込まれている。
ここも小さな施設なのだけど、興味深い展示物がたくさんある。日本からのアクセスは非常に悪いが、San Juan大学博物館と合わせてお勧めの博物館である。僕も再び訪れることができるだろうか。
応援、よろしくお願いします。
投稿者 corvo : 16:51
Argentina紀行06 2006年8月19日
ブエノスアイレスでは雲が多かったが、それ以外は青空が広がる雲ひとつない天気。空気がからっとしている(からっとなんていう次元の乾燥ではないことが後で分かる)。
Valle Fertillのコテージで迎える気持ちのよい朝。
このコテージの管理人(多分オーナーでもある)が住む一棟。小さな村でほとんど犯罪も起こらないところらしいのだけど、セキュリティがしっかりしていて安心して泊まれる。この村はIschigualasto州立公園にもっとも近いということから、州立公園に観光に行く人たちの滞在地になっている。70kmほど離れているのだけど、これより近い場所に宿泊施設はない。といっても渋滞もなく道も舗装されているので、1時間ほどで行くことができる。
キャンプ地へ出発前の様子。空の青さが増してくる。
移動中の車の窓から。背の高い木がほとんどない。草もなく地面がむき出しの大地。
州立公園の入り口にある、最近建設された博物館。ここもSan Juan大学が管理運営している。倉庫のような外観で、なかもがらんとした空間なのだけど、化石やレプリカ標本とともにグラフィック展示や復元模型も充実している。
週末土曜日ということもあり、観光客が多数訪れている。左側がトイレ。中にはシャワー室もある。
右の写真のドラム缶は多分ゴミ箱だと思うのだけど、このロケーションにあった雰囲気がある。
この日のランチはサンドイッチ。キャンプ地での朝昼は、こんな感じの食事が続くことになる。ボリュームがあって美味い。
次回は博物館の中を紹介。
気がついたら、ポチポチっとよろしくお願いします。
投稿者 corvo : 09:16
2006年9月14日
Argentina紀行05 2006年8月18日
8月18日だけで3回目になってしまった。
博物館での撮影は昼過ぎまで。ランチを食べるために、市内のレストランへ移動する。
アルゼンチンはヨーロッパ車の宝庫で、古いモデルから新しいモデルまで様々な車種が走っている。特にフランス車が目立つのだけど、中でもルノーが多い。
崩壊寸前というほどにぼろぼろの車もよく走っている。これはまだましな方。もちろん最新のモデルも走っているが、うまい具合に共存していて面白い。ゆっくり走る車はゆっくりと、速く行きたい車は速く、お互いが干渉することなく流れている。
これが日本だとうまくいっていないことが多い。速い車に対して敵意を見せて通せんぼする遅い車が時々いる。さっさと道を譲ってしまえばお互いリスクが減るのに不思議である。
ランチはヤギ料理。焼いただけなのだけど、ちょっと癖のある味がやみつきになる。美味い。骨付きだと、ついついどこの部位かを特定しながら食べてしまい、そんな話を聞いていたテレビスタッフに嫌な顔をされる。
現地では「チビート」(スペイン語の綴りが分かりません)と呼ばれている。英語だとgoat。
昼食後、スーパーマーケットへ。いかにも大陸的な巨大な施設だった。こちらへ来てあまりの寒さに持ってきたセーターでは心もとなく、厚手のものを一枚購入。セール中ということもあり一着1800円ほどと安い。
この後、Valle fertillという小さな村へ向かう。確か5時間ほど走って到着。
この日はコテージホテルで一泊。フィールドへ出てしまうと、風呂もトイレもなくベッドで眠ることも出来ないので、この夜しっかり休息をとることにする。シャワーのお湯も問題なく、とても快適な部屋。
夕食は近くのホテルで。
高台にあるホテルで夜景が美しい。
アルゼンチンのビールと、グリルドチキン。ビールはさっぱりとしていて、よく冷えていて美味い。チキンは少しかたかったけど、素朴な味付けで美味い。また添えてあるマッシュポテトが美味い。
パンとバスケットをスケッチ。
