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2006年10月31日

集中講義当日

今日は朝6時に目覚まし二本立てでようやく起床。7時30分前には家を出て、東京駅へ向かう。新大阪行きののぞみに乗り、予定通り遅れることなく待ち合わせの駅に着く事が出来た。
今回、集中講義を行ったのは、滋賀県大津市にある成安造形大学である。この学校の教授である井上直久さんからの依頼で一日だけ講義を行うことになった。
滋賀には何度か来ているが、大津は初めて訪れる土地である。雄琴(おごと)という駅名も読めなかったほど、明るくない土地である。
講義は13時40分から。12時には大学に到着したので、井上さんと校内にあるカフェで昼食を食べる事にする。生徒の設計によるというカフェは、雰囲気があって食事も大変美味しかった。講義の打ち合わせもしながら、いろいろな話題で盛り上がる。余裕を持って1時前にはカフェを出て、講義室の準備をすることにしたのだけど、ここで大問題が発生。用意してきたスライドショーのファイルが開かないのである。昨日、あれほど苦労して作ったファイルをどうしても開く事ができない。フラッシュメモリーにコピーして、ノートのハードディスクに読み込んであったのだけど、どうやらフラッシュメモリーにコピーした時点で、ファイルの一部が壊れていたらしい。さて、困った。復元画についてのファイルは、以前に講義で使用したものがハードディスクに入っていたので、なんとか修正を加えて講義に間に合わせる事ができた(完璧ではなかったけど)。
問題はアルゼンチンとSVPの様子をまとめたものだ。画像はあるが、とてもスライドショーをまとめるには時間がない。アルゼンチンのスライドは短縮したものを即席で作り、SVPはインターネットにつないでこのblogでアップした記事を紹介することで事なきを得た。いやあ、焦った焦った。ちゃんとノート上で動作確認をしておかなかった、僕のミスである。これから気をつけなくては。
子供向けの講演とは違い、言葉も選ぶ必要がないので、比較的楽に話をすることができる。イラストレーションのクラスであることを忘れていて、油絵の基本的なテクニックについての話をはしょってしまったり、レオナルドの解剖図の説明をしなかったのは失敗だったが、絵に携わる人間であればレオナルドの解剖図のことぐらい分かっておいてほしいところである(後で聞いたところ、半分ぐらいの生徒は分かっていなかったらしい。基本中の基本だろうに)。
後で、質問カードを集めたのだけど、明らかにちゃんと話を聞いていなかった生徒がいて微笑ましい。「オーストリアでの食事は肉ばかりだったということですが、日本食は食べたくなりませんでしたか?」といった感じだったのだけど、アルゼンチンには行ったけどオーストリアは学生の時以来行ってないし、一言も言葉に出していないぞ。南半球ということでオーストラリアの間違いか?僕も学生時代、講義中はよく寝ていたので、人の事は言えないのである。
作品も何点か事前に送ってあったので、興味をもってもらえたのではないだろうか。講義の様子や作品の展示など写真に撮るのを忘れてしまった。
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講義が終わった後の講義室の様子。非常に設備が充実している。
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校舎外観。建物の配置が迷路のようで、ちょっと迷う。
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グラウンド。遠景に琵琶湖を臨む。
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これがランチを食べたカフェ。夕方、少しここでお茶をしながらおしゃべり。
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その後、学校を出て井上さんや他の先生方とともに、琵琶湖の近くのホテルへ食事に出かけた。37階の高さから眺める大津の夜景は美しい。
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これが今泊まっているホテルの部屋。狭いがネットも早くて、なかなか快適である。しかし、ユニットバスにはいつまでたってもなれない。こんな不便なシステムはないと思うのだけど。

明日は近くを少し観光してから、東京へ戻ります。
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投稿者 corvo : 23:50

2006年10月30日

明日は集中講義

今日は一日、明日の集中講義のためのスライドショーの制作に追われていた。ポジフィルムを使ったスライドの準備に比べれば、はるかに作業は楽になったが、ずっとパソコンモニターの前にいなくてはならないのはしんどい。
キーボードとマウスの限定された動きは、どうにも窮屈でしょうがないのである。思いっきり身体を動かして絵を描きたい衝動にかられる。やはり絵は身体で描くものだと、つくづく思う。
スライドショーは3本立て。「古生物の復元画を描くプロセス」、「アルゼンチンでのフィールドワーク」、「SVP」である。
関西にある私立の芸術系大学なので、絵を描くことに絞った講義になるのだけど、フィールドワークや学会の様子も含めて、芸術と科学の関係を再認識してもらえるようなものにしたいと思っている。
明日は、最寄り駅から8時の電車で出発の予定である。朝6時には起きなくては。

今回、作ったスライドショー、誰か欲しい人いますか?CDロムに焼いて、プレゼント企画にしようかな。問題はKeynoteで作ったものであるということ。でも、Power Pointファイルでの書き出しも出来るので、Windowsでも大丈夫だと思います。
東京でスライドショーを使った講演会が出来ると良いのだけど。
明日の講義に差し支えるので、そろそろ寝ます。(現在、午前1時18分)
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投稿者 corvo : 23:56

2006年10月29日

世界一受けたい授業「恐竜」

土曜日は疲れがどっと出たのか、どうにもぴりっとしない1日だった。それでも、なんとかイラストを1点完成させた。金曜日に資料を借りてきた、科博ニュース用のものである。
ちょっとした打ち合わせといっても、いつも研究者とのおしゃべりは楽しい。中には苦手なタイプの人もいるが、楽しいことのほうがはるかに多い。資料をコピーしてもらっているときに話題になったのは、手軽に資料をコピー出来るようになったことの弊害について。昔はコピーが一般的ではなかったので、論文を写すために全てをタイプライターで打っていたというのである。その段階で全ての文字を一字一句読むことになるので、非常に勉強になったという話を聞かせてもらった。
僕自身も、手軽に写真やコピーで済ませてしまうことが多いが、時間があるならスケッチに勝る取材方法はない。膨大な時間とエネルギーが必要となるので、時間などの制約で無理なことが多いが、将来的にはじっくり時間をかけた仕事へシフトしていきたいと思っている。
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科博ニュース用のイラストの一部。出版前なので、ごく一部だけ。
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同じく、目次ページ用のモノクロイラストの一部。

昨日の夜、仕事をしながら「世界一受けたい授業」を流し見していたのだけど、3時限目だったか「恐竜」についての授業だった。先生は林原自然科学博物館の石垣忍氏。林原自然史博物館(岡山に建設中)は、今年閉館となったダイノソアファクトリーの母体であり、開かれた展示を実践する良く知られた存在である。しかし、この石垣氏を僕は存じ上げていない。ただ、挨拶をする機会がなかっただけかもしれないが、日本古生物学会でも、SVPでも会ったことがない研究者のひとりである。おそらく普及書の類いや訳書もないのではないだろうか。
内容としては、通り一遍の恐竜についての解説に終始していたように思う。病気や足跡の話題は目新しいものではなく、かといって基本的な恐竜についての解説があったわけではなく、中途半端な印象だった。一般にテレビで流す内容としては、こんなものだのだろうか。もっと面白い話はいっぱいあると思うのだけど。
驚いたのは恐竜の歩き方に関する、生徒役のタレントたちの解答。人間と違い背骨が水平に近い角度であるとか、そういったことは全く考慮に入れず、妙な歩き方を披露していた。わざとだったのかな。どうせならSilly Walk並の解答も見てみたかった。ダチョウやニワトリなど、ちょっと考えればモデルになる生物を思いつくと思うのだけど、観察したり想像したりというプロセスをすっとばして思いつきや、思い込みだけで話しているのだろうか。もうちょっと古生物学の面白さを伝えてほしかったなあというのが正直なところである。

来週は火曜日に、関西の私立大学で集中講義を行うことになっている。スライドショーを中心に復元画について、アルゼンチンやSVPの話をする予定である。明日はスライドショーをまとめなくては。

テレビでフォーミュラーニッポンの放送をしているのだけど、実況の声でエンジンの音が全然聞こえない。録画編集して流しているにも関わらず、肝心のパッシングシーンをことごとく映していない。以前は録画とはいえ、ちゃんとカットせずに全周回を見せていたのに。この番組を見て、フォーミュラーニッポンに興味を持つ人はいるのだろうか。
酷い中継だなあ。
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投稿者 corvo : 23:38

2006年10月28日

学校、打ち合わせ、飲み会

金曜日は朝から非常勤講師の日。少々寝不足の日々。時差ぼけはないが、疲れがたまってきている。
夕方に国立科学博物館で打ち合わせ。科博ニュースの連載イラストのためである。資料として昆虫の標本を預かったのだけど、家に帰るまでは結構ドキドキした。しかも、この日は夜に新宿で飲み会が入っていたのである。忘れたらどうしよう、壊してしまったらどうしよう、そんなことが頭をよぎったのは、ほんの一瞬。科博の先生からも、よほど乱暴に扱わない限り壊れないと聞いていたので、安心して飲みにいくことが出来た。
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これが借りてきた資料標本。制作中は、うちの猫に壊されないように最新の注意を払わなくては。新しいものには、興味津々で寄ってくるので困る。

