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2006年1月18日

竜脚類の死因2

昨年末から、竜脚類の復元についてのアイデアを、いろいろ考えているところである。
昨年、このblogでも竜脚類の死因について書いたのだけど、今回のもののほうが合理的で、的確なアイデアではないかと思っている。
生物の身体のデザインは、厳格なコスト管理の上に成立していると言うことが出来る。食物によって得られるエネルギーと、それを獲得するための運動能力。それらを維持していくためのシステムの効率化。こういったことが密接に関係しながら、生物の身体のデザインが決定されている。
生物のデザイナーが「神」であるならば、神様も常に生物のコスト管理に頭を悩ませているのである。
勇壮に首を上げる竜脚類ー特にブラキオサウルスは、文句なくかっこいい!しかし、彼らの身体の構造では、あの姿勢を維持することは不可能だ。それもこれも神様が、コストをけちったからである。
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下の絵は現生のウマであるが、最初、デザイン担当の神様は、こんな姿勢のブラキオサウルスを夢想したのだろう。なんといってもかっこいいから。しかし、当時の恐竜たちの代謝能力は、お世辞にも高いとはいえないものであった。この姿勢を維持するには、エネルギーが足らないのだ。そこで、構造設計担当の神様に相談したところ、骨を軽量化すればよいということになったのである。
まさに徹底したコストダウンである。
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図を見てもらっても分かるとおり、隙間だけらけで、薄い骨で匠に組み合わされた構造をしている。まさに極限の軽量化である。確かにこれで、代謝能力との兼ね合いはとることができた。だが、あまりに軽量化を進めたため、勇壮に首を上げる姿勢をとることは、強度的に出来なくなってしまったのである。
しかもあろうことか、首を下げた姿勢でも、ぎりぎりの強度になってしまい、きわめて脆弱な動物になってしまったのだ。

大きく成長したブラキオサウルスが、アロサウルスから直接、襲われることはなかったが、アロサウルスはこの脆弱な動物の弱点をつく、巧妙な狩りの方法を知っていた。
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まず、ブラキオサウルスの周りを取り囲み、どたどた振動を与えながら走り回るのだ。やがて、地面と共鳴し地震のような状態がつくられる。なので、地盤の弱いところへ誘い込むのも重要な点である。そして、震度が「5」を超えたとき・・・
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あわれブラキオサウルスの首の骨は、もろくも崩れ去ってしまうのだ。労せずして(少し走り回るのにエネルギーを使うが)アロサウルスは、獲物の肉を手に入れることができるのである。

毎度のことではあるが、よもや賢明な読者が信じることはないと思うが・・・・・・
お馴染みの馬鹿話でした。
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投稿者 corvo : 2006年1月18日 00:07