2012年2月29日
オオカミの頭部を描く 2
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前回から時間が空いてしまったが、制作は続いている。
エスキースを元に水張りしたアルシュに転写したものに、カラーインクで濃淡をつけていく。
背景に色を少し置いて、アクリルで描写していく。
現在の状態。
ディテール。面相筆1本で描写している。しばらく同じ作業が続く。
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投稿者 corvo : 23:55
2012年2月28日
研究室の片づけ
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数ヶ月にわたって書類などが降り積もっていた机、本があふれ出していた棚を整理することができた。
大学の予算でキャビネットを買ってもらえたのが大きい。一気に綺麗になった。
図書館にはほとんどないと思われる蔵書が中心。希望する学生には貸し出しもしている。
何もなくなった机の上、気持ちが良い。
作業スペースもすっきり。
引き出しの中には書類の山などが潜んでいるのだけど、とりあえずここで終了。机の中の魔窟はぼちぼちよ片づけていく予定。この状態をいつまで保つことが出来るか、それが問題だ。
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投稿者 corvo : 23:15
2012年2月26日
東京路樹絵デッサン・クロッキー会 2
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1時から4時までが着衣デッサン(120分ポーズ+講評会)。そして5時からクロッキー会。男性モデル2人、女性モデル1人という贅沢なもの。
講評会の様子。自分が講師として話さないので、久しぶりに新鮮だった。
ここからクロッキーの画像をアップ。
8分、女性モデル。
8分、女性モデル。
8分、女性モデル。
8分、女性モデル。かなり攻めたポーズ。緊張感が伝わってきた。
8分、男性モデル。細身だが筋肉質。
5分、男性モデル。部分クロッキー。
12分、男女ダブルポーズ。
12分、男女ダブルポーズ。
10分、男女ダブルポーズ。
10分、男女ダブルポーズ。
10分、男女ダブルポーズ。コンテ、パステル、チャコールペンシル。
10分、男女ダブルポーズ。水性ボールペン。
10分、男女ダブルポーズ。コンテ、パステル、チャコールペンシル。
クロッキー講評会の様子。いい作品が多く、勉強になった。
今は授業がないので、モデルを描くのは久しぶりだったけど、やはりよいものである。休憩時間を挟んでとはいえ、トータルで8時間の長丁場。そんなに疲れた感じはなかったけど、充実した時間でした。
路樹絵の渡邊先生、hiroさん、モデルの皆さん、ありがとうございました。
参加者の方にこんな紹介をしていただいていますが、神の手と呼んでもらえるようなものではないです。
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投稿者 corvo : 23:31
東京路樹絵デッサン・クロッキー会 1
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昨日、京都にあるアトリエ路樹絵が東京で主催するデッサン・クロッキー会に参加してきた。第一部が着衣デッサン、第二部がクロッキー。
着衣デッサンは120分。着衣のモデルを描ききるには120分は少し短い。
セピアインクとつけペン。サイズは76 x 56 cm。ここまでで40分。少しゆっくり目。
60分。
80分。
100分。
120分、完成。この時間だとやはり出来ることは限られる。
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投稿者 corvo : 12:00
2012年2月25日
早稲田生協のカレンダー原画、再び修正
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早稲田生協のカレンダー原画、さらに修正依頼が来た。
これまでの経緯はこちらに。
今度はカラスがいけないらしい。
カラスがいることで完成している構図から、カラスを取り除かなくてはいけないことになった。
原画を修正することは出来ないので、スキャンしたデータをPhotoshopで修正。間の抜けた構図になってしまった。
原画を納品してから一週間以上たってからの修正は、本来ありえないことである。前回の修正の影響から締め切りまでかなりタイトであったのに、納品直後に確認もしないとはどうにも理解出来ない。
カラスの乗った構図は、各所で大変好評であった。一方、カラスを取り除いた構図は不評である。
どちらがよいものかははっきりしているが、クライアントの指示に従うだけである。
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投稿者 corvo : 23:01
2012年2月24日
シマウマ解体
