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2006年4月 8日
打ち合わせ→死者の書→いもや
金曜日は午後から打ち合わせ。先日、お伝えした版画制作のために、登戸にある版画工房(小林美研)まで行ってきた。自分の原画とはいえ、持ち運びにはけっこう緊張する。普段、行きなれていないところに行くと、距離の感覚がつかめず登戸で降りるところを、ついつい乗り過ごしてしまった。本を読むのに集中していたのも原因である。
打ち合わせは1時間ほどで、無事終了。その後、神保町で妻と待ち合わせて、岩波ホールへ映画「死者の書」を見に行く。友人からmixiの日記を通じて教えてもらったのだけど、ぎりぎり最終日に間に合って良かった。いつもながら、最終日でのお知らせで申し訳ないのだけど、これは多くの人にぜひとも見てほしい作品だ。
折口信夫原作、川本喜八郎監督・脚本、桜映画社制作の人形アニメーションで、70分という長編。川本喜八郎といえば、NHKで放映していた人形劇「三国志」を覚えている方も多いと思うが、あのときの人形作家である。「三国志」は人形劇を映像収録するというスタイルであったが、今回の「死者の書」は一こまずつ撮っていく、アニメーションの手法で出来ている。
アクションは大きくないのだけど、衣擦れの音が聞こえてくるような、繊細な動きが随所に見られる。衣装の造型も見事で、人形の動きに合わせて、きちんと皺も動く。嵐の中を歩く表現は圧巻で、衣は濡れながらはためき、髪はみだれて後ろにたなびく。それらを一こまずつ、少しずつ動かして撮影したことを想像すると、気の遠くなるような作業量だ。そんなことを別にしても、とても美しい映像美の連続であった。
物語もとても興味深いものであったが、ここで語れるほどに咀嚼できたわけでなく、原作を読み、奈良時代の宗教を理解しなくては、深いところまでは堪能することが出来ないのかもしれない。
とにもかくにも、素晴らしい映画であったことは、確かである。
この映画を見る前に、ひとつハプニングがあって酷い目にあってしまった。チケットを買って、待ち合わせの時間まで時間をつぶそうとビルを出たところで、鳥の糞を頭から背中にかけて落とされてしまった。すぐにトイレに駆け込んで、とにかく洗面台で頭の汚れを水で流す。コートにも水をかけて流し落とした。
幸い今回、来ていたコートがBarbourというブランドのもので、オイルをしみ込ませ防水加工された生地で出来ており、水をかけるだけで全ての汚れを洗い流すことができた。
これからは、建物の壁のすぐそばは歩かないようにしよう。
夕飯は近くにある「いもや」で天丼。ひとつ500円なのだが、これがじつに美味い。神保町へ来たときには、一度食してみるのがおすすめです。他に同じ「いもや」で天ぷら定食の店と、トンカツの店があり、どちらも格安で美味い。
神保町の交差点から、白山通りを水道橋に向かって少し行ったところです。
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投稿者 corvo : 2006年4月 8日 00:08