子供たちの団体が来ていて、僕たちが東洋人だということで珍しがられる。ほとんど出会うこともないのだろう。僕自身、アルゼンチンへ来てから日系の方以外、出会うことはなかった。
いよいよ、次の日フィールドへ移動します。
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投稿者 corvo : 15:08
2006年9月13日
Argentina紀行04 2006年8月18日
お待たせしました。博物館内の紹介です。
この博物館の規模としては非常に小さいが、ラボとしての機能をもっており充実した施設である。化石をクリーニングし組み立てるだけでなく、展示物のグラフィックや復元模型の制作も行っており、スタッフも常駐している。こういった点は、日本の博物館の現状よりも遥かに勝っている。
入り口を入ると天井の高いホールになっていて、Frenguelisaurus ischigualatensisの復元骨格が出迎えてくれる。
発見されているのは一部の化石だけなのだけど、よく知られているHerrerasaurusよりもはるかに大型であることがわかる。
ここが、グラフィックや復元模型を制作する工房である。オープンスペースになっていて常に公開されている。こういったスペースの存在やスタッフが常駐していることが、とてもうらやましい。日本の博物館や大学には欠けている部分である。
こちらは化石のクリーニングをしたり、レプリカを制作する、プレパレーションラボ。ガラス越しに展示室から中を見ることができる。決して大きなスペースというわけではないが、広々としていてよく整理されている。ここにもスタッフが常駐している。
まだ、半分石膏ジャケットに入ったままになっている標本。左がアエトサウルス類、装甲が美しい。右は両生類の頭骨と思われるもの。
これがフィールドでもいやと言うほどお目にかかることになる、リンコサウルス類Scaphonyxの頭骨。非常に奇妙な形をしていて、論文の図版で見る限り「なんて格好悪いだろう」と思っていたのだけど、実物を見てみると生物としての美しさを備えている。
上記の頭骨の全身骨格を後ろから撮影したもの。おどろくほど脊椎が可動している。生きているときにここまで曲がったとは思えないが、ある程度柔軟性を持っていたのだろう。左右に大きい脊椎の動きから、は虫類であることがよくわかる。
ほ乳類型は虫類のキノドン類。非常に保存が良い。
別の個体であるが、キノドン類の全身骨格。
ほ乳類型は虫類のディキノドン類。上顎だけであるが、これも非常に保存がよく美しい形態をしている。
当たり前のように実物化石が、展示室にごろごろしている。
撮影の関係で、十分な時間見ることが出来なかったが、フィールドに出る前に化石の色や形態を確認出来たことが非常に有意義であった。でも、百聞は一見にしかず。フィールドでは違った難しさがあったのである。その辺りの話は、フィールドに出てから書いていこうと思う。
応援、よろしくお願いします。
投稿者 corvo : 12:53
Argentina紀行03 2006年8月18日
18日金曜日。時差の関係で、曜日や時間の感覚がまだ分からない。
この日は朝6時に起床。6時15分から朝食。身支度を済ませて荷物を持って7時30分にロビーに集合。このMendozaのホテルでアルゼンチン側の責任者、オスカル・アルコバー博士に初めて会う。集合時間を6時30分と伝えてあったらしいのだけど(遅刻を見越して)、彼がホテルに現れたのは8時。これがアルゼンチンタイム。Mendoza出身にも関わらず、道に迷ったらしい(すごい言い訳)。悪びれることもなく、にこやかに登場。
ようやくSan Juanに向けて出発。この時間でも外は暗く、非常に寒い。西島さんの同行する撮影チームとは、ここで一旦お別れ。次はキャンプ地で合流する予定である。
車での移動中に夜明けの太陽を見ることが出来た。空気が乾燥して澄んでいるので、光がクリアに見える。
とても天気がよい。日本では見られないような空の色。青の質が違うように感じる。Mendozaはワインの産地としても有名ということで、ぶどう畑をたくさん見ることができる。オリーブ畑も多い。
昼までにSan Juan大学博物館に到着。撮影も始まる。