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先日、大阪自然史博物館にお邪魔して、シマウマの解体の見学とお手伝い(ほんの少しだけ)に行ってきた。来年度に僕のゼミを志望する学生の参加もあって、思いがけずゼミ初活動の1日となった。
この日は朝から大雪だっため、鉄道ダイヤの乱れが大きく、当初考えていた時間に到着することは出来なかったが、なんとか解体開始には間に合った。ただ、びっくりしたのは大津であれほど積もっていた雪が、大阪長居公園にはまったくなかったこと。しかし、厳しい寒さの中での屋外作業には変わりなく、長い1日が始まったのである。
大量の写真とビデオ撮影も行ったが、ネット上での公開は控えて、その場で描いたスケッチを元にレポート。
スケッチの制作時間は、約1〜3分程度。
すでに博物館の屋外に横たわっていたシマウマ。動物園で病理解剖された後なので、内蔵はすべて取り除かれていた。
ホネホネ団団員の手によって、手際よく解体作業が進められていく。
後肢の腱、筋肉などをはっきりと観察することができる。また触ることでその固さや動きを確認することが出来る。
鼻の軟骨を取り去った後の吻部。ちょっと分かりにくいかもしれないが、この個体の歯の噛み合わせは独特で、人間でいうとやや受け口に下あごが前にずれていた。そのため一番前の小臼歯の後ろ半分だけが削れて、犬歯の様に尖っていたのが特徴的だった。かなり高齢の個体だったこともあり、歯はほぼ限界まで咬耗していた。
胸郭。胸骨が大きく出っ張っている。
寒風吹きすさぶ中の屋外作業だったが、非常に楽しく有意義な経験だった。ここで楽しいと書くと、不謹慎だと言う人が少なからずいるかもしれないが、知的好奇心を満たす行為はやはり興奮するし楽しい。また、そのモチベーションがなければ、厳しい環境の中で、決して快適とは言えない作業を行うことも出来ないだろう。
成安造形大学からは僕と彫刻の先生、そして3人のゼミ生が参加して、解剖書と比較しながらスケッチをとったり、最後には一緒に解体作業を少し手伝うことが出来た。学生にとっては初めての解体作業だったが、何ものにも代え難い貴重な経験となったと思う。(僕は二度目)
自分の頭の中だけでイメージしていても、早晩行き詰まってしまうことが多々ある。だが、こういった肉体的な直接的な経験を積んでいていると、自分の中のイメージを膨らませるときにも有効に活用することができる。やはり見たことも触ったこともないものを描くのは困難だ。
本来なら解体作業の写真をアップしたかったのだが、否定的な印象を持たれる方もいるため控えた。
ただ、解体作業自体は科学的にとても尊いものである。その動物の死をいたずらに扱っている訳ではなく、敬意を持って接している。解体することで標本として次世代に残すことが出来、何百年先までも研究の対象となりうる可能性もある。なにわホネホネ団の活動は、博物館のスタッフだけでは処理しきれない遺体を解体し、標本化することを目的としている。今回のような新鮮な遺体だけでなく、腐っている遺体、事故死した動物、数多くの名もなき野生生物の骨格標本の作製をしてきた。すべての生物の命に重いも軽いもない、動物園で名前をつけられ多くの人に親しまれて愛されていた個体も、道ばたで車で引かれて死んでいる名も亡き動物も、命の重さは同じである。
写真を元に、もう少し詳細に描いたイラストレーションをアップしようかな。
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投稿者 corvo : 01:17
2012年2月23日
『 猫・ネコ・NEKOアート』展の会場に行ってきた
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久しぶりの新宿。『 猫・ネコ・NEKOアート』展の会場に顔を出してきた。標本箱のなかで画面の固定が外れてしまうという事故もあり、その補修もしなくてはいけなかったのだ。
会場写真は自分の作品以外掲載することができない。美術ギャラリーである以上に、デパートであることから規制が大きい。
会場の一番最後のコーナーに展示されている。
箱額なので、壁にかけても、台の上に置いても展示可能。
猫肖像画のオーダーも受けています。初日に早速、一件のオーダーを承りました。
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投稿者 corvo : 13:44
2012年2月22日
『 猫・ネコ・NEKOアート』展
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*会期オープンまでこのエントリーがトップに来ます。
今年も『 猫・ネコ・NEKOアート』展が伊勢丹新宿店開催される。しかし、相変わらず伊勢丹のサイトは不親切で分かりづらい。Webカタログなんて重くて使いにくく検索にも引っかからない、前時代的なものだ。
会場:伊勢丹新宿店
会期:2012年2月22日(水)〜27日(月)
時間:10時30分〜19時30分(最終日は少し早いかも)
こんな情報もすんなり分からないサイトはダメだと思う。
出品するのは次の6点の小品。
黒猫1
黒猫2
黒猫3
三毛猫1
三毛猫2