飲み会は、ごく少人数だったので、ゆっくり友人たちを話をすることができた。
一次会が4人、二次会が6人。これぐらいだと、ひとりひとりじっくりコミュニケーションがとれるので楽しい。それでも話したいことは尽きないし、時間が短いと感じる。僕のような仕事をしていると引きこもりがちになるので、こんな場は貴重である。幹事のSIVAさん、どうもありがとうございました。的確な店選び、感謝です。
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更新が遅れると、がたがたと順位が落ちますね。応援よろしくお願いします。

投稿者 corvo : 02:15

2006年10月27日

Spinosaurus scene 01

SVPに行っていたため中断していた図鑑の仕事を再開。
今回はスピノサウルス。派手な外観と、ジュラシックパーク3に登場したことで、人気のある恐竜のひとつである。
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いつものように資料を広げながらの制作。スピノサウルスが獲物のガーを捕えた瞬間を描いてみた。繰り返し描かれることの多いシチュエーションであるが、水中の様子も同時に描いたものはあまりないだろう。
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もう少し水中の生物を増やす予定。空は少し荒れ模様にしようかな。締め切りはまだ先だが、かなり追いつめられてきている。計画的に進めなくては、ボリュームの大きい仕事なので破綻してしまう。じっくり描きたい。頑張ろう。
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投稿者 corvo : 00:53

2006年10月26日

ゴールデン社講演会

木曜日に遡っての日記。
昼前からら夜まで出ずっぱりの日だった。まず代官山へ、デザイナーズブランドの展示会へ行く。およそ僕には場違いな場所なのだけど、大丸の恐竜展をきっかけに知り合うことになった、シルバーアクセサリーのデザイナーに会うためである。ブランド名はZOCALO
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これは前回の展示会にお邪魔したときにいただいたもの。サーベルタイガーをモチーフにしたペンダントトップ。かなりの大きさと重量があり、家ではもっぱら置物となっているが、良く手にとってその重厚感とフォルムの良さを楽しんでいる。
ちょうどランチタイムだったので、タイミング良くお昼をご一緒することができた。

すぐに上野へ行かなくてはならなかったので、1時前には代官山を後にした。
午後2時から、東京芸大で開かれる講演会「アクリル絵の具で描かれた現代絵画の修復」を聞きにいくためである。
僕はゴールデン社のアクリル絵の具を中心に使っているので、非常に興味を持っていたのだけど、講師のゴールデン社会長のマーク・ゴールデン氏から直接、話を聞くことが出来た。アクリル絵の具は極めて複雑な構成で作られている。その全てを理解することは難しいし、メーカーごとに成分の企業秘密があるのだろう。こういった場で、話を聞けることは貴重である。しかし、残念ながら僕にはアクリル絵の具の基本的な知識が不足している。しかも、帰国後の疲れから半分ぐらい落ちてしまっったのは残念だった。
配布されたレジュメを読んで、勉強しなくては。
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久しぶりの芸大。僕が学生だったときにはなかったアートショップが出来ている。独立行政法人化の影響だろうか。学生や卒業生、先生方の作品も扱っている。
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講演会終了後、マーク・ゴールデン氏を含めた懇親会が開かれた。数名のこじんまりとした集まりで、場所は上野聚楽第。ここに入るのはもう十数年ぶりだろうか。しかも2回目か3回目。上野駅はすっかり様変わりしてしまったが、昔の上野の雰囲気を良く残している一角である。
右下の写真の左側がマーク・ゴールデン氏、右側がアーティストのPhillip M. Garrett氏。ゴールデンの正規代理店であるターナー社の方ともお話し出来て、大変楽しい一時でした。

帰りに上海バールで、四川担々麺を食べて帰宅。山椒がぴりりと効いていて美味い。この後、帰ってから家で仕事。制作の模様は次のエントリーで。
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更新、滞りがちですが、応援よろしくお願いします。

投稿者 corvo : 23:32

2006年10月25日

SVP補足

SVPレポートに、少し補足を。
3日目に行われたオークションは、SVPへの寄付を目的としており運営資金として活用される。
メンバーは年会費、学会への参加費も支払っているわけだが、それ以上に資金を集めようとする姿勢は、日本の学会団体も見習うべきかもしれない。
僕のような仕事をしていると、いつも耳にするセリフとして「予算がないので、お支払い出来る額が少ないのですが」とか、「お金がないんです」とか、最初から資金を集める努力を放棄して言われても、と思うことが多々ある。
僕の仕事では、手元にお金が少なかったので画材をけちりました、この程度のものしか作れなくてすみません。なんて言うことは決してない。どんな時でも、最大限のパフォーマンスを発揮出来るよう準備をしている。
SVPのやり方が全て正解だとも思わないが、少なくとも団体を維持し、古生物学の発展のためにどうすれば良いかを真剣に考えていることは間違いない。だからこそ、オークションの商品として自作品を提供しようと思うし、遠いところまで出向いていくのである。やはり、それだけの魅力がある。
年会費は$105、学会への参加費は$280。定期刊行物として届くジャーナルや、パーティーでのディナーなどの経費を考えると、決して高くはない金額である。世界中、同じ値段でメンバーになっているわけだから、その送料を考えると我々日本在住者は、かなり得しているのかもしれない。
今年のオークションでは、$25500の売り上げがあったという報告だった。日本円だと約300万円。一晩で稼ぎだすのだから、大したものではないだろうか。このオークションでは、落札した商品の代金は、すぐに支払わなくてはいけない。そのため、あらゆる支払いの手段に対応ができている。現金でも、カードでも、小切手でも、全て受け付けてくれる。
また、今回の学会に集まったのは、948名ということだった。決してメジャーな学問ではないとはいえ、世界中からこれだけの人数を集めるのだから、古生物学の持つ魅力は大きいのだろう。
僕自身、また学会に参加したいと思うし、微力ながら古生物学の、 SVPの発展に協力したいと思うのである。
来年はテキサス。行ってみたいと思う人いませんか?
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購入してきた書籍たち。問題は重さ。預ける荷物の重量制限は超過出来ないし、送料は高いし。欲しい本がたくさんあっても、買うかどうか悩むところである。新刊であればアマゾンも利用出来るので、よほど緊急性がない限り、無理はしないほうがよいだろう。
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日常に戻って仕事を始めています。応援よろしくお願いします。

投稿者 corvo : 23:55

2006年10月24日

SVP帰路

帰国の日は当日、朝6時30分にホテルを出る。タクシーを使い空港へ。まだ外は暗く、太陽は顔をのぞかせていない。道路はスムーズで、およそ20分ほどで到着。
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朝焼けが見えてきた。カウンターの前には、知った顔がちらほら。
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空港は小さく、客もちらほらしかいない。朝ご飯を済ませて、出発時間までじっと待つ。さすがに徳川くんにも疲れの色が見える。飛行機は少し遅れてシカゴへ向けて出発。シカゴへもそれほど遅れずに到着。
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帰りの便はシカゴでなんの手続きもすることなく、電車の乗り換えのように日本行きのゲートへ。しかし、ここで問題が発生。トラブルで出発が1時間も遅れることに(結果的には2時間遅れだった)なってしまった。仕方なく時間を潰していると予想外の出来事が。行きの飛行機で並びの席だった方と、偶然同じ便だったのである。彼は医師で、シカゴで開かれた学会に出席していたのであるが、たまたま帰りの便まで一緒だったのだ。不思議な縁を感じて、ランチをご一緒することに。僕は成田からの帰りの電車も方角が同じで、随分長い時間会話を楽しむことが出来た。
徳川君とは、成田でお別れ。無事にこのツアーをコーディネート出来て、とりあえず責任は果たせたかな。

これでSVPのレポートは終わりです。楽しんでいただけましたでしょうか。
このblogをきっかけに、多くの人にSVPや古生物に興味を持っていただけると嬉しいです。
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読んでいただきありがとうございました。応援よろしくお願いします。

投稿者 corvo : 23:00

SVP最終日02

博物館では常設展以外に、特別企画展「アインシュタイン展」が開催されていた。
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アインシュタインの理論をビジュアルで分かりやすく説明した展示で、非常に分かりやすい(どこまで理解できたかは、疑問だけど)。展示物も非常に丁寧に作られており、随所に工夫の後が見られる。カナダは英語とフランス語が公用語のため、両言語が必ず並記されていた。展示パネルも、同じデザインのものが二種類用意されている。コストがかかっても、しっかりとしたものを作ろうとする高い志が感じられる。
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博物館の外観。歴史を感じさせる重厚感がある。ヨーロッパの建築に比べれば、歴史も浅く規模も小さいかもしれないが、風景の中で一際目立っていた。
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博物館からの帰りはタクシーは使わずに歩いていくことに。徒歩15分ほどの距離なので、大したことはない。途中、画材屋とコミックショップに立ち寄る。画材自体は、日本でもほとんどのものが入手できるので、特に珍しいものはないが、店内が広いのですぐに商品を見つけることができる。画材の表記は常にアルファベットを見慣れているので、ストレスがたまることはない。コミックショップの方には、アメコミも当然置いてあるが、日本の漫画とアニメも相当充実していた。英訳されているものもあれば、日本語のままの古本も売られている。アニメのDVDは日本版よりも安く、買うのをどうしようかと迷うものもあった。「攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX 」のコンプリートボックスが125ドル。リージョン1という制約はあるが、リージョンフリーのプレーヤーあるしなあ、悩みながらも結局買わなかった。

