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2006年9月11日
ミハエル・シューマッハ引退を表明
書こうかどうしようか迷ったのだけど、いちF1ファンとして記しておこうと思う。
正直なところファンではない。むしろアンチ。セナほどではないけど。とにかくセナはもっとも嫌いなドライバーだった。
両者に共通するのは「勝利」という結果のためには、コース上で手段を選ばないという点。チェッカーフラッグが振られるまでのバトルを見たいと思っているのに、チャンピオンシップがかかったギリギリの攻防をコース上で繰り広げてほしいと思っているのに、いとも簡単に最悪の方法で終わりにしてしまう両者。
セナはコース上でその生涯の幕を閉じたが、シューマッハは最多出場数以外の記録を全て塗り変えて引退していくことになる。91年のベルギーGPでジョーダンからデビューして、次戦にはベネトンに移籍。割を食ったのはロベルト・モレノ。92年にはベルギーGPで初優勝。決してベストではないマシンで勝つ姿勢に好感を持っていたのだけど、94年と97年の最終戦の故意にしか見えないアタックは、どうにも解せなかったのである(94年はヒルを道連れにチャンピオン獲得。97年はビルヌーブに体当たりをしかけるが失敗。チャンピオンはビルヌーブに)。この2戦だけで嫌いになったわけではないのだけど、彼が闘った他のワールドチャンピオン、デーモン・ヒル、ジャック・ビルヌーブ、ミカ・ハッキネン、フェルナンド・アロンソが極めてクリーンでフェアなドライバーであったことを考えると、そのダーティな部分が強く印象として残ってしまう。
鈴鹿では何度か実際の走りを見ている。92年はチームメイトのマーチン・ブランドルと比較して、同じエンジンなのかというほど、コーナーへ侵入してシフトダウンしていく音が違っていた。このときの3.5リッターV8エンジンは、ほかのマルチシリンダーエンジンに比べると一際荒々しく野太い音を響かせていたのを記憶している。
98年の走りは、ミカ・ハッキネンとシューマッハが、図抜けて迫力があった。1コーナーの侵入をみていたのだけど、この2台だけが別のカテゴリーの車かと思うほど違っていた。それでもわずかにハッキネンのほうが速く、この年の鈴鹿で初チャンピオンを決めたのだった。
昨日のイタリアGPに勝利し、アロンソとの差が2ポイントまで迫ってきた。コンストラクターズポイントはついにフェラーリがルノーを逆転した。アロンソのエンジンブローによるリタイアは、アロンソとルノーにとって最悪の結果だっただろう。
残り3戦、ギリギリの闘いになったとき、シューマッハはいままでのシューマッハなのか、それとも引退を前に正々堂々とした態度で晩節を汚すことなく舞台を降りていくのか。注目して見ていきたい。
日曜日は久しぶりに都内に出かけた。蒸し暑い。日差しも強い。日本にいるときも帽子をかぶったほうが良さそうだ。
銀座プランタンで今日11日まで開かれている「井上直久作品展」を見るためと、SCBWI(子供の本の作家とイラストレータの会)のイベントに参加するためである。
井上さん、年に何度も個展を開催するパワーには敬服する。作品が荒れるということもない。
SCBWIでは「ボローニャ国際絵本原画展」の話題。いろいろと裏話が分かって面白かった。ここでは内緒です。
夕方、食事に行ったのだけど、ついついうとうとしてしまう。まだまだ時差ぼけまっただ中である。
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投稿者 corvo : 2006年9月11日 09:01