2007年2月28日
Self Wing 002
ようやく作品制作を始めました。応援よろしくお願いします。
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「Self Wingシリーズ」の制作を開始。自然光がトップライトから落ちてくる時間に描きたいので、制作は昼間のみである。
仮設で設置したテーブルの上に、モチーフを並べている。画面のサイズは760x560mm。アルシュのホットプレスである。
実寸で描いているので、計測しながら描写していく。基本的に描き直すことはせず、ほぼ一発で決めながら進めていく。それほどしつこい描き込みではない。モチーフはプラスチック製なので、頭の中で骨の質感をイメージしながら補完している。
始めたのが午後からだったので、今日はここまで。早く翼を描きたい。
投稿者 corvo : 17:42
図鑑の見本が届きました
今日、『ジュニア学研の図鑑 恐竜』の見本が届きました。アマゾンでの販売はまだのようです。
書店に並ぶのはまだ先ですが、是非手に取ってご覧ください。
よろしくお願いします。
投稿者 corvo : 17:16
2007年2月27日
ネットショップ
いつもありがとうございます。応援よろしくお願いします。
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実は僕の作品はインターネット上でも販売されているのだけど、ネット上では今まで1点も売れたことがない。
そう、売り上げゼロなのである。そこで、販売しているサイトをちょっと紹介。
ギャラリー間瀬のネットショップアールブー。また、この関連でヤフオクでも販売されている。これとか、これとか、これとか、これとかこれである。
このサイトのstoreでも、Saichaniaの版画を販売しているのだけど、こちらも残念ながらいまだにオーダーゼロである。
今、買っていただけると、ネット上での購入者第一号の栄誉がもれなくついてきます。皆さん、いかがですか?
「烏 03-1」 額寸:450x910mm 画寸:280x760mm アルシュ紙にチャコールペンシル。2003年制作。価格:105000円(税込み)。
部分。
部分。
投稿者 corvo : 16:42
アラジンストーブの芯交換
気が向いたら、ぽちぽちっと応援お願いします。
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ここ最近、ぼおっとしていることが多く、ストーブの灯油が切れそうになって慌てて給油ということを繰り返していたら、芯の寿命を縮めてしまった。そこで、今日新品の芯に交換した。
もう何度も交換しているので、なれた作業である。手が灯油臭くなるのが嫌なので、ゴム手袋をして作業する。交換後は芯に灯油が染み込むまで少し待たなくてはならない。
時間をおいて点火。ブルーフレームと呼ばれる、美しく青い炎。
ようやく重い腰を上げて、今日から領収書の整理。やり始めるとけっこう集中してやってしまいます。
絵が描きたい。起きたら、すぐに描き出せるようにセッティングしよう。
ニュートン4月号のパレオントグラフィは「サイカニア」。残念、なんでこうなってしまうのか、がっかり。頭骨の形態を全く無視してしまっている。美しくない。「もっと知りたい!錯視の不思議」が面白い。「イオンのすべて」を読まなくては。
サイカニア、描きたかったなあ。
2005年制作。
2007年制作。
投稿者 corvo : 00:52
2007年2月26日
スパムトラックバック
このblogには毎日、何十というスパムトラックバックがやってきます。気がつくと削除を繰り返しているのですが、またやってしまいました。ごめんなさい。最近のトラックバックをまとめて消してしまいました。
これからも懲りずにトラックバック(スパム以外の)を送ってください。皆様、よろしくお願い致します。
「The Unknown Skull 01-1」 2001年制作 アルシュ紙にチャコールペンシル
投稿者 corvo : 00:57
2007年2月25日
アクセス禁止
このblogを始めて以来、初めてアクセス禁止の措置をとりました。
ここ最近、コメント欄を賑わせていた「うま」氏に対してです。「通報」「侵入禁止」「うっま〜で〜す」とも名乗っています。全て同じIPアドレスで書き込んでおり、多くのblogや掲示板でも意味のないコメントを繰り返し、害悪と迷惑をまき散らしています。
きちんと対話や議論ができるならよいのですが、鼻からそんなことは望んでおられないようです。僕の理解の範疇を超えた存在でもあり、ここへ来てくれている皆さんにも迷惑になると判断しました。
でも、どうやらこうやって書かれたり構ってもらうことに、喜びを感じる方のようです。アクセス禁止になったことも、名誉と感じるような精神構造の持ち主なのかもしれません。
知人のblogでも、同様の措置をとったようです。エントリー「アクセス禁止」。
今後、ここへは出入り禁止です。
投稿者 corvo : 02:06
2007年2月24日
絵本企画、再び
ちょっと更新が滞ってしまいました。応援よろしくお願いします。
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金曜日は、朝から非常勤講師の日。雨が激しい。この季節とは思えないような天気。
夕方、ギャラリーへ作品を届けた後、某出版社へ絵本の打ち合わせに。長らくペンディングになっていた絵本の企画で、ようやく動き出すことに。僕の方が学研の図鑑に忙殺されていたこともあり、全く取りかかれない状況であったことが原因である。合間を見つけて少しずつ進めていたので、現時点でラフスケッチが完成している。
今回の絵本は極力文章量を減らす方向で考えている。その代わりに、巻末の解説ページを充実させる予定である。
打ち合わせの時点では、すこし不足しているラフスケッチもあったのだけど、その場で簡単なものを描いて絵本の方向性を担当編集者と明確に共有することができた。今日は足りなかったページのラフスケッチを制作。これから製本して、より完成に近いイメージを作っていく。
夏の出版を目指します。乞うご期待!