ホテルに帰ってからは、ポスターセッションまで少し休憩することに。
以降のイベントに関しては、ふらぎ雑記帳に詳しくあるので、僕の方では画像を中心にアップしていくことにする。
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Award Banquetの様子(会場が暗かったので、あまり写真がありません)。徳川君も書いている通り、ハレット夫妻と同席させていただいたのだけど、そんな席での会話の一こま。
ハレット夫人「(徳川君に)あなたのお友達は結婚してるの?」
ふらぎさん「ええ、してます。」
ハレット夫人「あなたは?」
ふらぎさん「独身です」
ハレット夫人「私たちには、16歳の娘がいるんだけど・・・」
ふらぎさん「・・・・・(言葉に詰まる)」
ハレット夫人「いやあ、冗談よ冗談!すでに彼氏もいるわよ。」
ふらぎさん「・・・・(ちょっと、ほっとする)」
なんて、やりとりが。ハレット夫人はとても楽しく、場を盛り上げてくれていた。
徳川君ともども、家への招待を受けたわけだが、その広さが凄まじい。土地の大きさが17ac(エーカー)。そのうち10acは手つかずの自然らしい。その場でざっと計算してみたところ、すごい広さなのだが、正確には68796.55918㎡。坪数に直すと、約20000坪(正確には200810.9592坪)である。「広いわよ」と言ってはいたけど、個人の所有としては凄まじい広さである。オレゴンがどんな場所なのかは想像もつかないが、アメリカのスケールの大きさには圧倒される。

ディナーの後は、無礼講の打ち上げパーティー。皆、リラックスした様子で気軽に声をかけて、会話を楽しんでいる。
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大騒ぎで盛り上がっているところ。写真に写っているの野郎ばっかだなあ。ドレスアップした綺麗な女性も多数いただけに、もっと写真に撮っておけばよかった。学会中は、配布されたネームカードを首から下げていたのだけど、このパーティーでは知らない人間と交換するのが慣例。知っている人間に会っても、「どうも初めまして、なんて名前?」なんて挨拶を繰り返し、どんどん入れ替わっていくのでもう誰が誰だか。最後、僕は「Matthew Wood」という人間に。誰なんだ?
踊りの輪の中に入って騒いでいたら、徳川君に呼びにこられてしまった。芸祭に似た雰囲気で懐かしかったなあ。

部屋に戻ったのは、午前2時30分過ぎ。5時30分にモーニングコール(ウェイクアップコール)を頼んであったのだけど、ほとんど徹夜で朝を迎えることに。30分ぐらいの仮眠だったかな。
最終日まで、こんな風に盛り上がって、楽しいSVPだったのである。
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投稿者 corvo : 22:50

SVP最終日01

帰国した後に、最終日の様子をアップ。この日はオタワに来てから、初めて晴れた日で朝から気持ちがよい。でも、徳川君ともども寝不足気味でかなり朝が辛い。積極的に聞きたい発表がなかったため、書店をチェック。何点か古本を買い求める。セッションの休憩時間になると。ロビーに人があふれてくる。しばらく本を物色していると、トーマス・ホルツ博士が側に。以前から面識があったので挨拶をして、昨日のオークションについて話をしてみる。
「昨日、僕の作品にビットしているのを見たよ(実際は見てないけど、タイラーと徳川君に教えてもらった)。」
「そうなんだよ、でも落とせなくてさ」
「あの作品、プレゼントしたいんだけど。必要?」
「イエス、もちろん!」
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急いで部屋まで作品を取りに行き、無事贈呈することが出来た。作品を持ってもらい、博士をパチリ。彼は実はとんでもない○○○オタクである。○○○の中は想像に任せるとして、しきりに「それはシークレットなんだ」と言いながら、本当に楽しそうに○○○の話題を喋る喋る。おかげで研究についての突っ込んだ話は、まったくしなかったのである(出来るほどの話題も英語力もないのだけどね)。

その後ブランチを済ませて、徳川君とタクシーで博物館へ。今日からリニューアルオープンということで、けっこうにぎわっている。SVP参加者は無料で入場できるのが助かる。
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展示室で最初に出迎えてくれる、ダスプレトサウルスの全身骨格。レプリカといっても、見るのは初めて。
ここの博物館は開館150周年であり、その事業として大きくリニューアルを進めているようである。古い建物を使った改築を繰り返しているため規模はそれほど大きくないが、質の高い標本がコンパクトに展示されている。
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これほど充実した角竜の全身骨格の展示は、なかなかお目にかかれないだろう。徳川君も自身のブログで書いているが、スティラコサウルスの復元骨格の格好良さ、質の高さは特筆に値する。
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鳥脚類も所狭しと並んでいる。少し、組み立てに無理があると思われるものもあるが、数は少ないながらも一つ一つの標本に見応えがある。
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エラスモサウルスとアーケロンか。ダイナミックな展示で、照明が当たり天井に映るシルエットも美しい。
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水棲適応した生物のコーナー。上野の国立科学博物館よりも規模は小さいが、展示はカナダのほうがずっと魅力的に見える。標本自体も見やすい。
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ジオラマの展示。僕自身、ジオラマにはほとんど興味がないのだけど、スカルに群がる哺乳類など、ぴりりとスパイスの効いた展示が楽しい。
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2階に上がると哺乳類中心の展示なのだけど、ムカシクジラの復原骨格を1階と2階の両方から観察することができる。特に背中側から見ることが出来たのは収穫だった。この角度からは、なかなか見ることができないのである。
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このジオラマが非常に良く出来ている。よくキャプションを見てこなかったのだけど、ブロントテリウムか。

古生物だけでなく、現生の生物の展示室も別のスペースにある。
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ジオラマに合わせて作られたと思われる剥製の数々。実に生き生きとしていて、自然なポーズをとっている。ただの飾り物ではない気品と、生命に対する敬意があふれている。

最終日編、長くなるのでちょっとこの辺でブレークタイムに。
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時々、応援よろしくお願いします。

投稿者 corvo : 17:45

2006年10月23日

帰国しました

本日、午後7時30分に帰国しました。
シカゴからの便が、約2時間遅れの出発で帰宅が遅れました。とりあえず、何事もなく無事です。
最終日の様子と帰路の話は、後日アップします。
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投稿者 corvo : 23:34

2006年10月21日

SVP3日目オークション編

いよいよオークション編である。
このオークションはSVPへの寄付が目的であり、出品者はその商品の金額を受け取る事はない。今回、僕は自作の版画を5点と絵本を1冊、オークションに出品したのである。
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会場前は、始まる前から凄い熱気。ここもラッシュアワーのようになっている。
オークションには二種類あって、サイレントオークションとライブオークションだ。サイレントオークションとは、商品と同じに置いてある書類に各自が希望落札価格を書いていくのだけど、制限時間内までなら何度でも高値を更新することが出来る。カウントダウンの始まる最後の最後は、落としたい商品にぴったり張り付いて、一番高い値段を最後に書いたものが勝者である。ネットオークションのリアル版といって良いかもしれない。
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こんな感じで多数の商品が並べられている。自分が欲しいものがあれば、すかさず値段を書いて入札する。次、廻ってきたときには、値段が書き換えられていることもしばしば。欲しければ、制限時間内まで、しつこく競るしかない。最後は人間同士の駆け引きである。

サイレントオークションが終了すると、次に始まるのがライブオークションである。これは説明することもないだろう。
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サイレントオークション中にも、ライブオークションに出品される商品が展示されている。これらを見ながら、自分の中で値段を決めておくのである。今回のオークションで僕が一番嬉しかったのは、版画作品が全てライブオークションに出品されたことである。これは出品者が希望するものではなく、オークショニアが盛り上げやすいものや、大型で高額な商品を選ぶのである。僕にとっては最高のプロモーションにもなり、これだけでかなり満足してしまったのも事実である。
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ライブオークションのもう一つの目玉は、オークショニアのコスプレである。去年はスターウォーズで、今年は007。色々小ネタも仕込んであるらしいのだけど、詳しくない僕には今ひとつピンとこなかった。でも、会場の雰囲気は最高潮に盛り上がった。
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僕の版画も登場。いくらになるか傍観者として楽しむ。実際の値段よりも安かったが、何度も競ってくれる事は素直に嬉しい。
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盛り上げるためには、お馬鹿なアイテムも選ばれる。これは股間のところにSVPのシンボルマークが入った、女性用のTバックパンツ。煽られたから、ただ馬鹿なのか、140ドルという馬鹿馬鹿しい値段で落札。楽しむときは、とことん楽しむ。面白い。
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これが今回の目玉。スティラコサウルスの頭骨レプリカ。最終的には8000ドルぐらいだったろうか。落札者がどうやって持ち帰るのか知らない。
僕の作品は全体に安めの値段だったけど、欲しいと言ってくれる人がいることは、とても嬉しい。
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終了後、オークショニアたちを記念撮影。かなり長時間ポーズをとってくれていた。プロフェッショナルである。
そんなこんなで、参加の主目的の一つであるオークションが終了したのである。
今年も、多いに楽しめました。何も落札出来なかったのだけどね。
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投稿者 corvo : 21:04

