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2007年8月 6日

ちょっと後味の悪い、ハンガリーグランプリ

週末行われた2007年第11戦ハンガリーグランプリは、どうにも後味の悪いものだった。
決勝自体は抜けないハンガロリンクサーキット特有の、順位に大きな変動のない展開だったが、ハミルトンとライコネンによるトップ争い、ハイドフェルドとアロンソによる3位争いは、見応えのあるものだった。
問題は前日に行われた予選である。この予選のある振る舞いでアロンソとフィジケラはグリッド5番降格のペナルティを受けてしまう。フィジケラはタイムアタック中の山本左近を妨害したとして、そしてアロンソは予選中のピットストップで無意味な時間稼ぎをし、ハミルトンの最後のアタックを妨害したというものだった。テレビ観戦していたのが、アロンソの行為は非常に不可解だった。ロリポップが上げられているのに、なかなかスタートしない。予選アタック中は渋滞を嫌って、最適なタイミングでコースに戻すのが定石だが、通常ロリポップが上がった時点で勢いよく飛び出すものである。なのに出ない。その煽りをくって、ハミルトンは最後のアタックを始める前にチェッカーとなってしまった。この時点では僕も不当にアロンソが、ハミルトンを妨害したようにしか見えなかった。でも後日、いろいろ調べてみるとそう単純な話でもなかったようなのだ。
予選アタック中、チームの命令を無視し続けていたのは、実はハミルトンだった。再三に渡ってアロンソを前に行かせるように指示していたのにも関わらず、ハミルトンは従わなかったのである。予選なのだからアロンソを前に行かせる事で不利益を被る事はない。一方のアロンソは周回数を多くして、アタックに最適な重さになるまでガソリンを減らすことが、チーム戦略として決定したということである。そのチームの方針にハミルトンは従わなかった。
デニスはハミルトンを非難」(GP UPDATE.NET)
予選終了後、ロン・デニスが禿げ上がった頭から湯気が立ち上るほどに怒っていたのは、アロンソに対してではなく、ハミルトンに対してだったのである。
その原因となった無線でのやり取りは、極めて品性にかける内容だった。
混乱した予選セッション」(F1-LIVE.COM)
その原文がイギリスの新聞サンデーミラーに紹介されている(一部、伏せ字あり)。
LEWIS F-WORD STORM」(Sunday Mirror)
ロン・デニスが激怒するのも分かる。そういった原因あったとしてもアロンソの行為を正当化することにはならないだろう。ただ、アロンソの判断というよりは、アロンソの担当エンジニアの判断だったと思うのだが。
マクラーレンによるレース前の声明」(GP UPDATE.NET)
ハミルトン、チームに謝罪」(F1-LIVE.COM)
ロン・デニスとアロンソの関係もしっくりしていないようである。
デニス、アロンソとの難しい関係を暴露」(F1-LIVE.COM)
いつの時代も、チャンピオンになれる可能性のあるドライバーを両立させることは困難なのだと、あらためて思った次第である。
しかし、ハミルトンはQ3のアタック前に、明らかにルール上停めてはいけない場所にマシンを停めていたのだけど、それについては何のお咎めもなしである。前回はエンジンが止まっていなかったというだけで、クレーンでつり上げてコースに復帰していた(ポイントはとれなかったけど)。エンジンがストールしていなくても、自力で復帰できなければリタイアだと思うのだけど、どういうレギュレーションになっているのだろう。とても不可解。
とにもかくにも、後味の悪い週末だった。
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投稿者 corvo : 2007年8月 6日 20:48