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2007年12月11日

STUDIO PORCUPINEよりのレポート

某社企画によりcorvoさん宅に伺いました。
corvoさんが絵を描いている姿の撮影という主な目的もあったのですが(著者近影ってやつですね)、今corvoさんが手がけている100×333cmのキャンバスを見ることができるというのも楽しみのひとつでもありました。

地下にあるcorvoさんのアトリエは通常、資料とか骨とか制作途中の絵とか、たくさんの没下絵とか、第三者から見たときには雑然と、しかし、どこか整理されているといった状態でいろいろなものがあちこちに置かれています。
アトリエの一番奥のスペースにはイーゼルが置かれ、そこには描きかけの絵がかけられていて、横に置かれたテーブルの上に資料やら骨やら、corvoさんが教えている近所の子の絵などがごさっと置かれています。たまにcorvoさんはこのスペースの奥の壁を利用して壁キャッチボールなんかをしています。
そして、そこは天窓から自然光が入る、アトリエの中でもやさしげなスペースでもあるのです。

しかし今日、入り口からまっすぐに階段を下りて、目に入ったその場所は、いつものものが置かれている印象とは違っていて、広い空間が作られていました。そして壁には美術館などでしか目にすることはできないであろう大きなキャンバスがかけられ、それがやわらかい光に浮かび上がっているさまは、いつもとは違うものを目にした違和感とともに大仕事の道具が持つ不思議な迫力をもって見るものに何かを感じさせるものがありました。
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撮影は、彼が描いている様子を、こちらが勝手に撮っていくというスタイルで行いますが、実際にはそれだと絵にならないこともあるので、時折ポーズなど注文をつけながら進めていきます。描画中の画家を撮るのは初めての経験なのですが、corvoさんはこちらの注文や、質問に丁寧に答えながらも集中力を切らさずに描き上げていきました。
最初はキャンバス全体に下絵を写してある状態でのスタートでしたが、話をしながらも、するすると筆を走らせ、線と粗い塗りで立体感を持ってキャンバスに古生物の姿を浮かび上がっていくさまは見ていておもしろく、例えて言うなら「水森亜土が歌いながら透明アクリルボードに両手で絵を描いているような疾走感」がありました。
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時折資料を取り、たまに遠くから全体を見て検討しながら描いていたのですが、恐らくは完成までの設計図が頭の中に出来上がっているのでしょう。大きなキャンバスの間近で描いていると全体像は見えにくいはずなのに、一見、無造作に見える筆遣いから、バランスよく絵が作られていきます。
撮影が一段落するころには、キャンバスには下絵の線画の部分がほとんど描かれていました。
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Cap:資料のパラサウロロフス骨格と話す技術を持つ画家

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Cap:遠い位置から検討する画家

全国の恐竜ファンのちびっこたちが見たら、すげーすげーの大合唱だったことでしょう。
ぼくのような大きなお友達も楽しみました。
クライアントとの関係上、まだ公表するわけにはいかないということですが、かなりの大作です。
今から完成が楽しみです。そして、この絵が真の姿を現すのは、完成のさらにその先……
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レポートありがとうございました。写真で見ると、そんなに画面も大きく感じませんね。描き込んでいくと大変なのですが、今のところそれほど大きさに対する戸惑いはないです。最終的に拡大される恐怖に、どれぐらい打ち勝つことができるかです。
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投稿者 corvo : 2007年12月11日 10:31