三毛猫3
おなじみ、六甲昆虫館の標本箱で額装。
こんな感じで浮かしで入れます。
初日22日だけですが、会場に顔を出す予定です。夕方ぐらになってしまうかも。
大規模なグループ展で、僕の作品も多くありませんが、特に猫好きの方、御高覧いただければ幸いです。
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投稿者 corvo : 10:00
2012年2月20日
研究室の模様替え
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新年度を迎える準備として研究室の模様替えを、ぼちぼちと始めている。今日、本棚が届いたので、早速組み立てて、大掛かりな書籍の移動を行った。これまでの事務用の棚は奥行きが深く、本棚には適していなかったので、ようやくすっきりと資料を並べることが出来る。これで能率もアップ!するはず。また新年度のゼミのために資料を揃えていく必要もある。
まだ片づけはこれからなので、全然整理されていない。
六甲昆虫館の標本や標本箱を中心に、カメラなどを並べたコーナー。フィルムで最近はほとんど撮っていない。
The unknown skull シリーズ。
こちらは趣味のもの。マンモスのぬいぐるみが非常に良くできている。ガンベルトはアメリカのセミオーダーもの。
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投稿者 corvo : 23:59
2012年2月19日
成安造形大学進級制作展、今日が最終日
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現在、大津市歴史博物館で開催されている、成安造形大学進級制作展もいよいよ今日が最終日。
大津市歴史博物館の2階ロビーから琵琶湖を臨む。絶景。
今更だけど搬入の様子を少し。
You Tubeで少し前にアップされ話題になった、西井涼輔くん作想起モノクロームの展示。
本日5時まで。
2012年2月9日(木)ー2月19日(日)
10:00ー17:00|2月13日(月)は休館
滋賀県大津市御陵町2-2
京阪電鉄石坂線「別所駅」下車徒歩5分
JR湖西線「大津京駅」下車徒歩15分
JR琵琶湖線「大津駅」から京阪バス10分「別所」下車
[出品クラス]
進級制作展
イラストレーション/グラフィックデザイン/CG・アニメーション/映像・放送
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投稿者 corvo : 10:58
2012年2月13日
早稲田大学生協カレンダーの原画
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この数年、早稲田大学生協のカレンダーの原画を描いている。
もちろん描く題材は、早稲田大学内の施設に限られる。セピアインクでのペン入れが終わったところ。
今回は大隈講堂をということだったので、ちょっとひねって大隈重信像の足下から見える大隈講堂を描くことにした。
ところがこの構図が問題になった。大隈重信像に肖像権があり、上半身を切って描いてはいけないというのである。なので原画が完成していながら、完全に描き直すことになってしまった。こんなことは初めてだし、今まで聞いたこともない話だった。
そして全身を入れて描き直したのがこの構図。
頭に鎮座するカラス。まったく二度手間になってしまった。出来上がってからの描き直しは堪える。
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投稿者 corvo : 23:49
2012年2月 6日
オオカミの頭部を描く 1
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現在ずっとwebサイトのトップにあるオオカミの横顔の絵が以前から好評で、新たに新作を描くことになった。注文を受けての制作である。
ベースになる頭骨。以前描いたときにも同じ頭骨を元にしている。
頭骨のアウトラインをトレースしてから制作したエスキース。紙に鉛筆。280 x 380 mm。
鼻の軟骨が短かったので修正したもの。よりオオカミらしい顔つきになった。
このエスキースをトレースして、最終的にアクリルで仕上げる予定である。
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投稿者 corvo : 18:55
2012年2月 4日
イノシシの頭部を描く 2
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2日は解体と大学の会議があり、ほとんど描くことが出来なかった。
左側面から。紙に鉛筆。B1サイズ。
ディテール。
右側面から、1時間も描けなかった。紙に鉛筆、透明水彩。B1サイズ。
ディテール。
生きた動物を描くことは難しい。じっとしていることはないし、まして野生動物となると観察することも困難だ。毛筋の一本一本を描くなら剥製をモチーフにする方法があるが、その中身は別の物質に入れ替わっている。今回のイノシシの頭部が描けたことは、本当に貴重な経験である。正真正銘の筋肉、脂肪、毛皮、骨、歯、作り物は一切ない。ただ死んでいるだけ。