SVP3日目

オタワに来てからずっと天気が悪い。ここは五大湖が近いこともあり、湿度をわりと感じる。泣き出しそうな空。
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ホテルの窓から見える景色は、絶景とはいかないが道路の広さや、整然とした町並みを見る事が出来る。
昨日は風呂場で寝てしまうほどに疲れていたのだけど、朝早くに目が覚めてしまった。このblogを書いたりして、徳川君が起きてくるまでの時間を過ごし、朝8時30分過ぎに朝食を摂るためとセッションを聞きにいくために、ようやく部屋を出た。午前中はそれほど興味のある発表もなかったので、書店の出店で古本を探す事に集中していた。そんなにたいそうな買い物をしたわけではないのだけど、貴重な資料をいくつか入手することができた。
出店が並んでいる場所には書店だけではなく、造型関係の出店もあり、今日はそのうちの一件に声をかけてみた。
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タイラーの復元ほどの正確さはないが、骨格図や現生のライオンの解剖図などを参照に作業をしていたのに興味を持ったのである。
造型つながりということで徳川君を紹介したところ、色々突っ込んだ意見の交換ができたようだ。とても明るく親切なナイスガイである。サイトはここ
その後いくつかの発表を聞き、ランチをホテルの外のレストランへ食べにいったのだけど、これがけっこう美味かった。フライドポテトにフライドチキン、それらをケチャップやちょっと甘いソースで食べるだけなのだけど、胃にもたれることもなくすんなり完食できた。値段も高くなく、満足なランチタイムだった。

午後からもいくつかの発表を聞いたのだけど、興味深いものはあまりなく。部屋へ帰って過ごす時間が長かった。
夕方になったところで、ポスターセッション会場へ顔を出してみた。
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今日もすごい混雑で熱気が感じられる。面白いポスターもあったのだけど、なんとなく感覚で面白いと感じる、という程度の認識なので、ここで伝えられるほどのレポートは何も書けない。でも日本人発表者へは、突っ込んだ質問をして、有意義な時間を過ごす事が出来た。
今日はここでサプライズが。セッション会場の近くで、座っていたスタウト氏に会ったので、思い切ってサインをお願いしたところ快く書いて(描いて)くれたのである。
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最初は徳川君リクエストのアロサウルスを、僕にはアパとサウルスを描いてくれた。サインとは言うものの、一枚の絵画として完成した素晴らしいものだった。ゆっくりと時間をかけて描いていたのだけど、非常に美しく質の高いプロフェッショナル線である。
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普段、描いてもらうこことが少ないだけに貴重な体験で、本当にうれしかったのである。

そして、今日は待ちに待ったオークションの日。
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一度、部屋に戻って、荷物を軽めにし会場へ向かったのである。盛り上がったオークションの話は、次のエントリーに続きます。乞うご期待ください。
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投稿者 corvo : 13:36

SVP2日目

去年、参加したときはホテルが会場から遠く、毎朝タクシーで通わなくてはいけなかったのだけど、今年は会場とホテルが同じ建物の中にあり、非常に快適である。ちょっと疲れたら部屋で休んだり、忘れ物を取りに行ったりすることができる。昨年と違うのは、二つのホテルOattawa MarriottとCrown Plaza Ottawaの両方に、会場が設定されていることである。これらのホテルは地下で繋がっており、外へ出る事なく移動する事が出来る。また、地下街がショッピングセンターのようになっていて、買い物や食事が出来るようになっている。
でも、出来れば一つの建物で、すべての発表をみることが出来るようにしてほしいし、口頭発表の部屋が二つのフロアに分かれているのはとても不便である。自分の聞きたい発表を選んで部屋を移動する事が多いのだけど、フロアが分かれていると、素早く移動する事が出来ずロスが大きい。

SVPのもう一つの楽しみは、書店を中心としたショッピングである。これもちょっとがっかりしたのだけど、目当てにしていた古書店が一件、来ていなかったのである。書店の並ぶ会場も狭く、少し人が増えると大きく混雑してしまう。去年はあった骨格標本の店もなく、ちょっと寂しい感じのする出店コーナーだった。
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これが書店などが集まっている場所。廊下を利用しているので、さすがに狭い。

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これは僕らが泊まっている部屋の様子。有料なのだけど、インターネットにつなぐ事が出来るし、広さも十分で快適な部屋である。シャワーのお湯も問題ない。

朝食は地下の売店で、サーモンサンドイッチを買って食べる。サンドイッチが4ドルで、コーヒーが無料で付いてくる。なかなか美味い。
午前中に開かれたPreparators symposiumでタイラーが口頭発表を行うので、それを聞きに朝8時30分に会場の部屋へ向かう。タイラーの発表内容は「Reconstructing Nigersaurus Taqueti」(ニジェールサウルスの復元)で、まず不完全な骨格を精密に復元し、それらをもとに軟組織の復元を行っていく。頭部から頸部の途中までなのだけど、そのプロセスの丁寧さと正確さ、科学的データの積み重ね、全ての作業にいっさいの妥協が感じられない。膨大な時間と手間をかけて作られていくその復元は、科学的な正確さと美しさを極限まで追求したものである。これだけの復元模型を日本で見る事は出来ない。写真などを紹介出来ないのは残念だが、タイラーが超一流の復元アーティストであることを、改めて認識した発表内容だった。
お昼前、タイラーに会う事ができたので、一緒にランチをとることにする。その前に、彼に僕のプリントを進呈しようと思い、宿泊している部屋まで来てもらった。
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拙い英語で、さっきの発表に質問をしたり、色々と情報交換をしているところ。彼にはいくつかある中から、版画を1点選んでもらった。
ランチは地下にあった日本食ファーストフードでうどんを食べる。タイラーは焼きそば(どうみても焼うどん)。徳川君は鳥丼(ご飯の上に炒めたチキンがのっているもの)。これがけっこう美味かった。

午後からはポスターセッションを見に行く。ポスターによる発表では、発表者が側についているので、(英語ができれば)時間をかけて質問をしたりディスカッションすることができる。日本人の発表者も多いため、そんな時は日本語でじっくりやり取りできて面白いのだけど、内容が難しいことには変わりない。それでも多くの情報を吸収することができた。
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ポスターセッションの様子。ラッシュアワーのように混雑していて、とにかく暑い。

夜の食事は、ホテルの近くのチャイニーズレストランへ数名を出かけた。まあ、何とも言えない味。少しずつ何かが足りなくて、煮え切らない中途半端な食べ物。食べられないほど不味くはないけど、美味いとはいけない、そんな感じだった。とにかく眠くて、何度も落ちそうにある。(怪獣)オタクの会話にはついていけません。
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投稿者 corvo : 04:34

2006年10月20日

SVP1日目02

ちょっとさかのぼって、旅程の様子から。
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左の写真はシカゴの空港で、到着ターミナルから発着ターミナルまで移動するためのモノレールの車内。成田はよく晴れていたが、シカゴは曇りで時折雨もぱらつく生憎の天気。オタワ行きの飛行機で飛び立つと、眼下は厚い雲で覆われていた。オタワに到着しても曇っていて、あまり天気がよくない。入国で時間がかかったのは、抜き打ちの検査だったらしいのだけど、旅の目的は?、所持金の金額は?、仕事は何か?、帰りのチケットはあるのか?等々、しつこく聞かれた。学会への参加となると観光とも違うし、発表をするわけではないので仕事でもない。荷物の中身をすべてチェックされるのはわかるが、持っていたデジカメのデータの中身までチェックされるとは思わなかった。
前日のオタワ行きの便はトラブルがあり、何人かの参加者は予定通り着けなかったらしい。成田を出た後に急病人が発生してアンカレッジに緊急着陸、その後シカゴに向かうも乗り継ぎに間に合わず、一日足止めを食ってしまったということだった。僕らの便は幸いトラブルがなかったので良かったが、そんなことになっていたらオープニングレセプションに参加することは出来なかった。飛行機は何があるか分からない。

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今回のレセプション会場になっている博物館は、後で聞いたところリニューアルオープン前なのだという。前回と同様なら、食事や飲み物を持って展示室にも入れたのだけど、今回は厳しく規制されていたのが少し残念。そのため、飲食できるところが限られて、ホールの混雑に拍車をかけていたようである。
この会場で出会ったのが、アーティストのマーク・ハレット氏とウイリアム・スタウト氏。どちらも気さくな人柄で、こちらの拙い会話にも快く応じてくれた。どちらも、日本でもよく知られた古生物アーティストである。
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左が自作のポスターとマーク・ハレット氏。右が同行者の徳川君と肩を組む、ウイリアム・スタウト氏。

この会場でどうしても会いたかったのが、友人のタイラー。彼はシカゴのポール・セレノの下で復元の仕事に携わっているテクニシャン(技官)で、復元アーティストとしても非常に優れた腕を持っている。
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写真は彼の制作した復元模型で、今年の4月にネイチャー誌上に掲載されたもの。日本の新聞などでも報道されていたので、この模型の写真を見た事がある人は多いかもしれない。
彼には、今僕が企画しているプロジェクトに参加してほしいので、その主旨を説明して快諾してもらった。内容はまだ秘密です。
徳川君のふらぎ雑記帳でも、SVPの様子は公表連載中です。こちらもよろしく。
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なかなか書く時間がとれなくて、更新遅れ気味です。応援よろしくお願いします。