本当に空が青い。黄色い建物がより一層映える。
博物館のネームプレートも可愛い。
アルゼンチンでは産出した化石を州外に原則持ち出せないということで、Ischigualastoで産出した化石は同じLa Rioja州にあるSan juan大学博物館に収蔵されている。
博物館の様子は次回のエントリーで。引っ張ってすみません。
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投稿者 corvo : 00:03
2006年9月12日
Argentina紀行02 2006年8月17日
成田からニューヨークへ向かう機内では、ほとんどの時間を平山さんと話をしていたので、まったく映画を見ることなく過ごしてしまった。話に集中して盛り上がりすぎて、客室乗務員にも注意されてしまった。
以前のエントリーでも書いたとおり、ニューヨークからブエノスアイレスに向かう飛行機が大幅に遅れて出発。大幅と言っても3時間。これから向かうアルゼンチンでは、たいした時間の誤差ではない(かもしれない)。
飛行機に乗り込んだ頃は、現地時間では夜。平山さんも寝てしまったため、暇を持て余したので日記用のイラストを描く。
左に座る平山さんと、後ろの席の西島さんをスケッチ。
「奇想の系譜」を読む。
やはり曽我蕭白がすこぶる面白い。僕の中での日本美術史上のNo.1は蕭白だ。その技倆、表現力、構成力、どれをとっても図抜けている。奇行、気まぐれ、画風の安定感のなさが災いして評価の低さにつながっているのだろうか。蕭白は間違いなく日本のマイスターのひとりである。
ブエノスアイレスは南半球にあるため、現在真冬である。寒い。この後、キャンプではもっと寒い思いをするのだけど、蒸し暑い真夏の日本からやってきた身としては、ある種の清々しい気持ちよさがある。
機材、スタッフも多く、大勢での移動。アルゼンチンはヨーロッパ車の普及率が圧倒的に多い。特に目立つのが、ルノー、プジョー、シトロエンなどのフランス車。古い物から最新のものまで走っていて、予想外に嬉しかったことのひとつである。
ラプラタ川のすぐそばにある国内線の空港から、Mendozaに向かう。国内線とういうことで飛行機も小型になり、地上からタラップで機内に乗り込む。
この日はMendozaで一泊。次の日から、San juanに向けて陸路で移動。いよいよ大学博物館で、三畳紀の化石たちと出会うことになる。
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投稿者 corvo : 08:38
Argentina紀行01 2006年8月16日
ぼちぼちアルゼンチンでの出来事を書いていこうと思います。
滞在中や、旅程の途中でアップした記事もあるので重複した内容があるかもしれません。
今回のアルゼンチン行きは、テレビのドキュメンタリー番組の取材に同行したものです。放送予定は来年始めということもあり、このblogでもある程度情報の公開に制限があることを了解いただければと思います。放送はテレビ東京。番組制作は日本テレワークです。
出演予定は俳優の西島秀俊さん。この仕事に参加するきっかけを作ってくれた友人でもある平山廉さん(早稲田大学教授)。また、古生物学者を志す学生として、久保泰くん(東京大学大学院)と村上瑞季くん(早稲田大学大学院)。そして僕。オスカル・アルコバー博士率いるアルゼンチン発掘チームの協力のもと、ラ・リオハ州・イシガラスト州立公園の三畳紀の地層で発掘を行いました。
今回、西島さんはアルゼンチン各地をまわるロケもあり、発掘地でご一緒できたのは数日でしたが、何度か直接話す機会もあり、大変好奇心おう盛な魅力のある方でした。ただし、このblogでは西島さんについて質問をいただいても、答えることはできないと思います。彼のファンサイトではありませんし、あくまでも仕事上のつきあいであり、個人的なことを知っているわけではありません。写真等の掲載にも制限があることをご理解いただきたいと思います。