冬とはいえ、肉を新鮮に保つために、2日にわたって暖房を一切かけず、足下のヒーターだけで乗り切った。1日は久々に長時間、絵を描くことが出来た。予定を全て押しのけて描いたので、他の案件が圧縮されてしまった。なので結果的にきついことには変わりないのだが。
でも本当に気持ちの良い経験だった。成安造形大学イラストレーション領域小田研究室では、継続的にこういった機会をつくっていきたいな。
皆様、御協力のほどよろしくお願いいたします。
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投稿者 corvo : 15:15
2012年2月 2日
イノシシの頭部を解体する 2
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取り出された眼球。思っていたよりも小振りだった。
ほとんど皮が剥き終わったところ。
下顎の裏側から舌をとり出す。ものすごく柔らかく、得も言われぬ感触。これは触ったものにしか分からないだろう。
切除された舌と気管の入り口。
上顎の口蓋に規則的なデコボコ模様が見える。
皮だけにしても、その巨大さがよく分かる。
大きな肉を切り分ける。
上顎と下顎を切り離す。力を入れて開きながら、徐々にメスを入れていく。
180度に開く。
完全に分離。
皮の裏にのこった皮下脂肪を丁寧に取り去っていく。
眼球の中からとり出した水晶体。新聞の文字が拡大されていることがよく分かる。
舌骨ともう片方の眼球。
皮はなめす準備のために塩漬けに。
取り出された骨は、なにわホネホネ団にお願いして、綺麗な骨格標本にしてもらうことになった。
日曜日に突然飛び込んできた連絡に、素早く対応してくださった、団長と団員には感謝である。十数名ではあるが、この解体の現場にいられた学生達は貴重な経験ができたのではないだろうか。
気持ち悪いという感想の学生もいたようだが、興味深くのぞき込む姿が印象的だった。この好奇心を常に持ち続けて欲しい。
すっかり、今週はイノシシ週間になってしまった。でも、とても楽しく有意義な一時でした。
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投稿者 corvo : 23:58
イノシシの頭部を解体する 1
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午後からイノシシの頭部を解体。目的は骨格標本と皮をとるため。僕一人では技術も経験もないので、なにわホネホネ団団長と団員2名に駆けつけてもらった。
学生達も興味津々。
まずは計測。イルカと同じ手法らしい。
この計測値があれば、後からデッサンを取り直す時も有効である。
道具を準備していよいよスタート。皮と皮下脂肪の間にメスをいれて、皮だけをはがしていく。
少しずつ丁寧に進めて行く。
ホネホネ団の面々、さすがに手だれである。着実に皮がむかれていく。
鼻先の繊細な部分は団長が担当。
途中から、僕も参戦。実は全く初めての経験。最初は随分皮下脂肪を残して皮をむいてしまった。
ようやく作業に慣れてきた頃。
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投稿者 corvo : 23:46
2012年2月 1日
イノシシの頭部を描く 1
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今回の最大の目的は頭骨標本をとることだが、皮と肉のついた状態でのスケッチをすることも重要な目的の一つである。
剥製は中身全て入れ替えてしまうので、極端に言ってしまえば天然の毛皮を使ったぬいぐるみのようなものである。出来の良いものは生き生きとした姿を見せるが、実在する生物とは似ても似つかないものも多い。
しかし、この頭部はそのままの肉がぎっしりと中に詰まっている。もちろん脂肪も眼球も。死んでしまっているとはいえ、真実の形態が目の前にあることに感動する。
先日の水責めから上げたばかりなので、まだしっとりと濡れている。かなりの重量があり、命の重さを感じる。
第二頚椎の後ろで綺麗に切断されていて、骨にも全く傷がついていなかった。
骨格と比較しながらスケッチ開始。この骨格標本はかなり痛みが激しい。そうとう粗っぽく解体されたもののようだ。
眼から始める。
次に鼻先へ向かって。
描きどころのひとつ。大きな犬歯も特徴。
こちらを常に見つめられているようだった。
この日はここまで。
なぜ左耳が切り離されているのか。山のしきたりとして、イノシシを捕獲したときに、耳を山に返さなくてはいけないということなのである。ただ、今回は僕が頭に皮がついたまま欲しいとリクエストしたので、一度山に供えた耳を取りに行って、尻尾を変わりに供えてきてくれたということ。とてもありがたいこと、感謝しなくては。
そんなところにも物語があって、素晴らしい経験をすることが出来た。
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投稿者 corvo : 23:38