投稿者 corvo : 19:44

2006年10月19日

SVP1日目

日本時間で10月18日の16時55分に成田を出発。若干予定よりも早めにシカゴに無事到着。
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成田から見るユナイテッド航空の機体。今回は747-400であまり設備は良くなかった。映画のモニターまで遠く、ほとんどまともに映画を見る事が出来なかった。
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シカゴの空港にて、到着ターミナルから出発ターミナルまで移動しているところ。手作りのベンチが味があって、なかなか楽しい。相変わらず、アメリカでのセキュリティチェックは神経質である。
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シカゴの空港内にはブラキオサウルスのレプリカ標本が展示してある。これは今年の5月に閉鎖された、お台場のダイナソアファクトリーに展示されていた標本と同一のものである。

シカゴでの乗り継ぎはスムーズに行ったのだけど、オタワの空港でハプニングが。よほど怪しい人間に思われたのか、しつこくセキュリティチェックを受ける。すべての荷物をチェックされ、ホテルに向かう時刻が若干遅れてしまった。空港からタクシーを使い、ホテルに着いたのが午後8時30分。そこからオープニングのレセプション会場であるカナダ自然史博物館まで、徒歩15分の道のりを歩いていく。
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レセプション自体、午後7時からのスタートだったので、すでに活況を呈している。いろいろと貴重な出会いがあったのけど、それはまた後日に。
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カナダからの更新です。応援よろしくお願いします。

投稿者 corvo : 13:11

2006年10月17日

SVP前日

まだまだ先だと思っていたのだけど、SVPへの出発が明日に迫ってきた。成田へは午後出かければよいので、比較的ゆっくりできる。荷物のパッキングもまだ完全に終わっておらず、メールも書かなくてはいけないのでまだ寝られない。いつもぎりぎりまでぐずぐずしてしまうので、出発前はこんな有様である。
今朝、発注してあったポストカードが届いた。予定では明日の午前中着だったのだけど、1日早く出来上がってこちらとしては願ったり叶ったりである。
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こんな感じで出来上がってきた。宛名面のデザインは、相変わらず下手糞である。本職のデザイナーには適いません。
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各500枚ずつの山。もう少し種類がまとまってから、セットで通販がいいかな。一枚ずつだと手間もかかるし、お客さんの送料の負担も割高になってしまう。最低でも5枚セットぐらいでないとと考えている。
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こちらは追加注文して刷ってもらったジクレー版画。SVPで開催されるオークションに、1枚ずつ出品する予定である。オークションの売り上げは、全てSVPへの寄付金になるので僕には一銭も入らないのだけど、こういった作品を出品するとコミュニケーションのきっかけになるので、プロモーション活動の一環と考えている。当日の模様は去年同様、このblogで紹介していきます。
さて、そろそろ明日の準備の最後の詰めをします。
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投稿者 corvo : 23:59

2006年10月16日

RENAULT Kangoo

そろそろオタワ行きが迫ってきた。準備などで落ち着かないこともあり、なかなかじっくりと絵を描いている時間がない。そんな中、以前から懸案であった妻の足と荷物運び用になるセカンドカーを購入することになった。
思い切って新車をという話もあったのだけど、費用の負担も大きく決して安い買い物ではなかったので逡巡していたところ、タイミングよく程度の良い中古車に出会うことが出来て購入を決意したのである。
先週はディーラーまで試乗にいったりもして、そうとう気分が盛り上がっていたところだったので、これも縁だろう。こういった買い物には縁がつきものであると、いつも思う。
どの車にしたかというとタイトル通りRENAULT Kangooである。これでうちの駐車場には同じメーカーの車が2台並ぶことになる。僕自身、RENAULTの車は3台目である。乗り続けてしまう、なんともいえない魅力がある。決して派手さはないが乗ると分かる、噛めば噛むほど味が出るスルメのような車かな。
現車と出会うのはオタワから帰ってから。その時にはまた画像と一緒にレポートします。

今晩、久しぶりにドラマをゆっくり見る。フジテレビの「のだめカンタービレ」。漫画は全巻持っていて、夫婦共々楽しんでいるもののひとつ。ミルヒ役の竹中直人はどうなのかと思うが、あの役を演じられるドイツ人はいないだろうな。個人的にのだめ役は、長澤まさみがコミカルに演じるとはまると思うのだけど。綺麗すぎるかな。
適度にチープなCGが、ドラマの雰囲気によくあっていて面白かった。これからが楽しみなドラマの一つ。

荷物のパッキングもしなくては。パソコンのバックアップや、デジカメの準備もしておかないと。
18日の午前中までは家に居ます。帰国は23日の夕方の予定です。
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投稿者 corvo : 23:56

2006年10月15日

Allosaurus scene 01

今回はアロサウルスのエスキースを制作。編集者からのリクエストで、ステゴサウルスとの絡みである。まだ若く成長しきっていないステゴサウルスを、大型のアロサウルスが仕留めた瞬間である。アロサウルスはとどめを刺すまでに、ステゴサウルスの尾の反撃を受けて傷を負ってしまっている。
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いつもよりはるかに簡単なラフスケッチ。ここまで来るのに、何枚ものラフを描いているのだけど、なかなか決まらなかったのである。アロサウルスの角度を変えたり、ステゴサウルスの向きを変えたり、試行錯誤の結果落ち着いたのがこれである。
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毎回、絵が変わるたびに資料を片付けて、必要なものを出してくることを繰り返している。すぐに資料が見つからずに、時間をロスすることも。
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完成したエスキース。足下の水が血でどんどん染まっていく。天気は悪く、雲が垂れ込めて雨も降り出した・・・そんな雰囲気の復元画にする予定である。
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カナダに行く日が迫ってきました。ポチポチッと応援よろしくお願いします。

投稿者 corvo : 21:59

Argentina紀行12 2006年8月23日

すっかり間が空いてしまった。久しぶりの再開です。
フィールド4日目。昨晩、シャワーを浴びてベッドで寝ることができたので、すっきりした気持ちでキャンプ地へ向かう。コテージからは1時間ほどで着くことができる。渋滞とは無縁の世界。
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再び、キャンプ地の我が家へ戻ってきた。狭いのと腰痛が酷いので、テントの出入りをするだけがつらい。

今日も天気が良いが少し風が強い。数日前の冷たい風ではなく、あたたかな空気が混じってきた。春へと向かい、徐々にあたたかくなっていっているようだ。それでも朝晩は冷えるので、キャンプ地を出てフィールドに向かう時は上着が必要だ。
この日は平山さんが重要なボーンベッドを発見する。キノドン、ディキノドン、恐竜、アエトサウルスなど、この時代の重要な脊椎動物の化石が多数含まれているようだ。ただし、関節してつながったものではなく、ばらばらのものが多い。明日はここを重点的に発掘する予定である。
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毎日見る、ロス・コロラドスの赤い岩壁。時間よっても天候によっても、その表情は様々に変わっていく。朝から昼にかけては逆光になるためシルエットしか見えないが、午後から徐々にその複雑なディテールを見せ始める。夕方がもっとも美しく見ることができる時間帯だ。

夕方、5時頃にはキャンプ地に戻ってくるのだけど、夕飯の時間までかなりの時間を待たなくてはいけない。そこでレクリエーションに、アルゼンチン人スタッフに交じってバレーボールをするのが日課になった。最初は円陣を組んで、ただボールをトスしていただけだったのが、ある時から即席のネットとコートが出来上がり、試合をして遊ぶようになった。サーブ権なしの25ポイント先取制で、1試合にかかる時間も長く結構しんどい。砂浜のようにクッションのある軟らかい砂地なので、ダイブしながらレシーブをしても怪我をすることはない。それにしてもアルゼンチン人たちの身体能力は凄い。なまった身体ではまったく歯が立たないのである。
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夕飯はリカルド特製のパエリア。魚介類は冷凍のものや缶詰を利用していたようだけど、とても美味かった。毎日ワインを飲みながらの食事なんて、日本ではまったくやったことがなかった。外で飲むから美味いのか、アルゼンチンのワインが美味いのか、そのどちらもだったのだろうけど今までの人生で飲んだワインの量よりも、確実に多く飲んでいただろう。
ほどほどに酔いながら、11時頃には眠りにつく毎日だった。
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投稿者 corvo : 21:11

2006年10月14日

Favorite collection "Scene Model"

今日も朝から、ゆったりめの1日を過ごす。といっても、やらなくてはいけないことは山積している。
昨日、髪を切ったので気分よく過ごせたが、あまり胃腸の調子が良くない。
もっと早くやらなくてはいけなかったのだけど、ようやくFavorite collectionの新作Scene Modelのための着色サンプルを制作。立体物の塗装は得意分野ではないが、中国のスタッフはどうしてもきっちりと塗ってしまうため、生物らしさが乏しくなってしまうことが多々ある。そこで、僕が着色したものを作ることになったのである。立体の塗装は決して上手くはない。あまり手先が器用ではないので、細かい作業は苦手なほうである。
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広角レンズを生かして、パースを付けて撮影してみた。ストロボの影響で明るめの色に見えるが、実際はもう少し落ち着いた色である。模様のパターンは「恐竜 わくわく観察図鑑」を踏襲している。
このモデルの発売はもう少し先ですが、決定したらここでも告知します。
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更新さぼり気味ですが、応援よろしくお願いします。

