2008年4月30日
丹波竜フェスティバル2008
まとめてエントリー書いてます。
ゴールデンウィーク中、5月3日から5日まで、丹波竜フェスティバル2008が開催されます。
日頃お世話になっている、きしわだ自然資料館への展示協力ということで、少し原画を展示することになりました。竜脚類つながりで、絵本「アパトサウルス」の原画を数点展示します。関西在住の方、お暇でしたら見に来てください。初日の3日は徳川君とともに、会場に詰めている予定です。
投稿者 corvo : 02:32
Pen (ペン) 2008年 5/15号「恐竜の世界へ」
5月1日発売の雑誌「Pen」にちょっぴり登場します。画像の提供も少し。
コンビニや書店で見つけたら、手に取ってみてください。僕の登場するページ見つかるかな?
投稿者 corvo : 02:14
豊橋市自然史博物館・中生代展示室リニューアルオープン03
壁画以外の復元画も少し紹介。中央に展示標本を設置し、上下に復元画を展示する手法は古生代展示室から共通している。
ブラジルの化石。部屋の角に設営されている。
画面も90度に折れ曲がっている。最初からこの状態を想定して組み立てた構図である。
生きている化石のコーナー。
制作中、短い時間の中で何度も修正を加えた、レバノンの化石の復元画。
成安イラストレーションクラスニュース
他にも多くの原画を制作したので、博物館で是非見ていただければと思います。関東からはちょっと遠いですが、新幹線を使えば日帰りも可能です。
古生代展示室の復元画もあらためて見てきたのだけど、下手くそです。もう4年も経つのだなと思うと同時に、描き直したいと思う気持も大きい。でも、その時は自分のベストだったと思うので、こればかりはどうしようもない。
ただ、今回も前回もスケジュールが厳しかったことが大きな問題の一つでもある。限られた時間の中で結果を出すのがプロなのではあるが、明らかに足らない時間の中で制作をしなくてはいけないのは、健康的なことではない。将来的に改善される事を切に願う。
投稿者 corvo : 01:30
2008年4月29日
豊橋市自然史博物館・中生代展示室リニューアルオープン02
今回は壁画の原画のディテールを紹介。
これが原画の構図。博物館の現場では左右が白くフェードアウトしていっている。制作サイズは83.5 x 333cm。
主役のエドモントサウルス。制作中に細かな修正を何度やったか分からないほど。
画面の中心部分。一番奥まっている。基本的には一点透視の遠近法で描いている。
種の違うエドモントサウルスとトリケラトプス。
トリケラトプス。
ひたすら鱗を描いていた日々が思い出される。
死体のエドモントサウルスは、展示されているミイラ化石標本と同じポーズをとっている。
地面のディテールも重要な要素。ここがしっかりしていないと、地上の生物を存在させることができない。
植物の描き込み。
現在のものとほとんど姿を変えていないスッポンとワニ。
投稿者 corvo : 23:57
2008年4月28日
豊橋市自然史博物館・中生代展示室リニューアルオープン01
26日の土曜日、GWを目前に控えて(というかもう入っているのかな)、豊橋市自然史博物館の中生代展示室がリニューアルオープンした。
「終了!」でもお知らせしたが、僕がグラフィック展示に関わる全ての復元画を担当しており、昨年の夏頃から打ち合わせを始めて、今月の初旬まで原画の制作に追われていたものである。最大の目玉はエドモントサウルス(以前はアナトサウルスと呼ばれていた)展示室の両翼15mにもなる大壁画。白亜紀後期、北米の一場面を復元したもので、原画の制作にはおよそ2ヶ月を費やした。
26日のオープニング式典は、大学の行事が入っていたため駆けつけることが出来なかったのだけど、27日日曜日に朝からドライブがてら博物館まで行ってきたのである。片道約200キロ。日帰りするにはぎりぎりの距離かな。
エドモントサウルスの展示室は円筒形になっており、1階部分と2階部分からガラス越しに中をのぞける構造になっている。この写真は2階の窓からほぼ正面に壁画を見たもの。