また、発掘した化石についても、研究前の段階であり詳しく解説することも出来ませんし、詳細な写真を掲載することも出来ない部分があります。こういった点をふまえた上で、読んでいただければ幸いです。
今回、僕は絵を描く人間として参加しました。多数、スケッチを描いてきたのでそれらの画像もあわせて公開していきます。それでは、順を追ってアルゼンチンでの様子を書いていこうと思います。
Argentina紀行 はカテゴリー「Argentina2006」にまとめていきますので、まとめて読みたい時は、カテゴリーから「Argentina2006」をクリックしてください。
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今回の取材に参加している間、日記帳を毎日書いていた。このblogで書くことを忘れないためと、ちょっとしたイラストを描くために常に持ち歩いていたのである。
ファブリアーノのスケッチブックで、紙質も抜群に良い。水彩を使ってもよれることなく張りがある。
以前のエントリーでも書いたのだけど、今回驚いたのはビジネスクラスに乗れたことである。いままではエコノミーの経験しかなかったので、その広さと快適さは特筆に値する。機内食も全然違う。
これが最初の絵日記。広さを実感しながら、シートと自分の足をスケッチしてみた。
とりあえずビール。長い旅が始まった。
ニューヨークへ向かう途中の外の風景。
JFK空港での様子や、それまでの旅程は、エントリー「旅の途中」で。
次回はニューヨークからブエノスアイレスへ向かう機内の様子を。
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投稿者 corvo : 00:47
2006年9月10日
Siesta
こんな時間まで起きてしまっている。ここのところ朝は早く6時30分ごろに目覚めてしまい、午後からは頭がぼおっとしながらも起きている日々である。アルゼンチンは時差が12時間あるので、この時間帯ちょうどランチを食べた後の「Siesta」の時間である。道理で眠くなってきたわけだ。まだ旅行記もかかず、こんな話題で恐縮です。
毎日、「Siesta」をとっていたわけではないのだけど、フィールドでもアルゼンチン人にとっては、ごく自然なことであった。確かに日中30度を超えるような暑さの時は、日差しも強く日向に長くいられるような状態ではなくなる。しかも、空気が乾燥しているので日陰にはいると、すうっと気温が下がり涼しく快適に過ごす事ができる。地面の砂がひんやりするほどである。
こんな感じで、彼らは休みをとる。これがとても気持ちがよく、精神的にもやすらぐことがわかった。日本の夏だと家の中も蒸し蒸し暑くて、昼寝どころではないことが多いけどね。
日本人は昼寝はをしないのか?という話題になったのだけど、彼らはこの時間をほんとうに大切に考えているようだった。実際、一日で出来る仕事の時間は限られてしまうのだけど、ベストな状態でいられる時間を大事にしているのだろう。僕は家で仕事をしているので「時々昼寝するよ」という話をしたら、それはいいことだと妙に感心していたのがおかしかった。
彼らには、「俺たちだらだらしてるだろ?」という意識もあるようなのだけど、郷に入らば郷に従え。滞在中は「Siesta」がすっかり習慣になっていたのであった。
「Siesta」ついでに、ぽちぽちっとお願いします。
投稿者 corvo : 01:25
2006年9月 8日
画材と発掘道具
今日は朝から、非常勤講師の仕事だった。
多少、時差ぼけもとれてきたが、午後からの時間帯が一番つらい。特に夕方は眠い。
アルゼンチンでの写真は手元にあるのだけど、スケッチブックを撮影のために現地へ置いてきているので、描いたスケッチをスキャニングすることができない。僕のところへ戻ってくるのは、予定では9月中旬頃である。本格的なアップはそれぐらいからと考えているので、もうしばらくお待ちください。
そこで、帰国した後でどうかと思ったのだけど、持っていっていた画材と発掘道具を紹介しておこうと思う。