投稿者 corvo : 23:59
2007年2月22日
制作現場
恐竜のいない制作現場。
昼間はトップライトから光が落ちてきて、とても美しい一角になる。
ただし、これらの写真は夜の照明の中で撮影したもの。
骨格の模型とともに参考にしている解剖図集が「General Anatomy And Musculoskeletal System (Atlas of Anatomy)」。図版が抜群に美しい。画集として眺めても遜色ない内容である。
明日は朝から非常勤講師の日。その後、夕方は打ち合わせに行ってきます。
投稿者 corvo : 23:59
2007年2月21日
Self Wing 001
いつもありがとうございます。応援よろしくお願いします。
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今日から作品制作をスタート。といっても、まだエスキースの段階である。
前回、紹介した「The Unknown Skull」シリーズとは別の、「Self Wing」シリーズである。
過去にも同じシリーズの作品を作っており、改めてじっくりと取り組んでみたいと思っている。リンク先の作品は12年前になるので、もう一回りも昔のことである。
ケント紙に鉛筆で制作。
最終的にどの素材で制作するか、まだ決定していない。何点か同じ構図で、素材を変えて描いてみたいと思っている。
投稿者 corvo : 23:58
2007年2月20日
関西出張〜帰宅
出かけていて、ちょっと更新が滞ってしまいました。応援よろしくお願いします。
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昨日深夜、帰宅しました。
どういった 内容であったかは、ここではまだ書くことができませんので、ご了承ください。
18日は降ったりやんだりのはっきりしない天気。19日は朝から晴れて、とても気持ちのよい日でした。
訪れた場所は、牧歌的でとても景色が美しいところでした。
おまけに初日移動日の猫写真を。
投稿者 corvo : 20:26
2007年2月17日
移動日
関西のホテルからお送りします。応援よろしくお願いします。
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今日は関西方面への移動日。朝6時30分に起きて、7時20分には家を出た。都内某所で同行者と落ち合い、中央高速を使って移動。そんな途中のパーキングエリアでの一こま。
野良猫らしい、ふてぶてしいまでの面構え。しかし、人にはよくなれている。えさをくれるが危害を加えない存在として、したたかに判断しているのかもしれない。三毛猫の雌のほうが、若干臆病な性格をしているが、雄はまったく動じる事はない。
この二匹、実に仲が良い。甲斐甲斐しく、お互いの愛情を確かめ合っているような仕草。
猫好きにとってはたまらない仕草の数々、思わず何枚もシャッターを切ったのであった。
渋滞もなく、順調に進んで行く。途中から予報通り雨。
午後7時30分には,ホテルに到着。一泊6000円と格安だが、ネットも使い放題で速度も速い。うちの光と遜色ないレスポンス。快適快適。
今日は途中、運転もして疲れているので、そろそろ寝ます。
投稿者 corvo : 23:35
Kngoo入院
気が向いたら、ポチポチッとお願いします。
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昨日(木曜日)はけっこうばたばたした一日だった。どうやら出かけていた妻も色々あったらしく、夫婦共々ついていない日になってしまった。
午前中、出かける妻を送った後、買い物に市内をKangooで移動していたのだけど、ガソリンスタンドで燃料を満タンにしてエンジンをかけようとしたのだけど、すぐにかからない。クランキングはするが、シリンダー内で爆発していない感じの音が虚しく続く。以前からちょこちょこ出ていた症状なのだけど、時間をおいても一向に改善しない。ようやく火が入ったと思ったら、1500〜2000回転ぐらいで煽るよう動作を繰り返している。アクセルにも全く反応しない。この車はフライ・バイ・ワイヤという方式で、アクセル開度を電気信号に変えて制御している。どうもそこのシステムもおかしくなってしまったらしい。どうにもこうにも動かせないので、すぐにJAFに電話して来てもらうことになった。
診てもらったが、症状が改善しなかったので、すぐにディーラーまでレッカーで牽引してもらうことに。
昨年になって、近くにルノーディーラーが出来たので非常に助かる。JAFは5kmまでの牽引は無料なので、Kangooを運ぶ料金は一切かからなかった。15年ぐらい年会費を払い続けているので、こういうことはあってもいいでしょう。