展示室に降りて、1階から展示室内を見上げるとこんな感じだ。
高い位置に展示される事が分かっていたので、下から見上げる事を想定して構図を組み立てた。画面上のほうは若干大きめのプロポーションで描いている。
真下から見上げるとこんな感じになる。
最初の画像の位置から見ると、僕がスタジオで制作していた状況とほぼおなじような状態に感じられる。壁画を人間の目線で間近に見る事ができないので、リアルにその大きさを実感することは難しいかもしれないが、縦3.8m、横幅15mの大画面が展示空間の大きな部分を占めている。でも、来館者を観察していると、それほど壁画には関心を示さないようだ。そこにあるのが当たり前のような感覚なのか、展示してある標本と対応した内容である事を示すキャプションがないからだろうか。やはり標本の強さには勝てない。うまく空間の中にとけ込んでいるという点では成功かもしれないが、もう少し関心を持って見てくれると嬉しいなあ。聞いた話によると、この画面を張り込んでいた職人さんたちが一番興奮していたらしいです。
僕としては約5倍に引き延ばしているにも関わらず、ほとんど画面が荒れていない事に安心した。スキャニングの精度も素晴らしく、出力の色も安定している。帯状に何枚も重ねて一枚の画面にしているのに、それぞれの出力の色の差は最小限に抑えられている。いい仕事してます。スキャニングはドラム式のもので、キャンバスを一気にスキャンする方法をとったということだった。色々な意味でキャンバスに描いたことが奏功した。
他の展示室の画像なども含めて、何回かに分けてエントリーをアップしていきます。
投稿者 corvo : 08:55
2008年4月27日
ヌードクロッキー
先週の水曜日から、いよいよヌードクロッキーの演習と実習が始まった。
午前中の演習は80分と時間が短いため、1分x20ポーズと5分x4ポーズ。午後の実習はゆったりしたスケジュールを組めるので、1分x20ポーズ、5分x4ポーズ、10分x2ポーズ、 20分x1ポーズと徐々に時間を延ばしていくセットでそれぞれの合間に10分の休憩を挟む。当初、1分ポーズは途中1分ずつの休憩をいれる予定だったのだけど、モデルさんのリクエストで連続して次々とポースを変えていってもらうことになった。これは結果的にとても良く、枚数も描けるし緊張感を保ちながらモデルに向き合うことができた。ほとんどの学生がヌードクロッキーが初めてということもあって、粗相のないように事前に約束事をかなりうるさく伝えてあったのだけど、こちらが心配するようなことは何もなく、とても熱心に制作に取り組んでいた。この演習、実習では、僕も学生たちにまじってクロッキーをしている。1、2年生合わせて4クラスを見ているので、毎週学生の4倍の枚数を描く事になる。単純に計算して1日51枚。2日では100枚を超える枚数だ。クロッキーブックが一気になくなってしまう。といっても、1分ポーズを行う事はそれほど多くないので、今後は枚数自体は減っていくことになる。
これらは1分クロッキー。1分で出来る事は極めて限られている。全てを描こうとしても無理だ。そこでその都度ポイントを絞って描いていく。ポーズにもよるのだけど、重心の位置、格部位のバランス、背骨の角度、的確な構図、等々。といっても、描いている最中は夢中になって手を動かすばかりである。
また、1分ポーズのメリットとしては、かなり無理のあるポーズも可能な点である。10分や20分といった長時間では無理なポーズも、1分でなら様々な体勢を試してもらうことができる。それには身体能力に優れたモデルでないといけないが、今回はとても素晴らしい方だった。
こちらは5分ポーズ。1分を経た後だと、ものすごく時間が長く感じる。クロッキーとしてもそれほど長いポーズではないのだけど、短い時間を経験した後なので、余裕を持って画面に向かうことができる。