通常、フィールドへ出る時は、常にディバッグと画材、発掘道具を持ち歩いていた。スケッチブックはディバッグにぎりぎり入るサイズ。トータルでおよそ8kgぐらいになっていたと思う。一眼レフデジタルカメラ、望遠ズームレンズ、コンパクトデジカメ。さらに、1ℓ以上の飲料水とランチを常に持ち歩いていた。これだけの装備で、1日10kmから20kmほど荒れ地を歩き回る日々。毎日、肉が中心の食事だったので、筋力トレーニングにはなったのかもしれない。
とにかく乾燥していて、身体が乾くので頻繁に水分を補給する必要がある。喉が渇いていないと思っても飲んでいないと、爪が割れやすくなったり、唇ががさがさになったりと、すぐに悪影響がでてくる。
昼間の日差しは強烈で、日焼け止めクリームをしっかり塗らないと酷いことになってしまう。塗っていたおかげで皮は剥けることがなかったが、かなりいい色に焼けて帰ってきた。そんな中、帽子なしで活動するのは自殺行為だろう。
画材は必要ないと思う物でも、ついつい多めに持っていってしまう。現地で後悔しても、取り返しがつかないからだ。振り返ってみると、まったく使わなかった画材もあるが、手元にあることが大切なのである。
透明水彩絵の具、ステッドラーの鉛筆B、HB、Fを1ダースずつ、練り消しゴム、セピアインク、ブラックインク、付けペン、筆各種等々。発掘道具よりもはるかに重かった。
僕は発掘はプロではないのだけど、ある程度対応出来るだけの道具は揃えている。ピックハンマー、ルーペ、千枚通し、スコップ、刷毛、軍手等々。おいおい書いていくが、スコップとピックハンマーは、毎朝の用足しにも活躍してくれた。
いま、アルゼンチンは冬なので朝晩が冷え込む。特に砂漠のようなイシガラストでは、昼間と夜間の寒暖の差が大きい。日中、太陽が出て暑い日は30度以上になるし、夜一番冷え込んだときは、朝水が凍っていたので0度まで下がったのだろう。朝、フィールドに出る時は冬支度、昼から夕方にかけては夏の格好になるので、荷物と一緒に脱いだ上着を持ち歩かなくてはならず、それなりの負担になっていた。
それでも、カメラマンや音声さんの機材装備に比べたら、大したものではないだろう。
次回はフィールドであるイシガラストへ入るまでの行程を書いていこうと思う。
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投稿者 corvo : 23:11
2006年9月 7日
帰宅しました
ただいまです。
昨日、午後9時過ぎ自宅へ戻りました。長いような短いような、アルゼンチ滞在でした。
ニューヨークのJFK空港を出たのは、結局現地時間で午後3時過ぎ。予定時刻である午前11時10分から、およそ4時間遅れであった。最初はターミナル9の32番ゲートだったのが、ターミナル8の10番ゲートに変更。そして、再度8番ゲートに変わるという無茶苦茶ぶり。ターミナルが変わってしまったため、機内持ち込み荷物の再検査を受けなくてはならなかった。遅れたり、搭乗ゲートが変更になった説明は全くなし。成田に到着したのは、午後6時過ぎ。むっとした湿度に驚く。アルゼンチンは冬ということもありすごく乾燥していて、最初フィールドに出た頃はリップクリームがなかったため、唇ががさがさにひび割れてしまった。
夜は零度近くまで下がり、日中暑い時は30度を超える乾燥した土地から、気温は25度程度ながら、湿度が80%を超える湿潤な土地へ戻ってきて身体がまだ適応できていない。昨晩は11時頃には寝たのだけど、時差ぼけから朝の4時過ぎには目が覚めてしまった。頭も少しぼおっとしている。
アルゼンチンでの出来事はもうしばらくお待ちください。写真や日記などを整理してから、ぼちぼちアップしていきます。
自分用に買ってきた、マテ茶のセットと革の帽子。帽子は一目見て気に入り、かぶってみてぴったりで衝動買い。マテ茶はアルゼンチンでごく日常的に飲まれているお茶。廻し飲みをして親交をあたためるのだけど、味が気に入り早速家で飲んでみたところ。滞在中は毎日飲んでいたので、習慣化してしまった。苦みのあるお茶です。
リモワのスーツケースもよく頑張ってくれました。盗難にあうこともなく、健康を損ねることもない、アルゼンチン滞在でした。
