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2011年3月 3日
ArtRage3 Studio Pro
ずっと同僚の先生に薦められていた、ArtRageを本格的に導入。体験版が非常に良かったので製品版を購入した次第である。
モデルはこのライオン(モデルにすることは撮影者に許可をいただいています)。
紙に鉛筆ツール。あくまでもデジタル上のツール。ここまでアナログのタッチを再現することができれば、これまでのように鉛筆で描いたものをスキャンする必要はない。ペンタブに習熟していれば、ほぼアナログと同じ感覚で描くことが出来る。これまで主にPhotoshopを使っていたが、独特のデジタル的な表現に馴染むことが出来なかった。でも、それは僕のアプリケーションに対する理解度が低いことが原因でもあるのだけど。
水彩ツールで色もつけてみた。
デジタルの最大の問題は原画が残らないこと。あくまでもデータの集積でしかない。こればかりはどう逆立ちしてもアナログ画材にはかなわない。やはり画材の持つ物質感は何事にも変えがたい。
最近、デジタルデータを出力した作品を展示する学生が多いが、販売する場合、厳密に版画として扱うべきだろう。きちんとエディションをつけて限定部数を刷ったところでデータを破棄。画面には必ず鉛筆でエディションナンバーとサインを記入。ここまでやって初めて商品として成立するはずだ。出力したものをあたかも一点しかないように売ることは、決して許されることではない。まだ確立されていない部分もあると思うが、明確なルールを決めていく必要があるだろう。
原画を手に入れる喜びは、その作品が世界にただ1点しかないからだ。
デジタルデータである限り、無数にコピーを作ることが出来る。何枚でも出力出来るのでは、それはポスターなどの印刷物となんら変わらないのである。
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投稿者 corvo : 2011年3月 3日 01:50