最初のうちはどうしてもアウトラインばかりを追いかけてしまうが、それでは短い時間でクロッキーすることは、とても難しくなってしまう。なので、身体の内部構造を意識する事を常に言っている。そのためにも美術解剖学を応用する必要がある。今は出来なくても、きっと夏休み前には何かを掴んでくれるものと期待している。僕も勉強しないとね。
投稿者 corvo : 23:55
2008年4月25日
関西事務所2というか大学の研究室
先週から仕事場としての大学の研究室も稼働してきたのでちょっと紹介。
一つの部屋を二人で使用しており、僕のスペースはこんな感じ。
書棚。ここだけ見るとなんの研究室なんだか。遊んでいるわけではなく、いたって大真面目な内容である。えっへん。
ようやく研究室でもネット環境が整って、すこし連絡のレスポンスがよくなると思います。今までアパートに戻らないとメールのチェックもできなかったので。懐かしの首振りiMacが大学から支給されたもの。MacBookは僕の私物。
再開した新作絵本。大きな机のある学校で制作中。図書館の本も大活躍。
投稿者 corvo : 23:26
2008年4月23日
再び関西事務所
22日の火曜日。滋賀へ移動。今度はカングーではなくRSで。余裕のあるエンジンパワーのおかげで、高速走行は格段に楽である。前回の車検から交換を指摘されていたマフラーを、杉並のガレージサンクで交換。昼過ぎに車を入れて、4時過ぎには作業終了。待っている間、久しぶりにゆっくりと近くを散歩してみた。天気も良く、太陽の光を浴びるのは気持いい。お昼に以前から気になっていた、永福町の大勝軒のラーメンをわざわざ並んで食べてみたのだけど、これは僕の好みではなかった。並ぶ店ということで、人気もあるのだろうし、気に入っている人も多いのだろうけど、腰がない麺と二玉はあろうかというその量に、途中で食べるのをやめてしまった。ネットで調べてみると賛否両論のある店らしい。店長に拘りが多いらしく、色々と約束事もあるらしいのだけど、レジで会計のときに、「僕の好みではなかった」とはっきり伝えて出てきた。一杯1050円という価格設定も高い。
マフラーはこんな感じで、けっこう目立つ。純正はバンパーに完全に隠れてしまうタイプだったので、全然見た印象が変わった。音もけっこう元気がよい。でも、今日になるとそれほど大きい音とも思わなくなっている。「こうやって慣れていくのね」。
今回も荷物満載なので、どれぐらいエンジンが元気よくなったかは、まだ試していない。今回もトラックに囲まれて、神経を使う道中だった。
ゆっくり休憩をとりながら行ったので、関西事務所に着いたのは23時30分頃だった。
投稿者 corvo : 23:43
2008年4月21日
YOKOHAMA INTERNATIONAL SCHOOL
今日は朝から、YOKOHAMA INTERNATIONAL SCHOOLへ特別授業の講師として行ってきた。1時間目は午前8時30分からということで、15分を目指して家を出たのだけど、ほとんど渋滞にはまることなく随分早く到着することができた。でも、少し時間を遅らせて出たとしても、大きな渋滞にはまる可能性のほうが大きいので遅刻してしまったかもしれない。きっと、絶対に到着出来ない時間帯があるのだろう。
お題としては「恐竜の復元画」についてのお話。事前に図書館でまとまった数の僕の絵本や図鑑を購入してくれており、読んでくれている子供たちも多かった。朝一のクラスは4年生。INTERNATIONAL SCHOOLでは基本的に全ての授業を英語で行っているのだけど、僕に英語で授業というのは無理な話。そこで生徒の中から一人、ボランティアで通訳してくれるという。45分という短い時間のなかで、実質喋る事ができるのは半分ぐらいの時間だ。短めに準備したスライドショーを見せながら、「復元」についてと「制作のプロセス」を紹介した。通訳も的確でとてもスムーズ。専門用語の部分は僕も補足しながら話してもらった。なかなかはしょるのも上手くて、「6500万年前に恐竜は絶滅してしまったのだけど・・・」という下りは「ものすごく昔に恐竜は絶滅してしまって・・・」なんて意訳になっていた。僕が話したい事は伝わっているので、もーまんたい。
