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2005年11月 7日
自画像ー鼻から描いてみる
以前、人の顔を描くときに鼻から描くということを書いたのだけど、実際にやってみたのでプロセスを紹介したいと思う。(他の動物の時も鼻というか吻部から描くことが多いです)
鼻から描く理由は、顔の中心にあること。顔の中で最も高い位置にあること。また鼻の長さを基準に、各部のプロポーションを決定しやすいなどがある。
これはあくまでも一例であり、僕にとってやりやすい方法であるというだけで、絶対的なものではない。
文字通り、鼻から描き始める。
次に口、鼻の位置を決定していく。
ディテールの描き込みを進めていく。
このあたりの段階から輪郭を意識していく。
大体の輪郭を描いてきたが、まだ決定ではない。
完成。ここまでおよそ60分。輪郭を決定するのは、ほとんど最終段階である。
自画像を描く難しさは自分がモデルであるため、画面に眼を落とすたびにモデルが動いてしまうことである。描くことと同時にポーズを取り直すことも意識しなくてはならない。それでも非常に良い訓練になる。顔の立体感がよく分かるようなライティングで描くことも、重要な要素である。正面からストロボがあたったようなライティングで描くことは極めて難しい。
眼球の白目の部分は確かに色としては白なのだけど、モノクロのデッサンの中ではそれほど白い要素ではない。どういうことかというと、眼球はまぶたの奥にあるため、上からのライティングだと直接光が当たることがなく、陰の中に存在することになる。白目といえども比較的暗いトーンになるため、鼻や頬の周辺のほうが明るく見えるはずだ。
この作例でも、白目の部分はほとんどグレーである。
久しぶりに描いてみると、まだまだ駄目な部分がある。眼で見て、脳で知覚し、手で描くことの大切さを実感する。
投稿者 corvo : 2005年11月 7日 17:24