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2006年8月10日

科博→ルーブル展

昨日は雨の中、上野まで出かけてきた。国立科学博物館へは、科博ニュースの挿絵の取材のため。そして、東京芸大美術館へ「ルーブル展」を見に行くためである。
事前に聞いてはいたのだけど、科博のエントランスがリニューアルに伴って、大きく変わっていた。これまでの臨時出入り口ではなく、最終的な形なのだろう。しかし、これが良くない。最悪といっても良い作りではないだろうか。
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階段を降りて、地下から館内へ入るようになっている。車いすのためにエレベーターが設置してあるのだけど、結構な広さのスペースが入り口前にあるのだから、スロープでも良かったのではないだろうか。エレベーターの外側に中途半端な庇(ひさし)があるだけで、館へ入るためには雨にぬれてしまう。この広いエントランスに全て屋根がかかっていてもいいように思うのだがどうなのだろう。屋根があれば、雨の日に並ぶようなことがあっても、ぬれずに館内に入ることが出来る。それに、古い建物と調和がまったくとれていない。まれに見る質の悪い建築デザインではないだろうか。
旧館の、入るとすぐにタルボサウルスとマイアサウラが出迎えてくれる、あの吹き抜けの気持ちよさは望むべくもない。
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さらに驚いたのがこのオブジェ。このオブジェのどこに、科博にあるべき必然性があるのだろうか。東京芸大の元学長・澄川喜一氏作。聞いた話では、値段が一戸建ての建て売り住宅並みらしいということだ。ばかばかしいにもほどがある。その金額で良い標本だって帰るだろうし、魅力ある展覧会を企画することもできるだろう。作者が科博に愛着を持っているとも思えないし、まったくナンセンスでつまらない造型にしか見えない。
今回、科博では目当ての展示物の写真を撮るだけだったので、30分ほどで取材をすませて東京芸大美術館へ向かう。

美術館で妻と待ち合わせ。「ルーブル展」を見た感想は、残念ながらあまり良い物ではなかった。全体に甘い造型が多い。その当時の二流三流どころの手になる物が、ほとんどであったように感じた。大理石の質感は心地よいが、造型からは美しさも官能もあまり感じることが出来ない。たたずまいもよくないものが多い。図録も買わなかったので、詳細なデータはまったく読んでいないのだけど、印象としてはこんな感じである。とてもにぎわっていて混雑していたが、あまりお勧めできる展覧会ではない。

美術館を出て根津へ向かう途中に、こんな集合住宅を発見。
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モザイクで恐竜と翼竜が壁面に描かれている。
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おそらく、左上から時計回りに、ステゴサウルス、ティラノサウルス、トリケラトプス、プテラノドンであろう。オーナーの趣味なのだろうけど、あまりに唐突に建っているので少々驚く。かなり気合いのはいったモザイクであることは間違いないが、どこかで見たような構図が多い。

明日、またNHK・FMに出演します。時間は11時10分過ぎぐらいで、千葉県限定の番組です。
幕張メッセの恐竜博絡みの放送なのだけど、僕はこのイベントに全然仕事では関わっていない。図録にも、展示会場にも僕の復元画は一点もない。ミュージアムショップには小学館が共催ということで、競合他社である学研の「わくわく観察図鑑・恐竜」は置いてもらうことができない。金の星の「ティラノサウルス」も出版社から営業してもらったが置いてもらうことが出来なかった。すごくつまらない理由だと思うのだけどね。

なんだかんだ言いながらも、いそいそと千葉放送局へ出かけていくのである。
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投稿者 corvo : 2006年8月10日 23:34