4年生の授業の後は1時間ほど休憩の後、今度は3年生の授業。先生が通訳の立候補を募るのだけど、たくさんの子供たちが元気よく手を挙げてくれる。今度の小さな通訳さんは、本当に丁寧に通訳することに心を砕いていた。でも、通訳することに一生懸命になるあまり、少しずつ声が小さくなっていってしまうのだけど、なんというかとても誠実な人柄と言うか、なかなかすてきな通訳だったのである。
お昼は校内のカフェテリアでビュッフェタイプのランチをごちそうになった。トマト系の味付けが多かったのだけど、さっぱりした味付けで美味しくいただいた。
午後からは2年生。先生方からは「集中力が全然続かない年齢ですから・・・」ということだったのだけど、にぎやかな雰囲気ながら熱心に僕の話を聞いてくれた。さすがに2年生となると通訳は先生がやることになったのだけど、僕の言葉を非常に平易な表現に訳していて、子供たちの目線で話をされているのだなあという部分が良く伝わってきた。この時面白かったのが、僕と先生の間で英語で簡単なやりとりをしていたら、前に座っていた女の子が「なんだ、英語しゃべれるじゃん!(って英語で)」叫んだのがおかしくておかしくて。でも、君たちに正確に言葉を伝えら得るような語学力は僕にはないのだよ。勉強しなきゃねえ。
その後は、当日に急遽頼まれた5年生の授業でも、短時間で簡単に授業。合計4クラスに授業をするというハードな一日でした。
こんな感じで原画を展示しての授業。このためにわざわざ車で行ったのである。
子供たちの前でホワイトボードに落書き。
INTERNATIONAL SCHOOLを訪問したのは初めてだったのだけど、面白い経験だった。日本の中にある異国であり、まったく違った文化がそこにある感じだ。何度か日本の小学校でも喋ったことがあるが、常に積極的に発言しようという姿勢はほとんどなかった。皆の前では「恥ずかしい」という気持が先にたってしまうのかな。今回、喋っている途中でも気になったら質問してね、なんて言っておいたら、一言二言話す度に次々と手が挙がる。まったく進まないので、急遽最後に質問タイムを持ってきたのだけど、それでも話をしたくてうずうずしているのが見ていてよく分かる。
僕が一番嬉しかったのは、彼らが僕を「絵描き」だと認識していてくれたことだ。最初に断りをいれなかったのだけど、恐竜に関する学術的な質問はほとんどなかった。「いつから恐竜を描く事になったの?」とか「どういうきっかけで恐竜を描く事になったの?」とか「今まで何枚ぐらい描いたの?」とか、職業としての「イラストレーター」や仕事の内容について興味を持ってくれる子供たちが多かったことに驚いたのだった。
少々寝不足で向かった横浜だったのだけど、とても有意義な経験の出来た一日でした。また足を運びたい学校ですね。話を聞いてくれた子供たち、スタッフの皆様、ありがとうございました。
投稿者 corvo : 23:43
2008年4月20日
バッテリー交換
今日は昼前にRSのバッテリー交換。エンジンを定期的にかけておいてほしいとお願いしてあったのだけど、すっかり忘れていたらしく、完全にバッテリーがあがってしまった。一昨日の夜中にネットで注文、今日の午前には代引きで商品が到着した。
何度もやっているので慣れっこの作業。でも、スペースが狭く外しにくく取り付けにくい。ぎりぎり。
これでエンジンは一発始動。元気になりました。
投稿者 corvo : 23:39
2008年4月19日
帰還
関東本部へ一時帰還。昨日の午後10時過ぎに関西事務所を出て、名神、新名神、東名阪、東名を経て帰ってきた。夜中なので車の流れもスムーズで、まったく眠くなることもなく、適度に休憩を取りながら7時間ほどで無事帰り着くことができた。片道500キロ。