投稿者 corvo : 23:55

2006年10月13日

Eoraptor scene 01

昨日、イライラしながらもエスキースを一つ完成。今回はエオラプトル。しかし、画像を見てもらうと分かるように主役はリンコサウルスのよう。アルゼンチン以降、リンコサウルスが大のお気に入りなのである。
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例のごとく、机の上にはいっぱいの資料。リンコサウルスとエオラプトルは自分で描いた生体復元を参考にした。
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ラフスケッチはこんな感じに。
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完成したエスキース。2頭のエオラプトルと抵抗するリンコサウルス。群れで自分より大きな生物を襲う知能があったとは思えないが、突発的にこういった状況になることはあったかもしれない。

今日は1日中、かなりゆったりと過ごしました。
髪、切りました。頭が軽やかになって、ちょっと気分がよくなりました。
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投稿者 corvo : 22:18

神経が粟立つ

「神経が粟立つ」という表現が正しいかどうか分からないが、感覚的にそんな感じなのである。
どうにも調子が良くない。肉体的というよりも精神的なものだろう。以前からそうなのだが、体調が悪くなってくると、肌の感覚が神経質なほど敏感になり、ちょっと何かが触っただけでいらいらいに苛まれるのである。特に髪の毛に強く反応してしまう。少し長く伸びてきた前髪が気になるのだけど、頬や目の周りに毛先が触れるだけで、ものすごい不快感が襲ってくる。眼鏡をかけているのつらくなってきて、時々外して投げてしまいたくなる衝動に駆られる。
かなりつらい。
体中の痒みも気になる。普段ならなんともないことが、集中力を削ぐ。早く休みたいのに、やろうと思っていたことが出来ていないことに苛立つ。ただただ悪循環。
運転中に疲れから睡魔に襲われて、間一髪危なかったことが今日まで尾を引いている。自分や同乗者を殺すことも、他人を傷つけることも簡単にできる、走る凶器である自動車。

ああぐだぐだ書かず、とにかく早く寝よう。
明日は、集中して制作に向かいたい。
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愚痴で申し訳ないです。

投稿者 corvo : 01:50

2006年10月11日

Edmontosaurus scene 01

今回は、昨日の夜にはすでに出来ていたエドモントサウルス。編集からのリクエストで、尾椎の棘突起を齧られながらも生き延びた個体ということになった。
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噛み付いた瞬間にするか。
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齧られた後にするか。
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資料を広げながらイメージを固めていく。
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エドモントサウルスの右側から、ティラノサウルスが襲いかかる。よろめきながらも尾の一部を傷つけられただけで、なんとか逃れようとしている瞬間。どんな環境にするかはまだ決めていない。群れの中の1頭にするか、単独で行動していた個体にするか。どんな天候にするかも決めていない。ちょっと曇った感じにしようかな。

今日はお昼前からオフにして、妻と友人の家に遊びにいってきた。お昼ご飯は、友人お勧めの美味い讃岐うどん。今回の最大の目的は、友人が近々手放してしまう「フィアット・ムルティプラ」に試乗するため。僕が買い取るわけではないよ。3座2列6人乗りと言う独特なレイアウトのシートに、内装も外装も有機的なデザイン。色も深みのあるブルーでよく似合っている。
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かなり幅のあるサイズなのだけど全長は短く、驚くほど取り回しは楽だった。排気量は1600ccでそれほどパワーはないが、必要にして十分である。少し足回りの軟らかさと、後輪の接地感に違和感を感じたが、楽しく走らせることが出来る。日本のメーカーには逆立ちしても作ることが出来ない一台だろう。
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ルーフアンテナに赤とんぼ。すっかり秋。
帰りの運転がかなりしんどかった。危ない場面も。そうとう疲れがたまっているようです。
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順位が徐々に回復してきました。応援よろしくお願いします。

投稿者 corvo : 22:43

Psittacosaurus scene 01

引き続き、図鑑のための生態復元画のエスキースを制作。今回はプシッタコサウルス。ラフの構図は比較的スムーズに決まった。
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いつものように資料に囲まれての作業。
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ラフを描くのに愛用しているのは、無印良品の落書き帳。学生時代から何冊も使い続けてきた。そこへ水性ボールペンで線を重ねていく。普段、持ち歩いている鞄にも常に一冊入れている。サイズはB5。
ラフを描くときは、その情景を目の前に想い描きながらイメージを組み立てていく。頭の中にある映像をクロッキーするような感じである。
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孵化したばかりの幼体の群れとともに、生体のプシッタコサウルスが休んでいる。そこへ、この時代としては最大の哺乳類レペノマムスが1匹の幼体を襲う。生体のプシッタコサウルスが気がついて威嚇するが、時既に遅し。警戒しながらも、獲物をくわえたまま立ち去ろうとするレペノマムス・・・・。背景は鬱蒼とした森の中にする予定。

生態復元画の場合、時間の経過も想定しておく必要がある。この場面に至るまでにどんな動きが会って、この後どういった行動をとろうとしているのか。ある種のストーリ−を組み立てておく必要がある。突然、こんなシーンになるわけではない。常に伏線と、ここまでの時間の経過があるはずである。これらの要素を加えつつ、さらに空間を想定して、登場する生物の動きを加えなくてはならない。時々、脳みそが引きちぎられそうになる。ラフスケッチを繰り返すことで、徐々にイメージを固めていくしかない。難しい。
誰も見たことがない世界を科学的に復元して描くということは、大変ストレスのかかる作業なのである。
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投稿者 corvo : 00:28

2006年10月10日

スパムトラックバック

最近、スパムトラックバックが毎日50通以上に上るのだけど、気がつくと削除するようにしている。
うっかりしていて、ちゃんとしたトラックバックを消してしまうことがあり、今日もここ最近のトラックバックをざっくり消してしまった。送っていただいた方、どうもすみませんでした。これに懲りずに、これからもトラックバックよろしくお願いします。
いっそ拒否にしようと思うこともあるのだけど、こちらからトラックバックを送るのに、受け付けないというのではアンフェアなので、今まで通り行きたいと思います。

投稿者 corvo : 20:11

post card 発注

今日(正確には昨日)の昼間も良く晴れた暑い日だった。午前中からプロモーション用のポストカードを制作。SVPの会場へ持っていって営業活動に使うためである。どうにも英語が覚束ないので、ビジュアルを使ったプレゼンテーションに頼るしかない。そこで名刺とともに進呈するためのポストカードを3種類作ることにしたのである。色校正を省いて、データ入稿で発注すると、速く安く制作することができる。一枚あたりのコストは10円程度だろう。
今回作ったのは次の3種類である。
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Tyrannosaurus rex Skeleton。

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Tyrannosaurus rex Skull & Head。

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Saichania chulsanensis

SVPに出発する日も来週の木曜と迫ってきた。すでに予稿集も届き、気分も高まってきているのだけど、行くまでに済ませておかなくてはいけない仕事が山積していて気が抜けない。
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この冊子を見ると、どんな内容の発表が行われるのかを知ることができる。でも、ほとんど目を通せていません。
今頃になってポストカードの原稿に間違いを発見。サイカニアは2005年の制作なのに、2006年になってしまっていました。まあ、しょうがないや。
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ヘロヘロですが、頑張ります。応援よろしくお願いします。

投稿者 corvo : 01:47

2006年10月 8日

靴のリペア

先日、友人のblogを覗いてみると、靴のリペアについての話があった。残念ながら店の対応が悪く、悲しい体験をしたという話なのだけど、幸い僕は良い店に出会うことが出来た。3足まとめてだったので、時間はかかったのだけど仕上がりには大満足である。
その店とはBlenheim。家からも近く、ワークブーツのリペアを得意としている。最初はホームセンターにあるリペアショップに持っていったのだけど、直せるかどうかの判断もその場で出来ないという答えだった。そんなところに預けるわけにはいかない。入り口は一見どこにでもあるリペアショップなのだけど、ベスパが店先にありちょっと変わった雰囲気を醸し出している。
今回は3足とも、オールソールの張り替え。目的に合わせてカスタムしてもらうこともできる。店主は若くて感じが良く、しっかりと打ち合わせをして修理方針を決めてくれる。高い安いではなく、出来るだけ耐久性の高い材料を選ぶようアドバイスしてくれた。
そして、これらが修理から上がってきた靴たち。
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ちょっとくたびれた靴たちだけど、現役に復帰である。ソールの仕上がりは素晴らしい。
腕の良い職人に出会うと、嬉しくなってくる。僕ももっと良い仕事ができるように精進しなくては。
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たまにはこんな話題も。応援よろしくお願いします。