代車にマーチの現行車を借してもらったのだけど、酷い車である。60000キロ走っていることが原因ではないと思うのだけど、アシストの強すぎるパワステは、路面からの情報をほとんど伝えてくれない。直進時にステアリングホイールが不安定でどっしり感がない。運転していて恐い車である。ヨーロッパ車と国産車の設計思想の違いがあるのかもしれないのだけど、それにしてもこれほど違うものか。きちんと走ることに焦点を絞った開発をしてほしいと、切に願う。
今日メカニックから電話をもらって、はっきりとした原因が分かったので、そのまま修理してもらうことに。来週始めには戻ってきます。
今日(金曜日)は朝から非常勤講師の日。週に一度でも出かける予定があるとリズムが出来て良い。生徒たちの作品も、随分仕上がってきている。今年度は後2週で終わりである。放課後は恒例のキャッチボール。
17、18、19日と関西方面へ出張に行ってきます。内容はちょっと内緒。
ホテルでネットにつなげられるので、blogのアップ、コメントへの返答などは出来ると思います。
投稿者 corvo : 00:18
2007年2月16日
The Unknown Skull 001
いつもありがとうございます。応援よろしくお願いします。
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久々に復元画ではない絵の制作を始める。まずはスケッチから。
ケント紙に鉛筆。
数年前から続けている「The Unknown Skull」シリーズ。
次の文章は2003年に、僕がこのシリーズについてコンセプトをまとめたものである。
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The Unknown Skull
頭蓋骨の絵を見た時、多くの人はなぜ「死」を感じるのであろうか。骨とはまさに人間の屍である。骨の状態では、すでに生命を失っている。だから、頭蓋骨に対して人が「死」を意識することは、しごくまともな感覚であると思う。
それでは今生きている私達は、頭蓋骨を、骨を、失っているのだろうか。そんなことは絶対にありえない。私達の身体を支えている根幹にあるものが、骨格である。ただ、表面に見えないだけに意識されることが少なく、一部の人(特殊な職業)以外は、その骨格を冷静に客観的に見る機会を持つことができないでいる。
頭蓋骨は脳を包み、守り、支える器官だ。そして、視覚、聴覚、嗅覚の機能を持つ目と耳と鼻があり、エネルギーを得るための顎までも有する。呼吸の出入り口でもある。精神的な部分と動物的な部分を併せ持った希有なパートであり、極めて人間的な部分でもある。
もちろん、私が描いた頭蓋骨がだれのものかは分からない。その人間がどんな人であったのか、どうのような歴史を積み重ねてきたのか、ということには全く興味がないが、その精緻な構造、質感は非常に美しくただただ魅入ってしまう。
私は頭蓋骨を「生」あるものとして描いている。それは「死」を象徴するものではない。私の描いた頭蓋骨を見て、「生」を感じてほしい。今、生きている私達の身体の中で、私達の命を支えてくれている尊い器官なのであるから。
私の作品は描写によって表現されている部分が多い。描写は重要な表現手法の一つであるのだが、描写することを目的に作品を制作しているわけではない。
私にとって描写は、極めて自然な行為である。眼球を通して脳が捉えた映像を、手に伝達して機械的に動かしていく。オートマティックに、感情ができるだけ入り込まないように、対象を見つめていく。しかし、人間の行為である以上、どれだけ正確にやろうとしても、間違い、迷い、感情的になり、印画紙に写るような像を、支持体上に再現できるわけではない。
ただし、カメラによって写される像は、あくまでも対象の表面に反射する光の量を捉えたものにすぎない。一方、私は対象の構造を理解して描写する。表面に見えていない部分にまで思いを馳せ、想像し、時には触って確かめながら描写していく。
頭蓋骨は「生」であり、花は「生殖」である。精神を生み出し、記憶を保管し、創造的行為を行う脳の容器と、子孫を残すために種(卵)を産み、育てる生殖器官である花。そこにあるのは「生」と「生」であり、「死」を想うことで「生」への渇望を、より強く持つことが出来る。
「The Unknown Skull」は「生」へ向かう強い力を表現した作品である。
2003年1月20日
小田 隆
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このシリーズの根幹になっているコンセプトなのだけど、今はもう一つ新しいことをやりたいと思っている。
頭蓋骨に近づいて、ミクロの視点になることで、広大な風景をそこに見たい。
新しいアイデアはいくらでもあるので、どれだけのものを具現化できるか。時間との勝負である。
投稿者 corvo : 00:49
2007年2月15日
巨神ゴーグが観たい!