しかし、トラックが多いのには辟易した。高速代金が安くなるし、交通量も減るのでトラックが多くのなるのは当然なのだけど、昨今の厳しい速度管理のためか、遅いトラックが多い。また80キロ程度で走るトラックを、85キロから90キロというわずかな速度差で他のトラックが追い越しをかけるので、かなり長時間トラックが並走し両方の車線を塞ぐ事になる。ここで一気に交通の流れは遮断される。追い越しをかけるトラックは、目前に無理矢理割り込んでくることもおおく、非常に走りづらい。逆に僕がトラックの前に入ろう物なら、パッシング、右ウインカーに煽りと出来うる限りの嫌がらせをしてくる。もっとも前が開けてしまえば速度差が大きいので、特に気にすることはないのだけど、回りをトラックに囲まれて完全に逃げ道がないときは、少々緊張感が走る。
追い越すときぐらい、一気に速度を上げて速やかに抜き、早いタイミングで走行車線に戻ってほしい。危なくてしょうがない。
今日は朝から昼前まで少し寝て、接骨院で身体のケア。自転車の整備に、イケアで関西事務所で必要な物を購入。こちらにいる間は予定が立て込んでいる。22日の火曜日に再び関西へ移動します。
投稿者 corvo : 22:30
2008年4月17日
締め切りに追われる
大学に就職したといっても、引き続き進行している仕事も多く、締め切りが容赦なくやってくる。
ここ数日、18日納品のイラストレーションを仕上げなくてはならず、大学の授業も休むわけにもいかず、睡眠3時間ほどという日が続いていた。でも、なんとか間に合って乗り切る事ができた。まだここでは公開出来ないのだけど、僕としては珍しい広告系(厳密には違うのだけど)の仕事だった。3月に突然のメールで依頼を受けて、デザイン会社の代表が直々に僕のスタジオまで来てくれたという経緯もあり、なんとしても期限内に良いものを作りたいという意識が強かった。
最低限の制約を守れば、ほぼ自由に描いてよいという内容。きつかったけど、楽しかった。もっと時間があれば良かったのだけど、無い物ねだりをしてもしょうがない。もっと効率よく仕事出来る体制を整えていきたい。新しい仕事場、引っ越しなどを経ての結果なので、よく頑張った方だろう、多分。
このペースで気を抜かずやっていきたい。でも今日は寝ます。
投稿者 corvo : 23:27
2008年4月16日
Lanzendorf PaleoArt Prize
今年もLanzendorf PaleoArt Prizeにエントリーした。年に一回、一部門につき一人しか選ばれないため、非常に賞を取るのが難しいコンペのひとつである。おそらくそれほど参加者数は多くないと思うのだけど、1番とそれ以外という審査結果に残るのは多くの幸運が必要だろう。古生物の本場である北米もしくは欧米で活躍しているほうが、優位性は高いだろうなと漠然と思っている。これまでの受賞者を見ると、古生物学に対する社会貢献度も大きな要素のひとつのようだ。より公益性の高い施設や出版物で仕事をすることが重要である。
今回、僕は豊橋自然史博物館の1枚でエントリーしたのだけど、これほど大きな規模の制作は僕にとって前例がなく、賞にのこる用件はある程度満たしているかもしれない。とはいっても、選ばれるのはたった一人。取れなくて当然と割り切るぐらいの気持でないとエントリーできない。
昨年まではインターネットを使ってデジタル画像を送り、簡単なキャプションを書式に従って記入するというものだったのだけど、今年からプリントアウトしたシートを送るという方法にがらっと変わった。この方が作品のディテールは分かるだろうし、これまでの方法より手軽さがなくなったという点からも、より絞られたエントリー数になるのではと勝手な予想をしている。でも、例年何名がエントリーしたかが分からないので、確かめる術はないのだけど。
今日の昼間、全てのプリントペーパーとラベルの書式をそろえて、EMSで発送してきた。送料2400円なり。EMSは信頼性も高しスピードもあるので、海外に発送するときはほとんどの場合利用している。ネットを使って追跡できるシステムも素晴らしい。もし受賞できれば日本人初なのだけどなあ。取りたい。発送したので、後は無事に到着することを祈りつつ、結果は「神のみぞ知る」であります。
投稿者 corvo : 23:29
2008年4月14日
終了!