留守中にいただいたコメントにも返信していきますので、しばしお待ちください。僕のいない間、管理しエントリーでも盛り上げてくれた偽corvoことnijntjeさん、ありがとうございました。多少、紛糾するような場面もあったようですが、多くの人がこのblogを大切に思ってくれていることが分かって、大変嬉しく思いました。
完全復活まではもうしばらくかかるかも知れませんが、よろしくお願いします。アルゼンチン紀行、乞うご期待ください。
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投稿者 corvo : 10:52
2006年9月 6日
帰路
ようやく帰路につきました。ただいま、JFK空港からです。
午前11時10分発の予定が、午後3時30分となり、今度はついさっき午後1時30分になりました。搭乗ゲートも二転三転しています。これから、そろそろ搭乗ゲートへ移動しようというところです。
日本時間で6日の夜には、自宅に戻る予定です。
本格復帰まで、今しばらくお待ちください。
偽corvoさん、よろしくお願いします。
追伸:さらに変更になりました。午後3時出発。ターミナルも移動しなくてはならず、再度手荷物検査を要求されました。時間の変更は、ターミナル移動中にあった模様。単純に入力ミスの可能性も。
投稿者 corvo : 01:20
2006年8月29日
アルゼンチンから
アルゼンチンのネットカフェからです。
Vall Fertillという小さな村で、発掘フィールドであるイシガラストのキャンプから1時間ぐらいのところです。
キャンプでは風呂に入ったりシャワーを浴びることができないため、この村のコテージまできています。
20日の日曜日からフィールドに入って、27日まで休みなく調査。毎日、順調に化石を発見しています。
今日は久しぶりに休みをもらって、村で休息です。
小さな村のネットカフェなので、ネットも遅くたまったメールを取り込むのにも時間がかかります。
写真を交えた発掘地の様子は、帰国後アップしていきます。
それまでしばしお待ちください。
それでは、チャオ。
投稿者 corvo : 07:22
2006年8月18日
旅の途中2
今度は、アルゼンチンのメンドーサのホテルからアップです。
ニューヨーク発、ブエノスアイレス行きの飛行機が、予定より3時間ほど遅れて出発。搭乗は予定通りだったのに、なかなか動き出す気配もなく、遅れた事情の説明もなし。飛ばない飛行機の中で、ずいぶん長い時間待たされた。
どちらにしてもブエノスアイレスからの国内線への乗り換えまで数時間待たなくてはならないので、多少遅れてもメンドーサへの到着時間に大きな影響が出る事はない。
南米大陸を上空から。いよいよ未踏の地に近づいてきた。
ブエノスアイレスの国際線の空港から、国内線の空港へ車で移動。初めて降り立った南米の大地だが、南半球は冬なので寒い。Barbourが大活躍。重かったけど、持ってきて正解だった。天気は曇り、ときおり晴れ間がのぞく。
1時間足らずで、国内線の空港に到着。この空港はラプラタ川の沿岸に位置するのだけど、この風景を見ても言われなければ川だと思う日本人はいないだろう。向こう岸が見えない。潮の香りがしないだけで、僕の感覚では海にしか見えない。
ホテルにチェックイン。とても広々としていて良い部屋である。この後、近くのレストランへ食事に。バイキング方式で、肉、サラダ、パスタが食べ放題。聞いてはいたけど、肉が美味い。焼くときに炭ではなく、薪をつかているのだけど木の種類のせいか、薫製のように良い香りが肉についている。味付けをほとんどしていないのに、とにかく美味い。
ここまで事故もなく順調にきている。明日は朝から、サンファンへ移動。そして、明後日にはいよいよフィールドに入る。
気分が高まってきました。
偽corvoさんのもと、目指せランキング一位。よろしくおねがいします。
投稿者 corvo : 12:42
2006年8月17日
旅の途中
JFK空港からアクセスして書いています。
16日午後12時30分に家を出る。雨もぱらついていて荷物も大きく重いので、タクシーを呼ぶ事にする。
電車を使って、時間通り成田空港に到着。それでも僕が最後だった。ちゃんと集合時間に間に合ったので大丈夫。思っていたほどの混雑もなく、スムーズにチェックインをすませる。
