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2012年1月10日
日本美術解剖学会 2012年大会 無事終了 2
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後半は、テーマ「歴史」をめぐって
1.中村るい 「ギリシア美術と人体」14:20〜
美術史の視点から、ギリシャ美術、エジプト美術を中心に美術解剖学的考察を深めていく発表。
あらためて美術の奥深さ、人類の積み上げてきたものの凄みを感じる。
2.坂井建雄 「ルネサンスの解剖学」14:50〜(先の発表が大幅に押したので実際の時間はもっと後)
医療に携わり、数多くの解剖を自ら行っている坂井先生の発表は、いつも聞き応えがある。
レオナルド、ミケランジェロ、ヴェサリウスの解剖の研究を俯瞰的に、それぞれの行われた年代を絡ませながら歴史的な観点からも興味深く聞くことが出来た。
3.布施英利 「美術解剖学の歴史、森鴎外を中心に」
東京美術学校で美術解剖学の授業を行っていた、森鴎外について。実際に当時使われていた教科書が、かなり精緻なもので完成度の高いものだったことが分かる。
久米桂一郎によって描かれた、美しい図版の紹介も。
4.戸坂明日香 「現代の美術解剖学の実践例」
東京藝術大学博士課程に在籍する学生の発表。彼女はこの春に目出度く学位を授与することになっている。江戸時代の頭蓋骨を元に復顔するプロセスを紹介。丁寧な仕事ぶりが伺える。
まとめとしての、坂井建雄、遠藤秀紀、布施英利、三者による対談も非常に面白かった。
ちょっと短かったのが残念。
今年は発表したので、懇親会でたくさんの人と話題を共有することができた。学会に参加する以上、発表するべきだと痛感。
懇親会終了後、上野のスペイン料理屋で友人たちと二次会。楽しかった。
そこで出た話題で面白かったのが、現在具象で絵画や彫刻を制作している作家達のほとんどは、美術解剖学に興味を持っていないという話。一方、アニメーターや漫画家などからは、強い需要があるという現実がある。
僕はファインアートにもイラストレーションにも関わっているが、どちらにも美術解剖学は有効なツールの一つだと思っている。
一人でも多く関心を持ってもらえるよう、今後も日本美術解剖学会を盛り上げていければと思っている。
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投稿者 corvo : 2012年1月10日 01:34