昨年から続いていた仕事が、ようやく終了した。
規模も点数も過去最高ながら、かかった期間は半年足らず。途中他の仕事も並行して進めつつだったので、本当にきつかった。これから先も楽になるということはないのだけど、少しほっとしている。
これが納品リスト。一点完成するごとにマーカーで消していっている。大きいものから小さいものまで、のべ点数39点。そろそろオープンも近づいてきたので明かしますが、豊橋自然史博物館の中生代コーナー展示室のリニューアルにともなう復元画制作だったのである。古生代に続き、僕に全ての復元画を一任いただいたのである。とても嬉しく、ありがたい事です。博物館のサイト内にある「展示改装日誌」では、例の大画面の現場設営の様子が公開されている。人と比べるとその大きさがよくわかる。今月下旬の公開日には僕も見に行く予定なので、その頃には現場の写真も公開できると思います。
ほっとしているといっても、どんどん仕事は進めていかなくてはならない。
関西事務所。完全ではないけど、戦闘態勢整っています。ばっちこいですよ。
投稿者 corvo : 13:08
2008年4月12日
大学の図書館
関西事務所もかなり機能していきているのだけど、大学の研究室も制作の場としてかなり整いつつある。今は両方で違う性格の仕事を並行して進めている。もちろん僕の身体はひとつなので、行ったり来たりしながらなのだけど、大学と関西事務所が近くて本当に助かっている。
自宅から関西に移るにあたって一番問題だったのは資料。僕の仕事の大部分は論文等の資料によって支えられている。この10年にわたってこつこつと集めてきたものだが、それらの全てを持って移動するわけにもいかず、今抱えている案件に必要な最低限の資料だけを持ってきている。そんなとき、大学の図書館が非常に役立つ。造形大学なので古生物の専門書が揃っているわけではないが、町の図書館並みには自然科学系の書籍が並んでいる。動物図鑑等を見る事ができるのは本当に助かる。また、教員は20冊の本を2ヶ月間借りることが出来る。先日、山のように本を抱えて研究室へ持ち込んだ。
自宅にいる時は町の図書館を利用したこともあったけど、どうしても時間のロスが大きく、目的の本がなかったときには徒労に終わってしまう。なので、かなりの金額を使って書籍を買いそろえるしかなかったのである。専門書に関してはこれからも購入する必要があるが、大学図書館にリクエストを出す事も可能だということだ。予算の許す限り、いろいろリクエストを出して行こう。
風邪をひく暇もなく走り続けている、いまはそんな感じです。
なかなか更新できず、コメントへの返答も送れて申し訳ないです。さすがにアクセス数は落ちますね。仕事のペースはつかめてきたけど、生活のペースがまだもう一つなのです。
投稿者 corvo : 23:42
2008年4月 9日
大学での初講義
今日、大学での初講義。実技カリキュラムなので学生に任せる部分も多いのだけど、ガイダンスの内容も含んでおり喋る事も多い一日だった。僕が担当するのは1年生と2年生で、美術解剖学をベースにした人体描写のクラスである。僕自身、あらためて勉強しなおさなくてはいけないことも多い。
予想外というか思っていた以上に、みな真面目だ。女子学生が多いので、男子学生が少し萎縮しておとなしいようなところがあるのかもしれないが、真剣に課題に取り組んでくれた。この緊張感を半年間持続出来れば、学生それぞれに着実な進歩が見られるだろう。いや、そうあってほしいと願っている。
僕の講座ではヌードモデルを描く事が中心になるのだけど、ヌードクロッキー、ヌードデッサン未体験の学生が多かった。事前にある程度分かっていたので、ヌードモデルを描く時の注意点をまとめたプリントを配り、ルールとマナーを徹底して守るよう学生には伝えた。
その文面は次のようなものである。
---
ヌードクロッキー、デッサンについての心得 小田 隆