今回、驚いたのはビジネスクラスに乗れた事。もちろん初めての経験。
成田空港。
ニューヨークに到着。ちょっと外の空気を吸ってみる。ニューヨークも初めてなのだけど、ちょっと立ち寄るだけなので残念。
今、トランジットでゲートでまったりと待っているところ。現地時間で8月16日の午後8時40分。搭乗まであと40分ほど。次はブエノスアイレスへ向かってのフライトです。
留守中もポチポチ御願いします。
投稿者 corvo : 09:26
2006年8月15日
スーツケース・パッキング
今日になってようやくパッキングしてみた。けっこうな量と重さになる。普段であれば通常チケットで、スーツケースを二個まで預けることできるのだけど、今回はテレビ機材を持ち込むため一個分がそれらの割当てになっているのである。なので、何がなんでも一個にまとめて23kg以内に収めなくては行けない。僕の場合は特に画材がかさばる。削る余地もほとんどないため、少し着替えのTシャツなどを減らすことにした。
行き先は電気もガスも水道もなく、当然近くに店もなければ電話もインターネットも通じない土地。ただ、一週間に一度ほど町へでて、シャワーを浴びたり洗濯をお願いできるらしいので、それに期待して着替えを少なくすることにしたのである。
このスーツケースは自重が4kgと軽量に出来ているので、多くの荷物を詰め込むことができる。しかし、あまりに重たくなると動かすのもつらくなるので、規定の23kgより軽い状態にしようと試行錯誤しているところ。
なんとか上手く収まりそうである。日本も冬なら上着を着ていけるのだけど、真夏に着ていくわけにもいかないし、どうしても荷物がかさばってしまうのである。
僕がいない間も、ポチポチっと応援お願いします。
投稿者 corvo : 23:43
2006年8月14日
アルゼンチン旅程
いよいよアルゼンチン行きが迫ってきた。
旅程はざっとこんな感じ。
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8月16日(水)
17時50分 東京発
17時30分 ニューヨーク着(初ニューヨークだけど、トランジットに立ち寄るだけ)
22時00分 ニューヨーク発(待ち時間だけで4時間30分。この時間を利用してネットに接続できるかも)
8月17日(木)
09時47分 ブエノスアイレス着
16時30分 ブエノスアイレス発(ここの待ち時間も長い。およそ7時間)
18時20分 メンドーサ着
8月18日(金)
↓ 現地で発掘調査。それと同時に僕は絵の制作。
9月03日(日)
9月04日(月)
09時15分 サンファン発
10時47分 ブエノスアイレス着
20時20分 ブエノスアイレス発(またしても長い待ち時間)
9月05日(火)
06時05分 ニューヨーク着
11時35分 ニューヨーク発(長い長い待ち時間)
9月06日(水)
14時30分 東京着
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数日前に起きた爆弾テロ未遂事件の影響で、成田空港も大混雑らしい。アメリカを経由するため、特に時間をかけて検査することが考えられる。飲み物、ゲル状のものを、機内に持ち込むことはできない。パソコンやカメラは大丈夫だということである。
おかげで集合時間が早くなった。
これが、今回旅を共にする鞄たち。スーツケースはもちろんアップルの製品ではない。最近気に入っているRIMOWAのスーツケース。サルサというモデルでとにかく軽い。重量制限があるので、軽いことは大きなメリットである。明日、荷物をパッキングして体重計でチェック。
道具類はこんな感じ。これに後スケッチブックが加わる。比較的コンパクトにまとまったと思うのだけど、冬支度の着替えのボリュームがかなりあるのでうまくパッキングしないと。
機内持ち込みはパソコンとカメラが中心になる。読書用の文庫か新書も何冊か持っていきたい。
さて、ちゃんと収まるか。
気が向いたら、ポチポチっとお願いします。
投稿者 corvo : 23:00