たまにはこんなエントリーにも、応援よろしくお願いします。
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いや、もうタイトルの通り、「巨神ゴーグ」が無性に観たいのである。2年前にDVDボックスが発売された時は、何度も何度も迷ったあげく買わなかったのだけど、今になって激しく後悔しているのである。アマゾンを見ても、とんでもない値段がついてしまっっていて、いくら入手困難といっても、とても妥当な価格とは思えない。もう少し、節度のある値段にならないものだろうか。「67500円より」なんて、定価36750円と比較しても、実に不快である。
僕が中学か高校の時のアニメ作品なのだけど、作画が実に安定していてストーリーにもスピード感があり、とても好きだったアニメのひとつだ。ただ、僕の住んでいたとこでは、極めて映りが悪く、酷い画質のブラウン管をやっとの思いで見つめていた思い出がある。ちゃんとした画質で観たのは、ビデオだったかな。それほど多く繰り返した観た作品ではないので記憶も定かではないのだけど、深く心に残っている。
特に、何か言いたい訳でなく、とにもかくにも無性に観たい!ただそれだけなのである。
投稿者 corvo : 03:10
2007年2月14日
名文「水に芸術はわからない」
ここのところ文章ばかりのエントリーですが、応援よろしくお願いします。
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このblogでもニセ科学の代表である「水伝」について、いくつかエントリーを書いてきた。自然科学的な側面からは正当な批判が繰り返しされており、科学的には完全に否定されていると言っても間違いない。では、「水伝」の作者である江本勝氏が主張している「これはファンタジーであり、ポエムである」といった側面に対しては、どんな批判ができるだろうか。
そのひとつの解答として朴斎雑志にエントリー「水に芸術はわからない」がアップされた。これは人文系からの「水伝」批判として、まさに名文であると思う。是非、多くの人に読んでいただきたい。
実は僕としてはちょっと悔しかった。レオナルドのモナ・リザを例に、見事な反証を展開されていたからだ。絵画とはキャンバスや紙の上に付着した物質の痕跡でしかない。それが、どうしてこれほどまでに多くの人の心を動かすのか。同じ物質で構成されていたとしても、どうして名画と駄作の間には大きな違いが生まれるのだろうか。それを「水伝」が説明できることは、決してない。「水に芸術はわからない」のである。
もし、仮に朴斎さんのエントリーを読んでも、まだ「水伝」を信じるという方がいたら、その人は日本語が不自由か、読解力に欠けると思わざるをえない。
「水伝」を肯定する芸術家や表現者がいたとしたら、その時点で彼らは芸術を理解していないことを露呈していることになる。
それでも信じたい人は信じればよいだろう。ただし、表現に携わっている人間であるなら、すぐにその世界から退場するべきであると僕は思う。大きなお世話かもしれないが、それほどまでに「水伝」は芸術を冒涜しており、酷い話でしかないのである。
投稿者 corvo : 00:58
2007年2月12日
がんばれ!図工の時間フォーラム 2
いつもありがとうございます。応援よろしくお願いします。
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前回のエントリーではたくさんのコメントをいただき、大きな反響があった。
このblogへコメントを寄せてくれる方は、美術教育を肯定的に捉えており、「図工の時間が削減されることはとんでもない」という意見を表明してくれている。ここがアートブログであり、僕が絵描きであることから、一般的な社会情勢からは偏っているのかもしれないのだけど、小学校教育の現場にいないものとしては、もうひとつその危機感を実感することができない。
しかし、「図工の時間」を減らしてもなんらメリットはなく、人間形成においても悪影響があるとしか、僕には考えられない。
フォーラムでのパネリストの発言に、図工の時間を経験することでクラスメートについての理解が深まるのではという話があった。普段、あまり目立たないのだけど、図工の時間になると生き生きとその能力を発揮する子供たちがいたりする。物を作ったり表現したりする行為には、その子供の持っている様々なことがないまぜになって立ち現れてくるものである。そうすると、普段見せていなかった一面を発見したり、それがきっかけで仲良くなったりすることがあるだろう。