投稿者 corvo : 23:08

鈴鹿2-アロンソ優勝

2006年F1日本グランプリ、テレビ観戦終了。まさかここに来てフェラーリのマシンにトラブルが出るとは。残り17周を残して、おそらくエンジンブローだと思うが、トップを快走していたミハエル・シューマッハがリタイア。最後のピットを終えて、これからフェルナンド・アロンソとのガチンコ勝負が見られる!という矢先の出来事だった。
それにしても今日のアロンソの走りは素晴らしかった。スタート直後の1コーナーでトヨタのヤルノ・トゥルーリをパス。ラルフ・シューマッハもピットインの直前に自力でパス。これも1コーナーの侵入だった。3位に上がった後は、1分33秒台を連発しながら、フェラーリの2台を猛追。ピットイン直前には32秒台に飛び込むスーパーラップ。先にピットインを済ませていたフェリッペ・マッサの前に出ることに成功するが、ガソリンを多く積んでトップを走るシューマッハのほうが有利にレースを展開する。
5秒前後のギャップを保ちながら、シューマッハとアロンソの2台は周回を重ねて行く。そして、シューマッハの2回目のピットイン直後、前述したトラブルが起きてしまった。両者クリーンに、堂々としたレースをしていただけに残念である。こうなるとアロンソはチェッカーに向かって走るだけ。2位マッサとの差も15秒前後と安全圏である。それでも、まったくラップタイムを落とす気配がない。普通、こうなると車を労ってペースを落とすのだけど、33秒台を出しながらチェッカーに向かっていく。こんなところにもアロンソの気迫を感じる。絶対にチャンピオンを取るという強い意志を感じた。
これでアロンソ126ポイント、シューマッハ116ポイント(共に7勝)でとなった。最終戦にシューマッハが優勝してアロンソがリタイアしない限り、シューマッハのチャピオンはない。アロンソはシューマッハの結果に関係なく、1ポイントさえ取ればチャンピオンだ。鈴鹿に来るまでは、シューマッハが有利な状況だったが、まったく立場は逆転してしまった。
トヨタは3、4番グリッドという絶好の位置からスタートしたにも関わらず、6位トゥルーリ、7位ラルフという結果。ダブル入賞ではあるが満足できる結果ではないだろう。レース戦略を見ていても、何をしたいのかよくわからない。途中、ペースの上がらないトゥルーリの後ろでラルフはかなりの時間をロスしていた。チームオーダー(チームの指示で順位を入れ替えること)は禁止されているが、チームとしての結果を考えれば、なんらかの策を講じるべきであった。
ホンダは粘り強く走って、ジェンソン・バトンが4位入賞。今回望める最高の結果だろう。
スーパーアグリの2台は両車ともに完走。来年はもっと戦闘力を増して、日本に戻ってきてほしい。琢磨はラップが35秒台に入る周回もあり、コンスタントに安定した走りができればもっと順位を上げることができるだろう。セクター3が極端に遅いことから、シケインのブレーキングで大きくタイムロスしているのかもしれない。低速コーナーでの安定感がないのだろうか(まったくの当て推量です)。
フジテレビの放送には今回もがっかり。シューマッハの2回目のピットインとリタイアのシーンはちょうどコマーシャル中。ウェーバーの最終コーナーでの大クラッシュもコマーシャル。地上波なので仕方がないとはいえ、間が悪い。肝心なところで、間が悪い。レース前の当てずっぽうの予想なんかいらない。レースを見たこともない中途半端なモデルタレントなんかにしゃべらせるな。レース前にそんな時間をとるぐらいなら、レース後のドライバーの記者会見をしっかり中継するべきである。理解の出来ないタイムスケジュールだ。アクシデントで延びるかもしれない中継時間を考慮して、こういった作りになっているのだろうけど、会社を上げて盛り上げていこうというのならば、本当のレースの面白さを伝える努力をしてほしい。実況中に、「スタッフ400人、1億円かけてやってます」なんてコメントはいらない。
今日は放送中、友人から教えてもらったサイトを見ながら、リアルタイムにラップタイムを知ることができた。セクターごとのタイムやレースの状況が逐一表示されるので、コマーシャル中でもレース展開を知ることができた。生中継を見るには最高のサイトだろう。楽しかった。
でも、これでしばらく鈴鹿で開催されないのは残念だ。是非、早々に復活してほしい。

昨日は中秋の名月。空も晴れてくっきりとした満月を見ることができた。
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自宅のベランダから撮影。
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これもベランダから夜景を撮影。月のまわりはからっと晴れていたけど、南西の空に厚い雲が見える。
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投稿者 corvo : 15:55

2006年10月 7日

Saichania scene 01

今回はサイカニア。以前にも書いたと思うのだけど、僕が最も好きな恐竜のひとつで、標本の組み立てを手伝った経験から思い入れも深い。このサイカニアの魅力をもっとも伝えられるアングルはどこかを決定するために、20枚以上のラフを描かなくてはいけなかった。肩幅が狭く、腰が太い、上から見ると水滴型をしたこの胴体を表現するためには、俯瞰した構図が最適である。これまでも何度か描いてきたが、俯瞰で描くことが常であった。
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最終決定のラフ。昨晩から作業を始めて、起きてからも引き続きラフを繰り返し描き、ようやく決定版ができた。
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いつものように、資料を広げての作業。
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今回の構図は、以前に描いたものを参考にしている。この時はばらばらに描いたのだけど、当初から同じ場面に入ることを想定していた。
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これは、このblogでも制作過程を紹介した2005年版サイカニア。
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出来上がったエスキース。森の中の水辺で、サイカニアに追いついたタルボサウルス。タルボサウルスは亜成体で、あまり大きな個体ではない。木漏れ日を浴びて、浮かび上がるようなシーンをイメージしている。
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デジカメ用のワイドコンバージョンレンズを手に入れたので、嬉しくて仕事場を撮ってみた。広角は楽しい。
そろそろ本棚の整理をしないと、収拾がつかなくなってきています。
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最近、順位が停滞しています。応援よろしくお願いします。

投稿者 corvo : 22:44

鈴鹿

今週末は三重県鈴鹿サーキットでF1日本GPが行われている。ぎりぎりまで友人がチケットの手配を頑張ってくれたのだけど、残念ながら奇蹟は起きなかった。もっとも誘われたのが3日前。今月はカナダに行くこともあり、かなり早い段階で鈴鹿に行くことは諦めていたのだけど、一縷の望みがあると思うと心が反応してしまうのである。しょうがないのでテレビ観戦。予選も決勝も鬱陶しいコマーシャルに我慢しなくてはいけないが、生中継である。
鈴鹿は関東と同じく晴れ。鈴鹿では昨日も午後の早い段階から天候が回復して、フリー走行2回目終盤にはほぼドライのトラックコンディションだったようだ。今日の予選は完全にドライだが、最終コーナー出口から1コーナーに向かって強風が吹いているらしい。
詳しい順位はこちらで見てもらうとして、アタックラップのタイムに驚かされた。まさか1分30秒を切るタイムが出るとは!予選第2ラウンドでシューマッハが、1分28秒台に、第3ラウンドではポールのマッサ、2番グリッドのシューマッハ、3番グリッドのシューマッハ弟まで1分29秒台。1位から4位までブリヂストンユーザーが占めた。ワールドチャンピオンに向けてシューマッハは圧倒的に有利な立場に立ったことは間違いない。しかし、マッサはポールポジションを取ったはいいが、シューマッハがリタイアしない限り優勝は絶対にないだろう。ルノー勢が5番、6番グリッドに落ちてしまったが、ガソリンの量がフェラーリ、トヨタ勢に比べて多ければチャンスはある。アロンソはレースの組み立てが抜群に上手いドライバーだ。
明日の決勝は、仕事の手は全く休めてテレビの前で観戦である。
相変わらず、フジテレビの番組の作りはよくわからない。予選の30分まえから放送しているのに、午前中に行われたフリー走行の結果も、その模様も放送しない。いままでの鈴鹿で起きたアクシデントや名場面なんぞ流している暇があったら、フリー走行の結果を流すべきである。ネットを使って結果を調べることはできるが、映像を見ることはできない(そんなサイトもあるのかもしれないが)。
しかも、鈴鹿に来るのも、F1見るのも初めてなんです、なんて女性アナウンサーが来ている。理解出来ません。社内にF1が好きだったり、詳しかったりする女性アナウンサーぐらい他にいるだろう(全くいない可能性もあるが)。会社であるなら、社内でF1研修ぐらいやっておいたっていいだろう。放送中、「分からない」人間に説明している時間がもったいないと思わないのだろうか(今回、そういた場面はなかったが、これからあるかもしれない)。鬱陶しくてしょうがない。

鈴鹿といえば、今年でF1の開催が休止になってしまう。来年からは、トヨタが買収して改装した富士スピードウェイで開催されることになった。先月、ここでも紹介したあるイベントを見に富士まで行ってきたのだけど、コースの面白さでは鈴鹿サーキットに軍配があがるだろう。当然、どちらも走ったことはないので、スタンドから観戦した場合に限ってのことであるが、鈴鹿の1コーナーから2コーナー、S字にかけての区間は本当に魅力的だ。富士は、そんなわくわくした気持ちにさせてくれるコースではないと思ったのが正直なところである。今の鈴鹿サーキットは、いろいろな交通手段が使えるので、渋滞が酷いといっても比較的スムーズに行くことが出来る。富士の場合、道がほぼ1本しかなく、近くに鉄道も走っていない。しかも空港から遠い。サーキット内にホテルもないので、宿泊にも苦労するだろう。来年開催時は、トヨタのお手並み拝見というところである。
でも、是非とも鈴鹿での開催は復活してほしい。実家から通えるという地の利もあるのです。

この週末、仕事のことを考えると鈴鹿に行けなくてほっとしているのも事実である。かなりきつい。鈴鹿も盛り上がっているが、僕自身もいくつか決着をつけておかなくてはいけないものがたまっている。
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息抜きに、こんなくだらないものも読んでます。赤くて、3倍速いらしい人がいじられながら表紙です。
明日の赤いチームと青いチームの攻防も必見。
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鈴鹿に思いを馳せつつ、ポチポチっと応援よろしくお願いします。