ヌードモデルを描ける機会というのは、とても貴重なものです。限られた時間を大切に使うようにしましょう。そして、もっとも大切なことはモデルさんに対する敬意です。常にモデルさんを気遣い、尊敬の念を忘れることのないように、心がけてください。
1.遅刻は厳禁です。もしやむをえない理由で遅刻してしまったときは、ポーズが終わるまで部屋の外で待つようにしてください。ポーズ中の部屋の出入りは原則として禁止です。(気分が悪い時は、遠慮なく申し出てください)
2.ポーズ中の私語は厳禁です。携帯電話も電源を切るか、マナーモードにしてください。
3.ポーズ前と後に、必ずモデルさんに挨拶しましょう。気持も引き締まるし、感謝の気持を表現することは大切なことです。
4.演習、実習開始時間の10分後に最初のポーズが始まります。それまでにすぐに描き出せるよう準備をしておいてください。
5.画材はモノクロの素材を中心に使用します。クロッキーブックはできるだけ大きなものを用意してください。
とにかく良く観察すること。集中すること。全身を使って表現しましょう。
目と脳と手を直結するように、画面に集中してください。
最初から描けなくても悲観することはありません。枚数を重ねることで、着実に力がついてきます。
それでは半年間、一緒に頑張っていきましょう。
---
もともとクロッキーは他人に見せる事を前提にしていない。自分のための訓練という側面が強い。なので作品を並べた講評会はしないということを学生には伝えてある。アドバイスを受けたい時は、直接僕のところへ見せにきてもらうつもりだ。どうしても人と比べたくなってしまうところもあると思うが、自分の描いたもの拙さについつい悲観的になってしまうことも多い。それでやる気をなくてしてしまっては元も子もないので、それぞれが自分に課題を持って、少しでも前進出来るようサポートしていきたいと思っている。
まだ、始まったばかり。僕もたくさん失敗するかもしれない。でも、自分の作品と同様、学生たちにも真剣に向き合っていきたい。
投稿者 corvo : 23:45
2008年4月 8日
関兼常
滋賀へ赴任する餞別にと、友人が「関兼常」のナイフを贈ってくれた。両刃がついており厚みもほどよく、鉛筆を削るのに最適なサイズである。切れ味も素晴らしい。ゴツゴツとした一見しあがっていないような持ち手なのだけど、不思議と手も痛くならず疲れない。鉛筆で仕事をしているときは、毎日何十本という鉛筆を削ることになるので、切れ味鋭く疲れないナイフの存在は、とてもありがたい。タカ・マスカラスに感謝です。(もっと仕事をしろという意味も込められているはず)
鉛筆も関西事務所用に新調し、削りおろしである。
細身だが無骨なフォルム。
妖しく光る刃。よからぬことを考えてはいけません。
大学の研究室も大分整理されてきた。部屋の様子も近々にレポートします。
投稿者 corvo : 23:41
2008年4月 6日
新学期
先週から大学の新学期が始まっており、いろいろな行事に参加。まず2日には入学式と辞令式、そして教員の懇親会。3日はイラストレーションクラスの新入生歓迎会。未成年がほとんどということで、ノンアルコール。僕が学生だったときは、新歓の季節になると連日救急車がやってくるという、そんな無茶苦茶さだった。褒められた事ではない。
学内のカフェで。料理が美味い。
関西事務所の中も、仕事場机のまわりだけは整備されてきた。
6畳間の壁際一杯に並べた机の上に、仕事に必要な物を配置している。絵を描くにはこれだけでは手狭なので、繋がっているもう一部屋のほうにも作業机を設置する予定である。大きな画面については、大学にも部屋をもらえているのでスペースはあるのだけど、資料の持ち運びなど煩雑な手間も増えてしまう。
しかし、ここのところ引っ越しなどでばたばたしていたため、かなり腕が鈍ってしまった。この週末でかなり取り戻せたが、ベストの状態にはまだもうひとつである。