これは得意不得意、上手い下手といったこととは関係なく、自分とは違う人間がいることを認識することにもなるし、表現の多様性を実感することにもなる。一人の人間が、作品を完成まで責任をもって作ることができる「図工」という時間は、かけがえのないものだと、僕は思う。
前回のエントリーのコメントでも書いたのだけど、「図工の時間はだれもが主役になれる瞬間なのだと思います」。それは多くの楽しみとともに、苦しさもあるのだけど、工夫したり、質問したり、友達と相談したり、素材と格闘したりすることで、他では経験できないことを得ることができる。
算数で100点をとっても、その時点では数学者ではない。理科で100点をとっても、その時点では科学者ではない。国語で100点をとっても、その時点では文学者ではない。でも、図工の時間は、作品が出来上がった瞬間、その作品の作者であり芸術家になれるのである。そんな素晴らしい機会を子供たちから奪うことはできない。
だからこそ、図工の指導、評価は難しい。ひとりひとりが独立した作者であることができるように、教師は気を配らなくてはならないだろう。そんな自信を子供達一人一人が持つことができる授業が理想的なのかもしれない。
フォーラムの後、ティーパーティーで友人と話をしていたのだけど、極論ではあるが学科というのは、学校でなくても習得出来るのではないかということである。経済的な負担を度外視すれば、塾もある、家庭教師もいる、教科書や参考書を使って自習することも出来る。しかし、図工や音楽や体育のようなものは、学校でなくては経験することができない。ピアノ教室や絵画教室のような個人的経験ではなく、友達同士で作品を見せあったりする行為が重要なのである。
そう考えれば、「図工の時間」を削減することが、どれぐらいナンセンスなことか分かるだろう。学校でしか実現することができない授業を減らし、学校以外でも習得が可能な授業を増やすことに意味はない。
とにもかくにも、削減された「図工の時間」を取り戻さなくてはならない。
もし、この考えに反対される方があったら、その意見もお聞かせ願いたい。「図工の時間」を削減しても良いと思っている方のコメントも歓迎です。
投稿者 corvo : 23:56
2007年2月11日
久しぶりのクロッキー会
今日は午後から久しぶりにクロッキー会に行ってきた。前回は昨年7月だったので、ほぼ半年ぶりである。半年前のクロッキーはこんな感じ。
今回もmixiから見つけた会で、モデルさん本人が主宰しているクロッキー会である(クロッキー企画 アールブリュット)。会場になったのは、八丁堀にあるギャラリー七針。地下にある秘密基地のような空間。気分が盛り上がってくる。午後2時にスタート。
ポーズのプログラムが秀逸で、非常に勉強になった。
まず、短時間ポーズ。1分ポーズ中30秒観察し、残り30秒で描くというもの。全12ポーズを連続でクロッキーしていく。
これほど短時間で描くクロッキーは、僕は初めてだったのだけどとても楽しい。ディテールまで描くことは出来ないので、ポイントを絞っていく。無理に全身を描こうとせずに、体幹のねじれを表現することを心がけた。今回のモデルさん、特に身体のねじれが美しく、一番描きどころであると思ったのである。
次は10分2ポーズ。果てしなく長く感じる。どこまでも描き込めるような錯覚がある。
左はペンとセピアインク。右は鉛筆。(右のクロッキー、隠れているほうの大腿部がちゃんとつながっていませんね。反省)
5分4ポーズ。
4ポーズ中から3点。水性ボールペンと鉛筆。
1時間の固定ポーズ。20分×3回という長丁場。
こうなるとクロッキーというよりもデッサンに近い。鉛筆。
左は固定ポーズを場所を変えて10分ほど描いたもの。右は1分観察1分クロッキー。これで全てのプログラムが終了。
よく練られていて、初心者にも経験者にも面白いプログラムだったと思う。
目の前の実体のあるモチーフ(モデル)を描くのは、本当に楽しい。観察することができない「古生物」という存在と違い、同じ空間に共存している、目に見える存在を描けることは、僕にとって快楽であるとも言える。
久しぶりに爽快感のあるクロッキー会でした。
投稿者 corvo : 23:44
2007年2月10日
がんばれ!図工の時間フォーラム
今日はお台場にある日本科学未来館へ、「がんばれ!図工の時間!!フォーラム」に参加するため出かけてきた。
豊洲からゆりかもめに乗ったのだけど、乗客も少なかったので先頭車両の一番前に座ることができた。埋め立て地の人工的な景色をゆっくりとながめる。
日本科学未来館を訪れるのは、昨年7月に講演会とワークショップを行って以来である。
なぜ、「がんばれ!図工の時間」いう活動が始まったのかというと、平成14年度に小学校の図工の時間数が削減されたことが発端である。