投稿者 corvo : 14:28

2006年10月 5日

Stegosaurus scene 01

今取りかかっている図鑑の作業は、できるだけエスキースの制作を先行していく方向で進めることになった。
そこで、今日はステゴサウルスの生態復元。
いつものようにたくさんのラフをたくさん描く。自分の中でしっくりくるものが出来るまで、何枚でも続けて描く。後で見返してみると、ほとんど同じような構図が何枚も出来ることになる。
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これが決定ラフ。
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今回もこんな感じで資料を広げての作業。
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「鬱蒼と茂る針葉樹の森を背景に朝陽を浴びて動き出すステゴサウルス。ケラトサウルスのそばを偶然通りがかったのが、ケラトサウルスはまだ活動するには十分な状態ではない。」なんてストーリーを考えながら描いてみた。
やはり背景があると楽しんで描ける。白バックの生体復元画を描くのは、あまり好きではない。そんなショールームに飾ってあるような生物など不自然きわまりない。
さて、次は何を描こうかな。
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次は雨の場面にしようかな。よく降りますが、ポチポチっと応援よろしくお願いします。

投稿者 corvo : 23:16

2006年10月 4日

Pachycephalosaurus scene 01

新しい仕事に取りかかるために、昨日仕事机を掃除した。一度始めてしまうと机の上に資料が散乱することになり、収拾がつかなくなってしまうので、毎回簡単に片付けをすることにしている。
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仕事机の周りの様子。すっきりしていると、気持ちよく制作に向かうことが出来る。
今回は、某出版社から出る図鑑のための制作で、背景の環境を含めた生態復元画を描くのが目的である。単体で恐竜を描くだけでなく、植物や複数の生物を描く必要がある。
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こんな感じのエスキースを何点も描く。思いつくままに落書きするような感じ。様々な構図をやポーズを試したりして、自分の中のイメージを固めていく。決して観察することができない世界を構築するためには、とにかく枚数を描いて整理していくしかない。
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資料を広げながら制作を進めていく。
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今日、完成したエスキース。俯瞰したアングルから、2頭のパキケファロサウルスを描いてみた。1頭が脇腹めがけて頭突きを仕掛けている。
このシリーズでは、動きのあるドラマティックなシーンを多く描いていくつもりである。構図にも工夫していきたい。
制作日記をアップしていくので、お楽しみに!
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投稿者 corvo : 23:44

Argentina紀行スケッチ編03

今回はスケッチ編。
とにかく研究者は化石を見つけると興奮して、夢中になる。自分の研究対象の化石ならばなおさらである。
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歯科医師用のピックを使って化石を掘り出すアルコバー博士。後ろ姿は同様の作業をするロドリゴ。(2006/08/21/12:56)
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恐竜の右後肢と思われる化石。表面は硬いコンクリーションに覆われている。(2006/08/21/14:19)
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シエスタするロドリゴ。(2006/08/21/14:55)
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タガネを使って化石を掘り出す、アルコバー博士(左)と久保君(右)。(2006/08/22/12:54)
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皆がシエスタをとっている間に描いたロス・コロラドス。(2006/08/22/14:48)
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シエスタ中のリカルド。見たままを描いたのだけど、後ほどスケッチブックをリカルドに見せたところ「この絵だけはNo Goodだ」とえらく不評。お腹をぽってり描いたのが気に入らなかったらしい。これが原因で彼はずっと僕のことをいじめるのである(彼独特の親愛を込めたユーモアなのだが)。しかし、他のアルゼンチンスタッフには大受け。絵を描くことで、言葉が分からずともコミュニケーションをとることができるのが楽しい。
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投稿者 corvo : 00:09

2006年10月 3日

Argentina紀行11 2006年8月22日

しばらくぶりのArgentina紀行。最初から読みたい方はこちらまで。
フィールド3日目。この日も天気が良く、朝からぐんぐん気温が上がっていく。雲一つない快晴。随分眼が慣れてきて、化石を判別できるようになってきた。最初、泥や砂の中に化石があると思っていたのだけど、実際保存状態の良いものは硬いコンクリーション(concretuon)の中に含まれていることが分かってきた。
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これは僕が見つけたものだけど、結局何の化石か分からなかった。コンクリーションの中から艶のある化石が顔を覗かせているのが分かる。
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アルコバー博士が、自分で発見した化石を夢中で掘り出している。かなり硬いコンクリーションに包まれており、大胆にタガネをあてて母岩を削り取って行く。久保君も恐る恐る手伝うが、博士はあくまでも大胆である。
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ほぼ全てが露になったところ。主竜類の上腕骨と思われる。
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午後、近くのフィールドでグアナコの骨を発見。グアナコはイシガラスト公園で最も一般的に見られる偶蹄目(ラクダの仲間)である。白く軽いので、化石でないことがすぐに分かる。モンゴルでもラクダの骨が頻繁に見られ、化石のような顔をして地面に埋まっていることがある。
グアナコの糞と足跡は、もうそこいら中に見つけることができるのだけど、この時点ではまだその姿を見ることは出来ていなかった。
風のないとき、このフィールドからは音が消える。似たような景色ばかりで、一人になるととたんに不安になる。まだ地理がはっきりと把握できていないので、かなりの恐怖感がある。空気が乾燥しているせいか、声も届きにくい。壁に隔てられると、全く他の音が消えてしまう。
腰痛が再発していてかなり痛い。

この日の夜はValle Fertillのコテージホテルに一旦戻る。シャワーを浴びてすっきりする。砂まみれの状態といっても乾燥しているので臭いはほとんどなかったのだけど、やっぱり気持ちがいい。夕食は以前も食べた近くのホテルで済ませる。オーダーを間違えられてショック。ラテンの国ではしばしばこういうことが起こる。
数日ぶりにベッドで睡眠。次の日、朝早くフィールドへ移動するため睡眠時間は短めだったが、気持ちよく過ごすことが出来た。
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久しぶりのArgentina紀行です。応援よろしくお願いします。

投稿者 corvo : 22:16

2006年10月 2日

10月、雑記

10月になったというのに、いきなり更新をさぼってしまった。今日の締め切りに間に合わせるために、今朝の4時まで作業をしていたのでとてもblogを書く時間がなかったのである、ととりあえず言い訳を書いておく。
これから数ヶ月、かなりのボリュームの仕事をこなさなくてはいけない。体力の維持にも努めないと、これから寒くなる季節。そろそろ灯油も買ってこないと。

昨日の夜は仕事をしながら、F1上海グランプリをテレビ観戦。結果的にはシーズン終盤になって、俄然盛り上がってきた。シューマッハとアロンソがポイントで全くのイーブン。予選はルノー勢がワンツーを決めて、アロンソの楽勝ムードが漂っていたというのに、路面コンディションが刻々と変化する難しい状況の中、6番スタートのシューマッハが逆転勝利を決めたのである。今回のルノーチームはらしくなかった。アロンソのぶっちぎりの優勝と思われた序盤だったが、途中、タイヤ交換が裏目に出てずるすると後退。フィジケラとシューマッハにあっさりかわされてしまった。画面で見ていても本当にスピードの感じられない走り。コーナーの立ち上がりごとに不安定な挙動を見せる。まるで低速ギアを失ったようにもたつく。しかし、路面が乾きだしてドライタイヤに交換してからのアロンソは凄かった(でも、この交換すらも不運にたたられて、19秒もかかってしまった)。
チームメイトのフィジケラが首位をキープする走りを見せていたのだけど、1周早くタイヤ交換を終えたシューマッハに、ピットアウトした直後に1コーナーで抜かれてしまった。路面温度が低く、温まっていないタイヤでは、十分にウォームアップの済んだフェラーリを抑えることは出来なかった。
猛追するアロンソはフィジケラもオーバーテイク、12秒あったシューマッハとの差を6秒近くまで詰めたが一歩及ばず。タイヤ交換をミスなく7秒程度で終えていれば、十分に逆転可能だっただろう。でも、レースの世界に「たら・れば」はない。
これで残り2戦。鈴鹿に行けないことが悔やまれる。フェアでエキサイティングなレースが行われることを期待している。頼むからシューマッハぶつけないで、晩節を汚すようなレースだけはしてほしくない。

先日のエントリー「美術教育の犠牲者」には、たくさんの真摯で素晴らしいコメントをありがとうございました。繰り返しになりますが、非常に勉強になりました。
人間、生きている間に何かを激しく憎むようになったり、怒りを覚えることは多々あるだろう。まったく、そんなことはないよという聖人のような方もいるかもしれないが、多かれ少なかれ自分の意に沿わないことに直面し、憎んだり克服したりして進んで行くものである。怒るということもパワーが必要で、これが原動力になって何か生み出すこともあるし、怒りから我を忘れて失敗してしまうこともある。
だからこそ「気持ちのもちよう」で、も解決していけるのではないだろうか。いつまでも怒り、憎み続けるということは、大変なエネルギーの浪費である。そのエネルギーを建設的に、生産的に、前を向く力に変えていければ、自分自身を変えて行く原動力になっていくのではないだろうか。
僕自身も、憎む心を持ち続けたことがあるが、それは決して健康的ではなく、創造的な精神を蝕むものでしかなかった。何かに囚われて自分自身を縛り付けてしまい、可能性を閉ざしてしまうことはするべきではない。
ちょっとまとまりのない文章になってしまったけど、自分も反省することもあり、非常に有意義なやりとりがネット上で出来たことに感謝します。
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投稿者 corvo : 23:12