« ガンダム展 | メイン | どうにも止まらない »

2005年11月22日

タツノコプロ

続けてアニメの話題。
僕らが子供の時、アニメというとタツノコプロのものにも多くの影響を受けていたかもしれない。
マッハGO!GO!GO!、ハクション大魔王、キャシャーン、テッカマン、ガッチャマン等々。
哀しい過去や宿命を背負った主人公が多く、シリアスな話も多かった。しかし、なんといってもアメコミタッチのリアルな人物造型が僕は好きだった。
学生のとき、タツノコプロでアルバイトをしたことがあるという先輩(芸大の卒業生)に話を聞いたのだけど、このアニメ会社では古くから人物造型の教本に美術解剖学を取り入れていたということであった。その教本はアルバイトにも各自持たされるということで見せていただいたのだけど、確かアメリカで出版されたものだったと思う。関節の動き、筋肉の付き方、骨格の構造などが精緻なスケッチで描かれていた。タツノコプロのキャラクターが、リアルなアメコミタッチであったことに妙に納得したのである。
最近も時々深夜アニメなどを流し見することがあるのだけど、とにかく絵が酷い。特に人物の動きは最悪なものが多い。アニメーションとは動画である。絵を動かすことに醍醐味があるはずなのに動かない。動いたとしてもあまりに不自然な動きが多い。質の高いものもあるが、圧倒的に少数派である。
アニメーションの世界でも、徹底的にデッサンは鍛えるべきであろう。特に人物の描写は、クロッキーやデッサンを繰り返すことで培われる。これらの訓練を拒否しては、まともなスキルを身につけることは無理なのではないだろうか。
せっかくデジタルなど技術が発展してきたのだから、いままで積み上げてきたものに、新たなものを積み上げていってほしいと思う。今のままでは、ただ単純に省力化するために置き換えているだけで、むしろ退行してしまっているように思える。
アナログの技術をきちんと使いこなすことが出来て、デジタルを充分に活かすことが出来ると僕は確信している。
今の時代だからこそ、アカデミックな技術を習得し次代へ伝えていってほしいと思う。
blog05112201.jpg
また勢いで描いてしまった。記憶で描いているので、細かいところは突っ込まないように!
ブログランキング・にほんブログ村へ
banner_01.gif

投稿者 corvo : 2005年11月22日 00:44