高学年は年間70時間から50時間。中学年は60時間に削減されてしまったのである。これまで週2時間連続で確保されていた授業が、隔週で週2時間と1時間が交互に入るという変則パターンになってしまっているのが現状である。これでは満足に実技の授業を行うことは困難だろう。道具の準備や片付けに時間がとられるし、正解のない完成に向かって様々な考えをめぐらせ、手を動かさなくては、作品を作り上げることは難しい。
そのためにも、充分な授業時間の確保は重要である。「がんばれ!」の言葉に象徴されているように、図工の現場から始まった活動というよりも、僕らのような表現に関わっている人間や、ものづくりの根幹となる工学系の人たちが危機感を抱いたことが大きな原動力になっている。僕自身、小学校で教えた経験もないし、授業数削減の実態も知らなかったので、今「図工」が置かれている現状には驚くばかりである。
今回のようなフォーラムは自分自身の認識を新たにしたり、何か協力することは出来ないかと考えるきっかけにはなるのだけど、本当に聞いてほしい人、認識を改めてほしい人には、残念ながらそのメッセージは届かない。この場に来ているのは、図工教育に関心が高いか、教育現場に携わっている人たちばかりである。当然、参加希望者が時間を作って集まってくるのだから、最初から関心のない人間が聞きにくるということはまずありえない。
いくらインターネットが発達したといっても、メディアとしてはあまりに脆弱である。僕がネットの片隅でblogを書いたところでその影響力はたかがしれているが、何かのきっかけになってくれればと一縷の望みを込めていきたい。
うまくまとまらないのだけど、また気がついたことがあったら、ぽつぽつと書いていきたいと思います。
「図工の時間」削減に賛成という方もいましたら、コメント書き込んでもらえると、より活発な議論ができると思います。
投稿者 corvo : 22:21
2007年2月 8日
原画制作終了
ようやく終わりました。ポチポチっとご祝儀代わりにお願いします。
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今日、全て終了しました。
見開きで掲載される生態環境復元画、全16点。
最後、駆け足になってしまった、ティラノサウルス特集ページのための復元画と骨格図。
発売は3月上旬の予定です。詳しいことが分かったら、このblog上で告知します。
投稿者 corvo : 22:34
Diplodocus scene 04
気が向いたら、ポチポチっとお願いします。
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ディプロドクスを少し修正。月が大きすぎたので、若干小さくしてみた。コメントで昼間は空高く月が見えないのでないかという指摘があたのだけど、子供のときからわりと見ていた記憶がある。
月を小さくしたことで、よりすっきりしたと思う。翼竜を描く余力はありませんでした。
これはアルゼンチンで撮影した白昼の月。色がおかしいのは、デジカメの色温度の設定を知らぬ間に動かしていて、タングステンフィルムで撮影したようになってしまっているからだ。これを見る限り、昼間でも高い位置に月が見えることはあるようだ。
今日、原画は全て納めました。スピノサウルスとギガノトサウルスの骨格図の産出部位指示書が残っているので、これだけさくっとやってしまえば全て終わりです。
後ほど、これまでの画像をまとめてアップしようと思います。
投稿者 corvo : 19:40
2007年2月 7日
Diplodocus scene 03
なんとか終わりそうです。応援よろしくお願いします。
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ディプロドクス・シーン完成。昨日までの状態もまとめてアップしておく。
昨日の夕方からスタート。ローアンバーで暗部から描き起こし、イエローオーカを全体に塗る。
これが寝る前の状態。まだまだというところ。
一足飛びに完成画像。午前零時前になんとか出来上がった。空には晴れ間に浮かぶ満月を描いてみた。
頭部は描きどころのひとつなのだけど、竜脚類の場合どうしても小さくなってしまうので、それほど描き込むことができない。
前肢に比べて、後肢が極端に太く大きい。後ろに重心があることがわかる。砂浜に残った無数の足跡。
ぼってりとしたお腹。長大な腸管を備えていたことが推測される。
グレースケールチェック。左側から強い光が当たって、逆光気味である。
これでシーンの復元画は全て完成。長かった。これからまだ少し残っている物を片付けます。
