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2008年2月 5日
鱗を描く4
久々の「鱗を描く」エントリー。やく一月ぶりではあるが、毎日ひたすらに鱗を描き続けてきた(ちょっと大げさ)。そして、ほぼ完成するところまでやってきた。
例のごとく、全貌を見せることはできない。なので、ディテールのチラリズムを。
エドモントサウルス。
トリケラトプス。
「いい目をしているな」度胸がいいかどうかは分かりませんが。
普段使っているパレット。紙パレットなので使い捨てなのだけど、極めて限定された色数で描いている。ほとんどが土性系の茶褐色で、パレットだけ見ているととても美しいとはいえないかもしれない。実際の画面のディテールも、顕微鏡レベルまで拡大すれば、そんなに美しいものではないだろうな。
絵を描いていて「ゾクッ」とする瞬間は、それまでのただの絵の具しかなかったものが、絵画空間の中でまったく別の存在に変化するときだ。タッチを描くリズムもそれほど大きく変化するわけでもないし、使用している筆も限られている。でも、それぞれの物質が「水」のように見えたり、「土」を感じさせたり,存在しないはずの「光」を演出したりする。紙や布の上に付着した、ただの絵の具の集積でしかないものが、まったく違ったものに変質する瞬間に立ち会えることに、僕は望外の喜びを感じるのである。いや、もうねえ、なんかたまらないのですよ。
投稿者 corvo : 2008年2月 5日 02:37