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2006年9月21日
リンコサウルス03
今日もリンコサウルスの骨格復元図の制作。
昨日までの段階でどうしても納得がいかない部分があり、大幅に修正を加える。
どこかというと肩甲骨の位置である。
これでは前すぎる。肋骨の1、2、3番目が太くなっており、肩甲骨につながる筋肉が付く場所になる。四足歩行の動物であるから、肩にもしっかりと加重がかかることを考えると、この状態の位置ではまずいことになる。
修正したのがこの画像。肩甲骨の位置を後ろへ大きくずらしている。首もかなり長い動物になった。論文に描かれている復元図をそのまま鵜呑みにするのは危険である。こんな作業の繰り返しなので、復元にはとても時間がかかってしまう。
全体はこんな感じ。
Benton, M.J., 1983. The Triassic reptile Hyperodapedon from Elgin : functional morphology and relationships.
論文から上顎と下顎の図を転載。見れば見るほど奇妙な形態をしている。顎の筋肉が収まる部分が、非常に大きいことがよくわかる。上顎の歯の溝になっている部分に、下顎の歯が噛み合う仕組みになっている。
描けば描くほど愛おしくなってくる生物のひとつだ。
今日、作業に時間がかかってしまったのは、昼間自宅のベランダのペンキ塗りをしていたため。風雨にさらされ随分傷みが目立ってきたため塗装をしたり、傷んだ木材を買いにいったりしていたのである。天気も良く、日曜大工日和で楽しかったのだけど、どうしても時間をとられてしまう。明日は非常勤講師の日、急ピッチで復元を進めなくては。
容赦なく締め切りが迫ってくる。
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投稿者 corvo : 2006年9月21日 23:28