取り立ては明日の午後4時。それまでに、耳を揃えて渡さなくては。
投稿者 corvo : 23:58
2007年2月 6日
Alxasaurus scene 03
アラシャサウルス・シーン、
午後3時に完成。
アラシャサウルス頭部。植物を齧る歯がわずかに見えている。
テリジノサウルス類で特徴的な前肢の爪。アラシャサウルスはまだ原始的なタイプで、進化した種に比べると小さい前肢である。
足の爪も大きく、がっちりしている。
グレースケールチェック。
今日はまだちゃんと食事をしていないので、これから食べに行ってきます。
残るシーンはディプロドクスのみ。
担当編集者と話し合い、締め切りを延ばしてもらうことに。最終取り立ては、8日午後4時になりました。
投稿者 corvo : 15:51
2007年2月 5日
Edmontosaurus scene 04
シーン復元画、残り2点。応援よろしくお願いします。
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エドモントサウルス・シーン完成。出来上がったのは、今日の午前中。今はアラシャサウルス・シーンを制作中。
背景を大きく変更。もうちょっと構図を工夫したかった。
主役のエドモントサウルス頭部。
脇役のティラノサウルス頭部。
鳥脚類と獣脚類とでは、足のデザインが大きく違う。鳥脚類はより重くなった身体を支えるために、がっしりとした造りになっている。
グレースケールチェック。
今日中にアラシャサウルス完成を目指して頑張ります。
投稿者 corvo : 15:26
2007年2月 3日
Edmontosaurus scene 03
いつもありがとうございます。応援よろしくお願いします。
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今日からエドモントサウルス・シーンを始める。どんなに遅くとも、明日には完成させなくてはいけない。
毎日見慣れた作業場所。早く解放されて、新しい作品に取り組むために片付けをしたい。
次から次へと、ティラノサウルスが登場する。
植物食恐竜では、珍しく寒色を使ったカラーリング。
寝るまでに、エドモントサウルスだけでも描き上げてしまいます。
投稿者 corvo : 23:55
2007年2月 1日
「ともだち仕事って…」
気が向いたら、ポチポチっとお願いします。
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nijntjeさんからの以下のコメントについてエントリーを立ててみた。
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「ともだち仕事って…」
デザインやイラストの仕事をしてると友人や知り合いなどから「ちょっとやって欲しい仕事があるんだけれど」となにかと頼まれることがありませんか。いわゆる「ともだち仕事」なんですが、知ってる人から頼まれれば助けてあげたいと思うのが人情です。通常の半額くらいでやってあげようかな。赤字にならなければやってあげるか。と思っていても、提示してくるデザイン料はたいがいが非常識なほど低いのです。「1万円払うから」とか「今度飯奢るから」とか…。これってなんでなんでしょう?僕から見るととても非常識だし失礼だと思うのですが、本当に悪気はないんですよね。なぜなのかを少し自分なりに考えてみました。
●すぐに出来ると思っている
最近は特にMacなどDTPの進化で年賀状程度であれば、素人でもそれなりのものをすぐ作れるので、そんなに時間がかからないと思っているのではないか。
>とんでもありません。完成度の高いものを製作しようとするとエスキースをしっかりとして、仕上げの調整にも時間がかかります。また適切なものを製作するために事前の打ち合せはかかせません。こんなものでいいか?と作る素人年賀状とは全く違うのです。また同じであればそんな仕事に誰もお金を払いません。
>>日本人は器用な人が多いので、ちょっと絵が描けるという人もたくさんいます。そういった辺りも低い評価につながっているような気がします。しかし、デザイナーやイラストレーターが普段、仕事で要求されているレベルは全く違ったものだと考えた方が良いです。「偉い人にはそれが分からんのですよ!」と愚痴のひとつも言いたくなります。(corvo)
●経費は殆どかからないと思っている
例えばロゴを製作するのであれば、最終的に提出するものはA4のプリントアウト一枚とCD-Rだったりします。必要経費は紙代インク代(100円)?CD-R(50円)?200円もあれば取りあえず実費はまかなえるのでは?