自宅はIHなので、ガスを使うのは久しぶり。業務用にも使える強力なガス代を導入してみたのだけど、これは優れもの。手際が悪いと火の回りの早さに手が追いつかない。ぱらぱらのチャーハンがすぐに作れます。
明日は、初のゴミ出し。これで少し部屋がすっきりする。また、午前中には大学で健康診断。フリーの間に痛めつけた身体の状態がどの程度になっているか。
ようやく生活と仕事のペースをつかみつつあるところである。
それと、久しぶりに猫工房が復活。覗いてやってください。
投稿者 corvo : 23:50
2008年4月 5日
お花見
お花見といっても、先月の30日のこと。
滋賀へ移動する直前に、気のおけない仲間が集まって恒例のお花見パーティー。お酒や料理を持ち合い、お昼頃から夜までだらだらと会話と料理とお酒を楽しむという、いたってカジュアルな場である。
初対面同士でも皆自由に上手くやってくれる。そうでないと楽しめない場でもある。それぞれに職種も違うし、僕との関係のあり方も様々なのだけど、毎回興味の対象を見つけて深く熱く語り合っているのを、料理の準備や片付けをしながら眺めているのがとても楽しい。ホスト役だと、なかなか話の輪に入るというのは難しい。
このお花見会、毎年3月末であれば関東支部でできるかな。まだ、滋賀では良いお花見ポイントを見つけていません。
この日、会う友人会う友人に「で、いつ滋賀に行くの?」と聞かれたのだけど、「明日」と答えると一様に驚かれた。まあ当然か。お花見の日も、仕事の連絡がメールで入り、途中地下に降りて仕事をこなしたりと、ずっとばたばたしてしまった。
まだまだ厳しい日々が続くので、気が抜けないのです。
投稿者 corvo : 23:47
2008年4月 4日
滋賀へ移動2
ここのとことばたばたしていて更新できていなかったので、少し遡ってのエントリー。
31日に滋賀へ移動。まだ運ばなくてはならない荷物が多く、カングーに満載しての移動。
まったく後ろが見えなくなったが、なんとか収めることができた。
雨の中、満開の桜のトンネルをくぐっていく。
首都高で酷い渋滞にはまり、予定よりも大幅に遅れてしまった。東名でも事故にともなう大きな渋滞。結局、滋賀のアパートに着いたのは10時を過ぎてからだった。
投稿者 corvo : 23:31
2008年4月 1日
国際古生物学会、色彩認定理事に就任
今日から滋賀へ移って、大学の講師としての仕事が始まる。世間というのは現金なもので、僕に肩書きがついたとたんにある権威筋から役職のオファーがあった。
以前に「恐竜の色は?」というエントリーを書いたのだけど、古生物の色彩は国際古生物学会によって毎年決められている。僕といえども勝手に描いているわけではない。
では、誰が決めているかというと、公表されていないが世界の研究者やアーティストを含むメンバーによって決定がなされているのだ。そんな中に僕も選ばれる事となった、とても光栄なことである。
ただでさえ忙しかったのに、こんな公表することの出来ない作業にまで忙殺されていた。もちろん学会であるから全ての行為はボランティアである。ありとあらゆる古生物の色彩を決定するのだから膨大な作業量だ。僕は主に中生代の脊椎動物を担当した。
そう、僕には今年1年間の古生物の色彩についてコントロールする権利があるのだ。だから、勝手に古生物の復元画など描いてはいけないのだよ。諸君。国際古生物学会の定める色彩以外を採用した場合、即座に公開をとりやめるよう学会から連絡がいくの覚悟するように。我々の情報網を甘く見ると痛い目にあうので悪しからず。
でもこんな話、賢明な読者がよもや信じることはないと思うが・・・・・・・・
今年は駆け込みで、しかも簡単なもので申し訳ない。来年はさらなる完成度を目指します。
投稿者 corvo : 22:36