>最終的なものがA4のプリントアウト一枚とCD-Rだとしても、それを完成するために何枚も出力し、エスキースを重ねます。それをプリントするプリンタもPCもMOドライバも電気代も通信費も家賃もただではありません。それらを分割したものもデザイン料に含まれます。またプロとしてのスキルを得るために教育や経験、資料費なども途方もない手間がかかります。それを全部デザイン料に加算する気はないですが分割して上乗せしてしかりだと思っています。
>>人間のやることなので、初めからなんの訓練も学習もなく、いきなり出来るということは決してありません。ある水準のスキルを獲得している人は、それだけの積み上げてきたものがあります。やはり、そこに対しても評価してほしいと思うのは自然だと思います。(corvo)
結局一番問題だと思うのは、プロの仕事を期待しているのに提示するギャラは素人の値段というところだと思います。
>>今は、デザイナーやイラストレーターになりたい人が多いので、「ただでもいい」「安くてもいい」という駆け出しの方が結構いるのかもしれません。経験を積むことは良いことですが、適正でない「価格破壊」をもたらしてしまう弊害を、今一度考えるべきだと思います。アメリカなどでは、フリーランスであってもユニオン(組合)がしっかりしているので、「安すぎる」仕事は受注も発注もできない仕組みがあります。この点も弱点のひとつだと思います。(corvo)
まとまりのない文章ですみません。ここはクリエイターもたくさんみているのでよかったらご意見いただけないでしょうか。またそういうことを仕事にしていない方も外からみてデザインやイラストという「仕事」がどう見えるのか教えていただけると嬉しいです。
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結構、切実な悩みでもある。実際、友達の間だけではなくて、クライアントとの関係であっても、信じ難いほど安いギャラを提示されることもしばしばである。
社会的にデザインや絵に対するプライオリティ(優先順位)の低さが問題なのだろう。そんなに払いたくなければ、デザインもせずに、イラストもなしで作れば良いのにと思うことも多々ある。
僕も友達に甘えているところもあるので、えらそうなことは言えないのだけど、きちんと払ってほしいという気持ちがあるなら、自分もしっかり払うという意識も必要だろう。
一番つらい部分をわかっている同士なのだから、そこは綺麗にいきたいものだと思う。もっと稼がないとね!
投稿者 corvo : 23:27
Psittacosaurus scene 05
依然、ぎりぎりの状況です。応援よろしくお願いします。
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プシッタコサウルス・シーン完成。今日の取り立ては、1時30分に時間が繰り上がり、この原画を渡すことが出来なかった。どちらにしても3時30分では無理だったでしょう。原画4点を無事納品。
レペノマムスが1匹の幼体を捕えて立ち去ろうとしているのを、成体のプシッタコサウルスが気がつき威嚇している。
プシッタコサウルス、成体の頭部。
威嚇に驚きながらも、獲物を喰わえて立ち去ろうとするレペノマムス。
急所に犬歯を突き立てられた幼体と、成体の周りで休む幼体たち。現生のエミューは親にはぐれた子供たちの面倒もみるので、彼らも自分の子供以外の個体が混じっていたかもしれない。
グレースケールチェック。
投稿者 corvo : 22:32
Psittacosaurus scene 04
無茶は承知で描いています。応援よろしくお願いします。
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プシッタコサウルス・シーン。1月中に仕上げたかったのだけど、それは無理だった。
これが午前中の状態。手順としては、いつもと同じである。背景の木の部分は、いつもより大胆にテクスチャーをつけている。
これが今の状態。プシッタコサウルスはほぼ完成している。
プシッタコサウルスとその子供たち。小さな個体も手を抜くわけにはいかない。
足下と、頭部のディテール。
明日は(といっても今日だけど)レペノマムスを中心に描き、背景を仕上げて完成する予定である。
午後3時30分に取り立て屋さんがやってきます。
残っているのは次の通り。
1.アラシャサウルス・シーン
2.ディプロドクス・シーン
3.エドモントサウルス・シーン
4.ティラノサウルス成体(白バック単体)
5.ティラノサウルス亜成体(白バック単体)
6.ギガノトサウルス骨格図ーおおよそ出来ている。
7.スピノサウルス骨格図ー途中まで。この2点の骨格図に関しては、信頼出来る資料は無くストレスばかりがたまる。
そして、最終締め切りは2月6日。担当編集者も、僕にはサバを読んでくれません。信頼してくれるのは嬉しいのだけど、プレッシャーは大きいです。
さあ、カウントダウンの始まりです。
投稿者 corvo : 02:22